朝日新聞が日本の名誉を貶めた    古森義久
朝日新聞の慰安婦問題での虚報が国際的にどんな損害を日本に与えたのか。報告を続けます。

<朝日新聞の慰安婦虚報は、日本にどれだけの実害を与えたのか、デマ報道を基に米国で繰り広げられた反日活動>

米国におけるこの論議の中で、私はまさに多勢に無勢だった。 学者からマスコミ、政治家、政府高官までが「日本軍は女性を組織的に強制連行し、性的 奴隷とした」と主張するのだ。

その主張の根拠とされたのが、朝日新聞が発信し続けた日本からの虚報だった。米国内で事実を主張する私たちにとっては、まさ に「弾丸は後ろから飛んできた」のである。

朝日新聞の虚報の発信は、日本を傷つける大罪だったと言える。もちろんその虚報に屋を重ねた河野談話の罪も大きい。

■慰安婦問題で反日活動を繰り広げた2つの組織

米国内で慰安婦問題がいかに浮上し、波紋を広げ、しかも事実誤認に基づく日本糾弾が勢いを増していったのかを簡単に振り返ってみよう。

このプロセスを自分自身の目で直接見てきた私がいま伝えることには、意味があると思う。

米国内で、日本のいわゆる従軍慰安婦問題を初めて公開の場で取り上げ、非難を始めたのは「慰安婦問題ワシントン連合」という組織だった。

1992年に在米韓国系の活動家たちが首都ワシントンで創設した組織だった。92年というのは、日本からの慰安婦問題の虚報発信が本格化した年である。

朝日新聞が「日本の軍(官憲)が朝鮮人女性を強制連行した」という虚偽を大々的に報じだした時期に当たる。「朝鮮人女性が女子挺身隊として強制的に慰安婦にされた」という朝日新聞の虚構報道に熱がこもった時期でもあった。

同じ時期に朝日新聞は「日本官憲による済州島での慰安婦狩り」という吉田清治のデマ発言をも報じ続けていた。

「慰安婦問題ワシントン連合」は、ワシントン地区の連邦議会の議員会館のホールや、キリスト教会、主要大学などで慰安婦の写真や資料を展示した。

そして同連合は「日本軍により組織的に強制連行され、性の奴隷にされた約20万の女性の悲劇」を宣伝した。

私は当時、この組織の人たちに、その主張の根拠を質問したことがある(ドンウー・ハムとかヘレン・ワンという名の女性たちだったことを記憶している)。

彼女たちの答えは「日本側の当事者の証言や資料と新聞報道による」というものだった。

「歴史学者たちの証言」という回答もあったが、「その歴史学者とは誰か」と問うと、「日本の学者たちの証言」という曖昧な答えしか返ってこなかった。(つづく)

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| 古森義久 | 21:12 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







NYタイムズ「安倍たたき」「反日」支える日本人学者    古森義久
日本の防衛政策や歴史認識に対して米国の大手新聞ニューヨーク・タイムズがこのところ一貫した激しい攻撃の社説を載せている。安倍晋三首相個人への誹謗(ひぼう)に近い非難も目立つ。

3月2日付の「安倍氏の危険な修正主義」と題する社説は安倍首相が南京虐殺はまったくなかったと言明したとか、安倍政権が慰安婦問題で河野談話を撤回するとの虚構を書き、日本政府から抗議を受けた。さすがに同紙側も慰安婦問題についての記述を取り消すとの訂正を出した。だがオバマ政権が歓迎する日本の集団的自衛権の解禁さえ、軍国主義復活として扱う「反日」姿勢は変わらない。

ニューヨーク・タイムズのこの種の日本批判の社説を書く側に、実は特定の日本人学者が存在する事実は日本側ではほとんど知られていない。同紙は昨年10月に論説部門の社説執筆委員として日本人学者の玉本偉(まさる)氏を任命したことを発表した。玉本氏は数年前から同紙の定期寄稿者となっていたが、それが正規の論説委員に昇格した形となった。

玉本氏といえば、日米関係の一定の領域では知る人ぞ知る、評判の左翼学者である。実はこのコラムでも2006年8月に「日本発『公的な反日論文』」という見出しの記事で報じたことがある。当時、日本の外務省管轄下の日本国際問題研究所で英文発信を任じられ、日本の歴代政府や国民多数派の見解を「愚かで挑発的」「軍国主義的なタカ派」と断じる自分の主張を流していたのだ。

玉本氏は一連の英語での意見発表で日本での靖国神社参拝を邪教を連想させる「靖国カルト」という表現で非難したり、北朝鮮の日本人拉致は「もう解決済みなのに日本側は対外強硬策の口実に使っている」とも述べてきた。

ニューヨーク・タイムズの社説は無署名だから誰がどの社説を書いたかは外部からは断じられない。だが現在の論説委員は委員長も含めて18人で、そのうち国際問題担当とされるのが玉本氏はじめ3人、うち2人は欧州やロシアの専門と明記されているから日本関連の社説は玉本氏の専門としか考えられない。

同紙の論説副委員長のテリー・タン記者(中国系米人)らの発表では、玉本氏は今は日本の横浜駐在で、ニューヨークのリベラル系研究機関「世界政策研究所」上級研究員やイギリスのケンブリッジ大学研究員を歴任してきた。日本側では前述の日本国際問題研究所在勤のほか立命館大学助教授だった記録もある。

当然ながら、米国の新聞や日本人の学者が日本の政府や国民多数の態度を批判することも言論の自由である。

だが玉本氏のように日本全体を指して「(対中姿勢や歴史認識について)精神分裂」とか「外国の真似(まね)でしか進歩できない」と断じ、日中の意見の衝突でも一貫して日本側に非があるとする主張を「反日」と総括することも言論の自由なのだ。

前述の当コラムで玉本氏の主張を批判すると、同氏を支持する日米の左派系勢力から言論の弾圧だとする攻撃が起きた。左派は自分と異なる意見は口汚いまでの表現で攻撃するが、自分の意見を批判されると、とたんに言論弾圧だと開き直る。

ニューヨーク・タイムズの社説の一連の「安倍たたき」の背景を指摘することは、言論弾圧などではまったくないことを事前に強調しておこう。
(産経)

■NYタイムズの買収攻勢とリストラ

現在のニューヨーク・タイムズは、部数の面では、日本の読売新聞の1/10に過ぎず、アメリカ合衆国においても2大全国紙のUSAトゥデイ(227.8万部)、ウォール・ストリート・ジャーナル(206.2万部)の半分程度。

1971年には、ベトナム戦争に関するアメリカ国防総省の秘密資料ペンタゴン・ペーパーズが掲載された。これをうけ、政府はタイムズ紙を機密漏洩罪で告訴したが、裁判所は報道の自由を政府の文書公開基準に優先するとの判決をくだした。この裁判は、合衆国憲法の修正第1条(言論の自由)を巡る以後の判例に、大きな影響を与えた。

投資ファンド2社、ハービンジャー・キャピタル・パートナーズとファイアブランド・パートナーズに買収攻勢を仕掛けられ、資産売却や本業への集中、取締役4人の交代、web版の充実などを求められている。投資ファンド2社の株式保有率の合計は、2月時点で19.03に達し、ザルツバーガー会長と並んでいる。

他のアメリカのジャーナリズムと同様に、ここ数年リストラ及び、カットオフを進めている。2006年の10 - 12月期は約6億5000万ドルの赤字を出した。

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| 古森義久 | 19:07 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







広島市長が宣言する無抵抗平和主義    古森義久
8月は日本では「平和」の月となります。広島、長崎への原爆投下、そして15日の終戦、敗戦の日。

戦争の絶対排除と平和の絶対保持が語られます。この平和論を私は「8月の平和主義」と呼んできました。

さて8月6日の広島市での平和式典での松井一実市長の平和宣言をテレビ中継で視聴しました。NHKの国際放送でその一部が報じられたわけです。その宣言のなかに以下の言葉がありました。

「唯一の被爆国である日本政府は、我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増している今こそ、日本国憲法の崇高な平和主義のもとで69年間、戦争をしなかった事実を重く受け止める必要があります」

「オバマ大統領をはじめ核保有国の為政者の皆さんは(核抑止の)『絶対悪』による非人道的な脅しで国を守ることを止め、信頼と対話による新たな安全保障の仕組みづくりで全力で取り組んでください」

さてまず第一の「我が国を取り巻く安全保障環境が厳しさを増す」からこそ「日本国憲法の崇高な平和主義」に徹する、という主張は、日本国の防衛という概念の否定です。外部から軍事力に基づくどんな脅威や威嚇、あるいは攻撃がかけられても、日本は「憲法の崇高な平和主義」に徹する、というのです。

この態度は国を守ること、脅威や威嚇に屈しないこと、という主権国家の防衛政策の基本を否定することになります。日本への外部からの攻撃にも反撃もしない、ということになります。日本に軍事圧力をかける外国に対し、日本側も防衛態勢を整え、その侵略を思い留まらせる、つまり抑止するという、他の諸国が保持する概念も否定することになります。

「崇高な平和主義」というのは外部からの軍事圧力にはすべて恭順の意を表する、つまり降伏することを意味しているのです。他に解釈があるでしょうか。憲法があれば、日本の平和が守られるという断定を受け入れるならば、自衛隊も日米同盟も不要となります。ただしその場合の「平和」とはなにか。外国の要求に対して、降伏し、服従する「奴隷の平和」となるでしょう。

松井市長の二番目の言葉も、核抑止を捨てて、「信頼と対話」で平和を守れ、という主張です。

しかし国際関係での信頼や対話は一国だけが唱えても、なんの意味もありません。中国が軍事攻撃をほのめかしながら、尖閣諸島を放棄せよ、と日本に求めてきたとき、―そして現に中国は尖閣が中国領だと一方的に主張しているのです―、日本は「信頼と対話」を説けば、その侵略が防げるのでしょうか。

広島や長崎の被爆者の方々の悲惨は日本国民全体の教訓として語り続けられるべきです。核兵器の廃絶も道義的には貴重な目標です。しかしだからといって、日本という国家も国民も外部からの軍事的な圧力には、すべて服従すべきだと主張することは、日本という主権国家の存在の否定となることも、忘れてはなりません。

日本の「8月の平和主義」というのは国際的にみれば、無抵抗、非武装、降伏の平和主義となるのです。


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| 古森義久 | 17:04 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







日米同盟が弱くなった   古森義久
オバマ政権下の日米同盟はやはり従来より弱くなっている!!日本にとっては重大な警告です。

しかもその警告がアメリカの政治の中枢に立ってきた大物政治家から発せられたとなると、私たちも無関心でいられるはずがない。やはり日本を囲む国際情勢や安全保障環境は根本から変わっているのです。

■「警察官」の役割を放棄する米国、世界は危険な混乱状態にオバマ政権のひ弱な対外政策を元上院議員が批判

米国と、日本など同盟諸国との絆はすっかり弱くなってしまった――。民主党上院議員を長年務め、同党副大統領候補にもなった大物政治家が、オバマ政権の対外政策への批判を表明した。

オバマ政権が同盟を軽視するため、今後、世界では動乱がますます増えるだろうとも警告している。

やはり現在の世界は、米国のリーダーシップの弱体 化により新たな混迷の時代に入った、ということだろう。中国の脅威に直面する日本にとっても、戦後最大の危機とさえ言えそうである。

■「他人事」のような対応で信頼を失う米国

この警告を発したのは、元民主党上院議員で、2000年の大統領選挙では民主党のアル・ゴア候補とともに副大統領候補に指名されたジョセフ・リー バーマン氏である。同氏は1989年から2013年まで上院議員を務めたが、2007年からは民主党の外交政策に対する批判を強め、無所属となった。

リーバーマン元上院議員は米国大手紙「ウォールストリート・ジャーナル」(8月1日付)に「(世界の)混乱が増す中で米国の同盟諸国が漂流する」と題する論文を寄稿し、自らの見解を発表した。

リーバーマン氏は、まず国内政治でも国際政治でも友邦や同盟パートナーをいつも重視し、緊密に扱うことが米国の成長や安定には不可欠だと強調する。そして同氏はこう述べる。「大混乱の中にある現在の世界においてこそ、米国は超大国として世界各地の紛争への対応に関与し、しかも敵と対峙し、味方を支援することに徹しなければならない」

しかし「近年の米国はそうした行動を取らず、味方にも敵にも、曖昧なメッセージばかりを発信するようになった。イラン、ロシア、中国などが積極果敢に攻勢をかけてくるのに対し、優柔不断の態度を見せ、それら敵対的な諸国をますます増長させている」としてオバマ政権への辛辣な批判を展開した。

同氏は米国の優柔不断が危機や混乱を深めた実例として、以下のケースを挙げていた。

・シリア内戦では、アサド独裁政権に反旗を翻すシリア国内の自由民主主義勢力が米国に武器供与を求めたが、オバマ政権は応じず、アサド政権の弾圧強化を許した。中東における米国の同盟国であるサウジアラビアなどが、シリアの反政府勢力への軍事支援をオバマ政権に懇請したが、同政権は動かなかった。一 方、ロシアとイランはアサド政権への武器援助を大胆に実行し、中東での影響力を強めた。(つづく)

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| 古森義久 | 10:35 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







中国共産党の日本叩きは自損行為    古森義久
中国の日本憎悪キャンペーンについての報告を続けます。今回が最終です。

<見境なく日本を叩く中国、今度は日本人戦犯の“告白”を公開欧米メディアは「醜い反日キャンペーン」と報道>

中国指導部は、東シナ海の島(尖閣諸島)についての日本の対中抗議を自国内のナショナリズム高揚に使い、日本側が過去の戦争での罪悪を認めず、安倍首相の靖国神社参拝が示すように軍国主義を復活させようとしていると、中国国民一般に向けて宣伝している。

また同記事は、中国の「この種の醜い反日キャンペーン」の極端な実例として、中国共産党系週刊誌「重慶青年報」が7月上旬、「日本がまた戦争を望 んでいる」と断じた長文記事を取り上げ、批判的に伝えた。

この記事は広島や長崎に原爆投下を示すキノコ雲のイラスト図を描いており、日本でも報道された。 日本政府はこの記事について中国政府に正式に抗議したが、中国側は日本の抗議を「くだらない」と退けた。

さらに同記事は、以下のように伝える。

・中国の一般向けのインターネット論壇では、「日本はかつて軍事力を背景に中国を威嚇し、屈服させようとした。だから中国はいまやその復讐を果たさ なければならない」とか、「『中国の夢』というのは、日本が地震など激しい天災に襲われ、壊滅的な被害を受けて、日本人の大多数が死んでしまい、もう復興 はできないというところまで落ち込むことだ」というような主張が多くなってきた。

・中国系のある米国人学者は、中国政府がこの時点で日本軍の戦犯の古い記録をあえて持ち出してきた理由として、「中国共産党の一党独裁統治を半永久 的に正当化することが目的であり、そのためには日本がなお軍事的に危険だということの強調が欠かせなくなる」からだと主張する。

・別の米国人識者であるポール・ハンル氏(米中共同のシンタンクの中国駐在研究員)は、「日本を叩き、中国内部での日本嫌いの感情を煽ることで、中国側のナショナリズムと日本人憎悪が激しくなると、中国指導部にとっても対日関係の冷静な運営は難しくなる」と見ている。

同記事は「ただしナショナリズム高揚は危険なトラの背に乗るようなものだ」と強調し、「多数の識者たちが、激しいナショナリズムの感情は中国政府自体への非難にもなり得る可能性を指摘している」と結んでいた。

日本側としても、欧米メディアの中にはこうした冷静な見方が存在することは知っておくべきだろう。

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| 古森義久 | 23:02 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







アメリカはベトナムと軍事同盟を!   古森義久
ベトナムとアメリカの急接近、では具体的になにが起きるのか。 アメリカ側の専門家パトリック・クローニン氏の政策提言の紹介です。

<ベトナム戦争の記憶は封印、米国に助けを求めるベトナム今や中国が「共通の敵」に>

(1)米国とベトナムは安全保障対話を強化して、中国の南シナ海での無法な行動に代償を払わせる新戦略を構築する。この新戦略は、両国が協力し、中 国に対して直接的と間接的、軍事と非軍事、長期と短期のそれぞれ両面からの圧力や制裁を加えることを目的とする。この対話のためにベトナム政府は緊急に高官をワシントンに派遣する。

(2)米国とベトナムが共に参加する「拡散防止構想(PSI:米国主導で2003年に発足した大量破壊兵器拡散防止の国際連携組織)」を利用して、米ベトナム両軍の合同演習や米軍部隊のベトナム派遣を進める。PSIの規範を使えば、両国の公式の合意を必要とせずにベトナムで米軍基地開設することができ、対中抑止策として即効性がある。

(3)南シナ海では、フィリピン、マレーシアも中国に威嚇されている。それらの国とベトナムが海洋安保協力を進めるための3国間対話を始めることを、米国は奨励する。米国は、ベトナムが日本、インド、オーストラリアからの自国海軍の警備艇や潜水艦の増強のための協力を得ることを支援する。特にベトナムのキロ級潜水艦6隻の配備を支援する。

(4)米国はこれまで保持してきたベトナムへの致死性兵器類の禁輸を解除する。米国はベトナム政府の人権弾圧への抗議の一環としてこの禁輸を実施したが、中国の軍事威嚇への対策として、禁輸の解除が必要となった。特に水雷や短距離巡航ミサイルはベトナムの抑止力を強化し、中国の軍事威嚇を抑える効果を発揮する。

(5)米国は、ベトナムが他の東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国と協力して、南シナ海での航行の自由や適切な行動規範のための規則を改めて作成するよう働きかける。これらの規則は拘束力を持つ行動綱領としてできるだけ早く採択されるべきである。国連海洋法の規則に基づく国際裁定もこの綱領に結び付けられるべきだ。

以上の具体的な政策提言は、いずれもまず米国政府に向けられたものである

米国側でのこうした動きに呼応するように、ベトナム側からも非常に切実な米国への同盟の求めが発表された。ベトナム首相の顧問を務めた学者、ツオン・ライ氏が「ニューヨーク・タイムズ」(7月13日付)に寄稿した「ベトナムの米国への遅すぎた同盟の呼びかけ」と題する論文である。この論文でライ氏は、冒頭で中国を「われわれの現在の敵」とはっきり記していた。
 
米国とベトナムとの間に、明らかに新しい絆が結ばれそうなのである。

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| 古森義久 | 07:56 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







アメリカのメディアは集団的自衛権解禁を歓迎    古森義久
ニューヨーク・タイムズの反日主張がアメリカでもいかに異端なのか。報告を続けます。

<異彩を放つ「NYタイムズ」の反日スタンス集団的自衛権の行使容認を猛批判>

米国の大手紙はみなニューヨーク・タイムズとは異なり、以下のような前向きの論調が主流なのだ。

「この(集団的自衛権の)動きで日本が過去の軍国主義に戻るというようなことはない。今回の変化への措置でも、日本の軍事力に対する従来の制約はほとんどそのまま残るからだ。今回の措置は少しだけの前進に過ぎず、その前進がさらに続くかどうかは中国の行動次第ともなる」

「安倍首相は、消極的平和主義の連立政権運営相手の公明党の同意を得るために、妥協をしなければならなかった。だから日本の集団的自衛権はなお顕著な制限を課されており、攻撃的な軍事能力は依然として禁止されている」

以上の主張や解説は日本の実態から見ても極めて客観的だと言えよう。普通の国家である他の諸国、米国、中国、韓国などに比べれば、日本は相変わらず自らの軍事能力や国防政策にがんじがらめの自縄自縛を課した異端の国家のままだと評しているのである。

その上でウォールストリート・ジャーナルのこの社説は、日本側の今回の動きが米国に利益をもたらすことや、アジア全体への貢献にもなることを強調していた。

「集団的自衛権の新たなドクトリンは、日米同盟において日本側にこれまでよりも平等な役割を果たさせるだろう。日本の自衛隊が、自国沿岸を越えた地域の紛争で槍(やり)の役割を演じることはまずないだろうが、北朝鮮のミサイルから米国と日本の両方を守る防衛システムにイージス艦を提供して、共同防衛に参加することぐらいはできるだろう」

「オバマ政権の軍事費の削減と、脅威の対象が危険な一線を越えても断固とした行動を取ろうとしない傾向によって、アジアにおける米国の防衛保証への信頼性が揺らいでいる。日本はそんな状況の中で、アジアで日本との同盟の絆を保つという米国内のコンセンサスを保つためにも、同盟の価値をパートナーと して証明しなければならないことを理解している」

「平和を最終的に保証するのは、民主主義諸国が団結して法に則った国際的秩序を侵略から守る能力を保つことである。そのためには他の民主主義国の防衛にも加わらねばならないという日本の新たな認識は、アジアの平和を守るためには決定的に重要なのだ」(つづく)

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| 古森義久 | 06:16 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







正恩政権崩壊の日本へのプラス   古森義久
北朝鮮問題というのは、やはり金正恩政権の崩壊こそがベストの解決策なのだ・・・こんな意見がアメリカで発表されています。

<金正恩政権を崩壊させるのがベストシナリオ 米国の外交専門家が提案する北朝鮮の“扱い方”>

そんな中、米国の国家安全保障会議(NSC)や中央情報局(CIA)で北朝鮮問題に専門に取り組んできた気鋭の専門家が、米国や日本は、金正恩政権を崩壊させることこそ政策目標とすべきだという大胆な提言を発表した。

関係各国が連帯して北朝鮮への制裁を強化すれば、金政権の崩壊も十分に可能だという。この提案を論文の形で発表したのはコロンビア大学東アジア研究所の上級研究員、スー・ミ・テリー氏である。

同氏は、2001年から2008年まで CIAで上級アナリストとして北朝鮮の政治や経済の動向を追い、その後、国家安全保障会議(NSC)に移り、アジア担当部長としてブッシュ、オバマ両政権 の北朝鮮政策形成に関わった。国家情報会議(NIC)の東アジア担当副部長を務めた経験もある。

テリー氏は外交専門誌の「フォーリン・アフェアーズ」(2014年7、8月号)に「統一され、自由な朝鮮」と題する論文を発表した。

その中で、米国や日本、韓国は北朝鮮の金正恩政権の存続を前提とする現在の「ソフトな封じ込め」政策を止めて、同政権の崩壊を導く強固な制裁強化政策を取るべきだと提唱している。

この雑誌論文は多方面の関心を集め、その要旨が「ニューヨーク・タイムズ」(6月16日付)にも寄稿の形で掲載された。その寄稿論文の見出しは「北朝鮮を崩壊させよ」という手厳しい表現だった。

■米国、韓国、日本だけでなく中国にもメリットがある

同論文はまず米国、韓国、日本などの現在までの北朝鮮政策を以下のように批判する。

「北朝鮮はいまや4回目の核実験の準備を進め、弾道ミサイルの開発もさらに進め、対外的な脅威を高めている。それらの危険なボタンに指をかけているのは31歳の金正恩であり、彼は前の指導者よりもさらに気まぐれに見える」

「米韓日、そして中国など朝鮮半島の安定を期待する各国は、ソフトな封じ込めとも呼べる政策を取り、北朝鮮の行き過ぎた行動は抑えつつ、金政権の存続を許すことを前提としてきた。各国とも、金政権の終焉は極めて不安定な事態をもたらし、南北朝鮮の統一は韓国にとって経済面や社会面でコストが高くつきすぎると考えている」

「しかし、この考えは視野が狭すぎる。北朝鮮の崩壊による長期的な利得は、短期的なコストをはるかに上回るからだ。金政権の崩壊は、世界で最も弾圧的な政権の支配から、2500万人もの北朝鮮国民を解き放つ。また、12万人とも見られる政治犯に自由を与える。北朝鮮による軍事攻撃の脅威に直面してきた韓国や、弾道ミサイルの脅威に悩まされてきた日本にとっては、深刻な問題が解消する。朝鮮半島での戦争に巻き込まれる危険性があった米国は、北朝鮮の 核兵器の開発や拡散を心配しなくて済むようになる」

テリー氏は論文の中で、中国にとっても金政権崩壊は利得があると述べる。それは以下のような理由による。

「北朝鮮の同盟相手と見られている中国も、金政権が崩壊すれば、石油や食料の供給をしなくて済むようになる。外交的にも、これまで北朝鮮の対外行動を弁護することで傷ついてきた自国の評判をこれ以上落とさなくて済む」

「中国は朝鮮半島の統一が実現すると、米韓両軍が自国の国境沿いにまで進出してくることを懸念するだろう。だから米国は、かつて北朝鮮だった領域には米軍を駐留させないという方針を中国に伝えればよい」

同論文は、韓国にとっての経済的な利益をも強調していた。

北朝鮮を救済するための経費は、これまで巨額を投じていた国防費を削減することでかなり補填できる。韓国の人口は高齢化してきたが、北朝鮮の若い労働人口の流入で生産性が高まる。北朝鮮の豊富な鉱山資源も利用できる。その結果、いまの韓国は将来、アジアの経済大国として発展する可能性が高くなる、 などという説明だった。

■強硬な経済制裁が有効

しかし、当然ながら最も重要なのは、金正恩政権の崩壊をどうやって促すか、である。この点について、テリー論文は以下のように述べている。(つづく)

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| 古森義久 | 07:22 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







慰安婦問題の真実は後世の日本人のため   古森義久
<慰安婦問題>河野談話と朝日新聞の罪〜なぜ事実ではない「強制連行」が世界中で広まったのか?

慰安婦問題というのは、国際社会での日本に対する冤罪だといえるだろう。 6月20日に公表された河野談話検証の有識者新報告がそのことを改めて裏づけたーーアメリカでのこの問題をめぐる動きを長年、報道してきた私がいまの時点で感じる総括である。

私はワシントン駐在の産経新聞特派員として日本の慰安婦問題の取材に2000年代はじめからかかわり、とくに2007年のアメリカ議会下院での日本非難決議に関しては集中的に報道にあたった。

このプロセスではアメリカや韓国、中国側は一貫して慰安婦問題を「日本軍の20万人の性的奴隷(sex slave)」と断定した。

日本軍が組織的、政策的に朝鮮半島などの一般女性を強制連行して拘束し、奴隷に等しい売春婦にした、という見解が前提だった。

日本の官憲が公式の政策として女性たちを強制連行して「性的奴隷」にしていたというのだった。

ところがこの断定が事実ではないのだ。

日本の軍や政府が組織的、政策的に一般女性を強制連行していたという主張の証拠はどこにも存在しないのである。

そのことを膨大な資料や証言を基に裏づけたのが今回の有識者新報告だった。

慰安婦の徴用は実際には民間業者が全面的にあたった。

女性の募集は当時の 新聞広告などでも広く宣伝された。個々の女性のなかには家族の借金などを理由に本人の意思に反して徴用された人たちもいた。

だが日本軍や日本政府が組織の 方針として無理やりに女性たちを徴用したことはなかったのだ。

ではなぜ事実ではない「強制連行」が世界中で広まったのか。最大の理由は1993年に出た当時の官房長官の河野洋平氏による「河野談話」だといえる。

同談話には日本軍による強制徴用があったことを認めたように受けとれる文言が入っていた。

河野氏自身も当時の公式会見で官憲による強制性を認める発言をした。同時に朝日新聞が一貫して「強制連行」を強調する報道をした。いまでは虚構だらけの報道だったことが判明している。

今回の新報告は当時の河野氏ら日本側が韓国側の一方的な主張に引きずられ、事実でないことも事実であるかのように黙認してしまった経緯を詳述してい た。

慰安婦は軍隊のための売春だった。

そこには女性たちの明らかな犠牲や悲劇があった。

その事実にはいまの日本の政府も国民も謙虚に同情や反省を述べてしかる べきだろう。

だが日本の軍隊や政府が罪のない若い女性たちを公式の方針として大量連行していたと断ずる糾弾はあくまで冤罪であり、ぬれ衣なのである。

その点を主張することは後世の日本国民の名誉のためにも不可欠だろう。 

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米中両国の危険きわまるチキンゲーム   古森義久
アメリカと中国との関係がいよいよ険悪となってきました。米中関係は一体どうなるのか。両国がともに相手は戦争まではしないだろうと信じて、軍事的なブラフをかけあう。

どうもチキンゲームが始まったらしいのです。でもどちらかが一歩、道を誤ると、危険な戦争という断崖絶壁が黒い穴を広げています。

<現実味を帯びてきた?米中戦争の可能性>全面衝突と破局を招く温床が十分にできつつある

チキンゲーム(chicken game)とは、2人の当事者が相手に向かって車を疾走させ、どちらが正面衝突を恐れて、先にハンドルを横に切るかを試す「臆病者ゲーム」のことである。

いまアメリカと中国との間で、このチキンゲームが米中戦争という危険きわまるシナリオを賭けて、展開されるようになった。わが日本ももちろんその危険の中心地に立っている。

中国はアジアでアメリカ主導の安全保障秩序に挑む姿勢をますますあらわにしてきた。オバマ大統領はアジア歴訪で、中国の軍事がらみの膨張に抑止の警告を発した。

だが中国は同大統領が帰国してすぐ、南シナ海のベトナムの排他的経済水域(EEZ)内で国際規範を破り、一方的に石油掘削の作業を始めた。オバマ大統領の横面を殴るような行動だった。

中国は南シナ海ではさらにアメリカの同盟国のフィリピンをも軍事恫喝し、東シナ海でも日本領土の尖閣に対して軍事力を背景に一方的な侵入を繰り返す。

中国のこうした好戦的な行動は、結局アジアから米軍を追い出し、自国の勢力圏を広めたいという意図による、という見方がワシントンではコンセンサスとなってきた。

ワシントンでのこの論議でいま最も関心を集めているのはオーストラリアの元国防次官で中国戦略研究家のヒュー・ホワイト氏が発表した論文である。

中国の狙いを分析した同論文の主要点は次のようだった。

「中国はアジアからアメリカを追い出すために、アメリカとアジアの同盟諸国とのきずなを弱めようとする。中国側はアメリカがたとえ同盟諸国に軍事攻撃があっても、中国と全面戦争をする意欲はないとみる。その結果、同盟諸国への軍事圧力を高め、やがてはそれら諸国がアメリカから離反していくことを期待する」

「一方、アメリカ側も中国は対米全面戦争だけは絶対に避けるとみている。だから中国がアメリカの同盟諸国に軍事攻勢をかけても、決定的な攻撃にはならないとみる」

以上のホワイト氏の考察は米中両国がともに相手は最終的な戦争はしたくないから、軍事攻撃に通じうる威嚇もそう重大に受けとることはないと判断する、とみるわけだ。

一種のチキンゲームである。しかし、そこには小さな誤解や計算違いが全面衝突という破局を招く温床が十分にできつつあるのだといえよう。

杜父魚文庫
| 古森義久 | 00:35 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







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