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恋しや神戸牛 渡部亮次郎
或る時のニューヨーク。びしょびしょと雨の降る夕方、柔らかいステーキを求めてマンハッタンを歩いていた。アメリカのステーキは固くて筋っぽくて美味しくないと悪口をいったら、超有名大学の教授が、柔らかいのもあるよと言うので、案内をお願いしたのである。

私は秋田の農家の育ち。少年の頃、肉といえば飼っている鶏しかなかった。対米戦相中で、ステーキどころか、豚肉も無かった。豚肉を初めて食べたのは中学2年のときだから、昭和25(1950)年だった。

育ち盛りに食糧不足だったから自然、食い意地が汚くなった。それもあってアメリカへ行ったららステーキとやらをたらふく食べたいものだ、きっと美味しいだろうと。

若い頃、日本橋の肉屋が2階でステーキを食べさせていた。いわゆる神戸牛とかで、やたら美味しくて2枚も食べたものだ。だから日本とちがって牛肉の安いアメリカでは、と期待して来たのに、さっぱりとは、納得が行かなかったのだ。

濡れながら辿り着いた教授ご推奨のステーキ店。矢張り硬くて美味しくはなかった。以後、何度アメリカへ行ったか、数え切れないが、ステーキだけは絶対食べないことにしている。

アメリカ人は日本のような霜降り肉のように脂身の多い肉は食べない、それはコレステロールが怖いから、という。獣脂は心臓病の原因と考えられ、カーター政権時代から、知識階級ほど、脂身を食べなくなったそうだ。

そういえば、レーガン政権の頃、ある閣僚が外務大臣を尋ねてきたので、神戸牛の鉄板焼でもてなしたところ、喜ばない。「これは例のサシミか」と聞いてくる。コレステロールを俺に食わすなと半分怒っているようだった。

ところが、どうだろう。古い話で恐縮だが、2000年6月24日の読売夕刊に「神戸牛恋しい 米国の美食家、一時禁輸で食べられず」という記事が載ったことを思い出した。

俳優のシルベスター・スターロンやリチャードドレイファスらは予ねて神戸牛のファンだったが、この時期、口蹄疫の発生で神戸牛の輸入が一時禁止されているのを嘆いている記事だった。

この記事に依れば、アメリカでは90年代(ほぼ平成)に入って、ニューヨークの老舗レストラン「オールドホームステッド」が神戸牛のステーキを目玉にしたところ、アメリカ人に大いに受け、たちまち最高級ステーキにランク付けされたのだという。

アメリカは農地が広いから、牧草地を何処までも造れる。そこに肉牛を通年放牧するから、肉は繊維質が多く、脂身は極めて少ない肉となる。

それに反して日本では放牧地が少ないから牛を小屋に閉じ込めて穀類もたんと食わす。念を入れてビールまで飲ませて「霜降り肉」に仕上げるところまである。土地の条件が牛肉の味を左右するのだ。

杜父魚文庫
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