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中国は日本からのODAで軍事力を強めた 古森義久
対中ODAの再開是非をめぐる議論です。青木直人、高原明生両氏の意見表明です。青木氏の言葉で注目すべきなのは、中国が日本からの経済援助によって軍事能力を高めてきたことです。

日本政府は中国の鉄道の建設、電化、整備に巨額の資金を提供し、そのことを中国の経済開発に役立ったなどと、自己宣伝してきた経緯がありますが、中国の人民解放軍にとっては歴史的にも、現在も、鉄道は軍備力整備の重要な基盤なのです。

そのうえに日本政府は空港、高速鉄道、光ファイバー通信網など、みな軍事目的に資する援助プロジェクトに多額のODAを投入してきました。

考えてもください。日本の国民の血税や公的資金が中国の人民解放軍の活動の強化に費やされてきたのです。高原氏の議論はこの「軍事」という点からはまったく顔を背けているようです。

■【金曜討論】対中ODAの継続 青木直人氏、高原明生氏

東日本大震災に巨額の復興資金が必要とされる中、世界第2位の経済大国となった中国に対するODA(政府開発援助)について注目が集まっている。前原誠 司・前外相は3月、援助額を大幅削減する方向で外務省に見直しを指示したと明言。丹羽宇一郎・駐中国大使は同月、自民党の外交部会などで「国益のために必 要だ」と継続の重要性を強調した。継続か否か。ともに中国情勢に詳しい東大教授の高原明生氏と、ジャーナリストの青木直人氏に見解を聞いた。(溝上健良)

≪青木直人氏≫

■効果はない、すぐに中止を

−−これまでの対中ODAに効果があったと思うか

「なかったと思う。中国では南京事件の犠牲者数の誇張も含め、一貫した反日教育がなされている。両国の国民感情を考えると、とても成功とはいえない。軍事的にも日本にとって最大の脅威になってきた。何より中国では、援助を受けていることが国民に明らかにされていない」

●透明性がない

−−対中ODAのどこに問題があったのか

「一番の問題は透明性がないことだ。対中ODAによる事業をどの企業が受注したか、外務省は明らかにしていない。中国を抜いて最大の被援助国となったイ ンドネシアへのODAについては、スハルト政権時代の腐敗につながったとして国会やメディアで大問題になったが、対中ODAについては同じ構図があっても ほとんど問題にされない」

−−そういうことになっている原因は

「日本の外務省もODAは(外交上の)武器だといいながら、外務省のホームページをみても中国語でのODAの説明は何もない。中国の人は日本の外務省のページにアクセスできるのに。中国政府が国民に周知しないなら、日本が発信すればいい」

−−中国は世界第2位の経済大国になった

「まだまだ内陸は貧しいと中国政府はいうけれど、軍拡に使う金があるのなら内陸部に回すべきだ。自分たちの内政問題であり、他国に援助をたかるべき話ではないだろう」

−−中国はアフリカなどに対してODAを実施している

「その一方で日本からはODAをもらっている。まったく変な話だが、それは日本側に、ODAを出すことで利益を得る集団があるからだ。円借款で建設された鉄道や道路、港は軍事的にも利用されている。そもそも、よその国に援助する金があるなら内陸部に回せばいい」

●援助の理念が不明確

−−対中ODAはすぐにでも中止すべきか

「そう思う。援助の理念も明確でない。ましてや相手は『尖閣諸島は自国領』などといっている国だ。外務省は国民が納得できるような、過去の対中ODAの総括文書を公表すべきだ」

−−世界第2位の経済大国が援助を受けるなど、中国のプライドが許さないのでは

「もらえるものはもらっておこう、ということ。第二次大戦の賠償金は昭和47年の日中共同声明で周恩来首相(当時)が放棄しているのだが、中国にとって日本からのODAは戦勝国への“賠償金”という感覚なのだ」

                   ◇

≪高原明生氏≫

■まだ途上国、援助は必要だ

−−世界第2位の経済大国に対して、まだODAは必要か

「外貨保有高世界一の中国へは本来、援助する必要はないが、余っているお金の分配がうまくいっていない。地方では資金の足りないところがたくさんある。開発ニーズはまだ多く、それは中国がまだ発展途上国であるということで、援助の必要はある」

−−中国はアフリカなどへODAを実施しているが、むしろ“自国への援助”をすべきでは

「その通りで今後、日本は中国と協力して内陸で必要なプロジェクトを実施すべきだ」

○日本国民に見える形で

−−今後はどこに重点を置いて支援すべきか

「もっと日本国民に見えやすい援助をする必要がある。地域の面では中国の東北地方への重点的な援助、分野では貧困解消や衛生、教育、環境がいいだろう。中国の沿海地方や大都市では富裕層が厚みを増しているのだから、日中が協働する仕組みを作るのがよい」

−−中国の国民にも日本の援助は見えにくい

「もっと広報をせねば。それは中国政府に期待するというよりは日本政府がやるべきだ。日本人ですらあまり知らないのだから。メディアもODAについて報道してほしい。それは国民の外交センスが高まることにもつながる」

−−過去の対中ODAには効果はあったか

「そういえると思う。これまでどんな援助をしてきたかの記録をまとめて公表することが、両国間の関係発展にとっても重要だ」

−−政治的にはどんな効果が

「援助開始当初の重要な目的に中国を文革時代に戻さず、改革・開放を支持するということがあった。これは大成功だったと思う」

−−経済的な面では、援助で日本にもメリットはあったか

「もちろんだ。中国が市場経済化を目標に掲げてから、日本は中国の発展によってどれだけ裨益(ひえき)したことか。今では多くの国が中国の経済成長に頼っている状況だ」

−−環境分野については、今後も支援していく意義は大きいか

「大きい。中国も頑張ってはいるが、環境汚染は深刻化していく可能性が高い。環境分野への援助は、中国に対してだけでなく日本のためにもなる」

○人道主義の観点必要

−−有人宇宙飛行や空母建造までしている中国への援助には違和感をもつ人もいる

「中国には遅れている面もある。ODAは経済効果・政治効果・人道主義を目的に援助するものであり、人道主義の原則から、中国へのODAは当面続ける必要がある。いずれ援助をやめる日がくるだろうが、日本は隣国として最後にやめる国になるべきだ」

                   ◇

【プロフィル】青木直人=あおき・なおと 昭和28年、島根県生まれ。58歳。中央大卒。フリーのジャーナリストで専門は中国・朝鮮半島情勢。20年以上前から対中ODAを取材 し、著書に「中国に喰い潰される日本」「中国ODA6兆円の闇」など。平成21年からメールマガジン「ニューズレター・チャイナ」を配信中。

                   ◇

【プロフィル】高原明生=たかはら・あきお 昭和33年、兵庫県生まれ。53歳。東大法学部卒、英サセックス大開発問題研究所博士課程修了。立教大法学部教授などを経て平成17 年、東大法学部教授。専門は現代中国の政治と外交。アジア政経学会理事長。著書に「毛沢東、トウ小平そして江沢民」(共著)など。

杜父魚文庫
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