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あと3カ月持つのか野田政権の寿命 古沢襄
いま選挙をやったら民主党は半減し、自民党が倍増する・・・と岡目八目の予測が出回っているが、自民党の倍増には「?」マークがつくものの、民主党が大敗する可能性が出てきた。それでも野田首相は解散の伝家の宝刀を抜くつもりなのだろうか。

日刊ゲンダイが「これでいよいよ民主党政権の終わりが見えた」と早々と政局うらないを書いた。これが妙に説得力がある。

<無能無力の野田首相が頼った岡田副総理は極め付きの貧乏神だった>

永田町の混乱が加速してきた。内閣改造で入閣した岡田副総理が動き始めたせいだ。消費税増税と行政改革の両方を任せられ、「もうひとりの官邸の主」とおだてられた岡田は調子に乗って、国会の定数削減や議員の歳費カットを前面に打ち出す作戦に出た。それで民主党は定数削減を決め、野田首相は「今国会で成立させる」と言い始めた。

まるで岡田内閣そのものだが、早くも野党の猛反発に遭っている。そりゃあ、そうだろう。小選挙区5議席減はともかく、比例区で80議席減である。少数政党には死活問題。公明党やみんなの党だって、これが実施されたら生き残れない。それでハレーションというか、大騒ぎになっているのだ。

野田や岡田は「身を切る改革が大事。そうでないと消費税増税を国民にお願いできない」と、変てこな理屈でリキんでいるが、定数削減なんてやれるわけがないだろう。

「単なるポーズですよ。野田内閣の支持率が急落している。このままだと消費税増税どころか、行き詰まるのは早い。それで焦って、慌てて定数削減を持ち出してきたのです。そんな不純な動機だから、本気でやる気はないし、やろうとしても国会議員一人一人はみんな反対だから、実現できるはずがない。まして岡田副総理が言い出した歳費削減とセットになったら、百パーセント無理です。民主党の政治改革推進本部の総会で異議なくスンナリ了承されたのは、だれも実現不可能と分かっているからなのです」(政治評論家・本澤二郎氏)そんなものだ。

<2議席減ができれば御の字>

大体、国会議員なんて自分の身を切ったためしがない。3・11大震災後にやっていた歳費の一部返上もコッソリやめてしまった。1人当たり年間1億円の経費は全然減らないし、ぜいたくな宿舎もこしらえている。総論でリストラに賛成しても、各論になると決まって寄ってたかって潰してしまうのが国会議員だ。自分の得にもならない消費税増税と引き換えに、職業を失う議席大幅削減をのむわけがないのである。

だから、18日の自公幹部会談では「民主党に比例定数削減をあきらめさせて、5減だけにするのが落としどころだ」(自民党・大島副総裁)、「5減だけ通して選挙だな」(別の幹部)となったという。いくら民主党が芝居を打っても、最初から足元を見透かされているのだ。

だが、衆院定数(480)の5減くらいで、消費税増税法案を押し切れると思ったら大間違いだ。政治評論家の有馬晴海氏が言う。

「85減は最低条件。加えて、次の次の総選挙からといったいい加減な約束でなく、今度の総選挙から実施することが絶対に必要です。国会議員がそのくらいの覚悟を見せ、自分たちも血を流さない限り、消費税増税の話なんて進まない。国民は納得しませんよ」

消費税増税と国会議員の85議席減は別の次元の話だが、どう転んでもロクな結果にならず、「ふざけるな」と、野田民主党へ批判が集中するのだけは間違いない。

消費税増税の目くらましに持ち出した定数是正が、さらに野田政権を袋小路に追い詰める。そういう構図だ。

<原理原則の岡田をカラ回りさせて自滅させる作戦>

だとしたら、いよいよ岡田副総理は貧乏神と言うしかない。野田は、政権の重しにしようと岡田を起用したが、この調子では、でっかい障害物になるだけだ。

「知られているように、岡田さんはガリガリの原理原則論者。決まったこと、総理に命じられたことは忠実にこなそうとする。でも、この局面は消費税増税に加え、予算と関連法案、郵政法案、党内の小沢グループのことと難問がいくつもある。そこへ国会議員の定数削減、歳費カット、おまけに国家公務員給与の7.8%削減もからめたら方程式が複雑すぎてグチャグチャになるのは目に見えている。岡田さんは器用な人じゃないし、マスコミの使い方がうまいとも言えない。原理原則だけで“消費税増税も定数削減ものめ”と野党に迫っても、硬化させるだけです。直球一本の堅物政治は逆にかわしやすいものなのです」

民主党関係者はこう嘆いたが、その動きはすでに始まっている。野党は「岡田氏は政府の人間。立場をわきまえてほしい」と、与野党協議を呼びかける岡田を無視。不器用な岡田を怒らせ、カラ回りさせて自滅へもっていく作戦だ。

<大きな政治をやれる器じゃない>

「首相や岡田氏は、野党だって何でも反対していると批判される、いずれ交渉のテーブルに着くと計算している。その通りかもしれないが、自公など野党は、その前に新大臣などのスキャンダルやシロウト発言を国会で攻め立て、国民の関心をそっちに向けさせる作戦。しかも、国家公務員の給与削減も身内の自治労の反対があってスンナリとはまとまらない。今度の通常国会は民主党政権にとって、これまでにない厳しい綱渡りを強いられることになります」(政治評論家・浅川博忠氏)

3月末に消費税増税法案を国会に提出する頃には、最低でも国会の定数削減と公務員給与削減にカタをつけておく必要があるが、そんな見通しも成算もゼロなのだ。前出の本澤二郎氏が言った。

「マスコミは、岡田副総理のことをヨイショして、政権運営の切り札のように扱っているが、そんな大物政治家じゃない。菅政権の幹事長時代、やったことは小沢氏排除だけ。震災後の統一地方選は、政権与党の幹事長として腕の見せどころだったのに、なす術(すべ)もなく惨敗でした。しょせん、その程度の人。官僚出身だから大きな政治決断や舞台回しができないのです。野田首相はこんな人を最後の切り札にするしかないのだから、もう限界ですよ」

野田無能政権は、あと3カ月持つのかどうか。3月末には火ダルマになっているのが目に浮かぶ。(日刊ゲンダイ)

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