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菅首相の居座りは復興予算の遅れ招く  古沢襄
英ロイター通信社は筆者(田巻一彦氏)の個人的見解に基づいていると"断り”を入れながらも「菅首相の居座りは復興予算の遅れ招く」という辛辣な長文のコラムを掲げた。外国の通信社が日本の首相をこれだけ厳しく批判した例を私は聞いていない。

[東京 15日 ロイター] 菅直人首相が執念を見せる小型の追加補正予算(1.5次補正)の編成と国会審議が優先され、東日本大震災の本格的な復興対策を盛り込むはずの2次補正予算の編成と成立が大幅に先送りされる可能性が高まってきた。

2次補正予算の遅れは、今年後半に復興需要の盛り上がりを期待していた市場を失望させるだろう。景気への悪影響を懸念するマネーが日本国債市場に流入する展開も予想される。「風が吹けば桶屋が儲かる」式の物言いをすれば、「菅首相が居座れば国債が買われる」ということになるのではないか。

<岡田幹事長が大幅な国会会期延長を表明>

「1.5次補正予算」と呼ばれるのは、本格的な復興計画の実行を前提にした2次補正予算と区別するための仮称で、被災者の二重ローン対策や原発事故での国の負担金計上、被災自治体への交付金などが主な項目。民主党の岡田克也幹事長は今月15日に自民、公明両党に対し、2兆円規模になるとの見通しを説明したと共同通信は伝えている。この補正予算を審議するため、22日で会期末を迎える通常国会の会期延長を政府・民主党は検討している。岡田幹事長は大幅な会期延長を15日に表明、民主党幹部は3カ月延長が検討課題に上っていると述べているという。

だが、自民、公明両党は菅首相が6月中に辞任し、民主党が早期に新代表を選出した上で、新しい内閣の下で復興予算を編成すべきであると主張。民主党内でも小沢一郎元代表、鳩山由紀夫前首相に近い議員グループは菅首相の早期退陣を求めており、菅首相周辺や民主党執行部の思惑通りに事態が進展するのか不透明感が強い。ここで大胆な推理を展開すれば、会期延長の議決は衆院が参院に優先するため、その後の混乱を覚悟で民主党執行部が3カ月の会期延長を決めれば、9月22日まで会期は延長されるだろう。

また、2兆円規模の予算案では赤字国債の追加発行が回避できるため、衆院の優越で補正予算案が成立すれば、執行に大きな支障はない。民主党執行部は7月中旬の成立を期す方針とみられ、与党が遮二無二予算審議を強行すれば、1.5次補正の成立までは可能だ。

<1.5次補正編成なら本格復興予算は大幅遅れに>

ところが、その先は全く審議ができなくなるだろう。赤字国債の発行を可能にする特例公債法案や原発事故の賠償支援法案も、野党の反対で成立のメドは全く立たない状況が続く。その段階で菅首相が辞任を正式に表明すれば、民主党は直ちに新代表の選出手続きに入るが、菅首相が本格的な復興計画を盛り込んだ2次補正(正式には3次補正)の編成に意欲を示せば、与野党を横断した混乱が激化し、国会の空転が続いて復興計画を棚上げした政争が繰り広げられると予想される。

仮に菅首相が7月中旬の1.5次補正成立直後に辞任を表明した場合、民主党代表選と新代表選出、国会での首相指名選挙、組閣作業を経て新内閣ができるのは7月末か8月上旬になるだろう。その後、復興構想会議の結論を踏まえた復興計画の具体化と予算編成に入るため、本格復興予算が3次補正として編成されるのは、どんなに早くても9月上旬で、さらに後ずれする可能性もかなりの確率であると予想する。そうなると新首相の下での臨時国会を10月上旬に開いて、そこで3次補正を審議するという展開もありそうだ。

もし、菅首相が6月中に辞任し、1.5次補正の編成を取りやめ、新首相が強い指導力を発揮して本格復興予算を2次補正として編成すれば、8月中か9月初めに成立させることも可能だと思われる。結果として菅首相の1.5次補正予算の編成が、本格復興のための予算編成を遅らせ、復興のための財政支出が先送りされることになると私は考える。

<復興需要先送りなら、株売り/債券買い要因>

混乱の様相を深める政局に対し、市場は今それをどのように織り込むべきか手をこまねいている。しかし、1.5次補正の成立が実は本格復興の早期実現の妨げになる、という構図がはっきりしてくれば、別の展開になるだろう。復興需要の本格的な盛り上がりは年末以降だとみなされ、株価の重し要因になると予想する。国内景気の盛り上がりがパッとしないという予想が深まるにつれ、余剰資金は国債市場に流れやすくなり、国債増発におびえてきた円債市場では、予想外の長期金利低下になる可能性もあるだろう。

1.5次補正の成立後も菅首相が政権運営に強い意欲を示せば、本格復興はさらに遅れることになると予測する。本格復興を自分の手でどうしても果たしたかったなら、衆院で内閣不信任案が可決されても、解散して国民に信を問うべきだった。それをせずに辞任する意向を示した以上、「本格復興を自分の手で」という未練はきっぱりと捨て去るべきだ。

■筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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