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米軍の対中攻撃シナリオとは 古森義久
アメリカは中国の軍拡にどう対応するのか。ペンタゴンが最悪の事態を想定して中国軍攻撃のシナリオを具体化させています。

「空・海戦闘」戦略の具体的な内容です。日本ビジネスプレスの私の連載コラムからの転載です。原文へのリンクは以下です。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/29275

                  ======

米国防総省は中国のこうした強硬な軍事姿勢に対し、ついに抑止としての積極的な攻撃能力を高める具体的な措置を取ることを公表するに至ったのだ。

まるで戦争を始めるかのような軍事戦略

オバマ政権はこれまで中国を無用に刺激しないという配慮のために、中国の軍拡に対しても抑制された対応を見せてきた。中国を名指しで批判することを避けてきたのだ。

この配慮は今もなお機能しており、今回、明らかにされた「空・海戦闘」戦略もその仮想対象として公式の発表には「中国」という国名を出していない。

しかし、今回の国防総省高官の説明では、報道陣からの「この戦略の対象となる国は中国以外にあるのか」という質問に、高官の1人は「ない」ことを 認めた。他の高官は「この新戦略は中国の新鋭攻撃用兵器が南シナ海や黄海での航行の自由を脅かすことへの懸念から生まれ、米側が中国のそうした動きを座視 し続けることはないという意思表示だ」と述べた。

そして何よりも、11月13日のホノルルでのアジア太平洋経済協力会議(APEC)の際に各国記者団の前に登場した米太平洋統合軍のロバート・ ウィラード司令官が、米国のアジアに向けての新しい安全保障政策の対象として、第一に「中国の経済的、軍事的な前進」を指摘したのだった。

要するに「空・海戦闘」戦略は米軍の新たな対中軍略なのである。

国防総省高官の説明によると、この新方針は「海洋戦略」「空軍力」「海軍力」「サイバー攻撃力」「宇宙開発」という5分野に及ぶ軍事戦略だという。さらに具体的な内容としては以下のような目標が挙げられた。

(1)中国の新型の対艦ミサイル破壊のための空海軍共同作戦
(2)米軍用の人工衛星の機動性の向上
(3)中国の「接近阻止」部隊への空海両軍共同のサイバー攻撃
(4)有人無人の新鋭長距離爆撃機の開発
(5)潜水艦とステルス機の合同作戦
(6)海空軍と海兵隊合同の中国領内の拠点攻撃
(7)空軍による米海軍基地や艦艇の防御の強化

こうした目標を見ると、いかにも米軍が中国軍を相手に戦争を始めるかのようにも思えるが、実態はこうした目標を可能にする措置を取り始める、ということである。

米軍がそうした軍事能力を保持して、中国側から威嚇や攻撃を受けた場合には断固、反撃するという態勢を築けば、そのことが中国側の冒険的な軍事行動を抑止することになる、という考え方である。まさに抑止の措置なのだ。(つづく)

杜父魚文庫
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