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リビア情勢を読み解くと 古沢襄
杜父魚ブログを主宰して興味深いのは、ネット読者の反応の早さと広がりである。23日のアクセス・トップは宮崎正弘さんの「リビアの戦雲、風向きが変わった」http://kajikablog.jugem.jp/ なのだが、同時にクライン孝子さんの「欧米諸国がいかに国益のため狂奔するか」があらためて読まれている。

http://blog.kajika.net/?eid=998727

この論評は私も興味深く読んだので、かいつまんで再掲してみる。リビア紛争に火が付くや、EU各国がいかに動いたかを、要領よく解説してくれた。

1)伊は15%の(オイル)利権をなくすまいとガダフイを捨てて反体制に走った。
2)仏は、この機会に反体制派に恩を売ろう、そして、イタリアをしのぐ利権にありつこうと反体制派側につき、英国とぐるになり空爆にゴーサインを出した。

その理由ですが、フランスは原発大国で、福島原発事故後、隣国ドイツで、脱原発の動きが活発になったことから、、その動きが自国に波及するのを抑えるため、、国民の目を「勇ましい仏軍」という風に印象付け、リビアにおける華やかな軍活動を国民にみせる。加えて、オイル利権にありつこうとした。

3)英国は、一年前の4ヶ月もにわたるメキシコ湾オイル流出事件における傷痕(莫大な損害賠償を米国から突きつけられた)が重荷となっている。そこでこの際、英国もこの紛争に加担して、リビアオイル利権にありつく。今一つ、新航空兵器の実験台にして英国の軍需産業宣伝に努める。つまりダブル戦略の効果を狙った。

そして米国の出方については「今後は英仏伊に主導権を与えて、どう動くか様子見をし、これという見せ場で、実にスマートに”とんびが油揚げをさらう”しぐさで米国有利外交を展開する。その機会をじっと窺がい待ち構えている」とみていた。

もう一つ、宮崎正弘さんの「NATOのリビア空爆で慌てる中国」http://blog.kajika.net/?eid=998715 がクライン孝子さんの論評と合わせて、高いアクセスで再読されている。

宮崎正弘さんは「リビア空爆つづけるNATO機、カダフィ司令部を爆撃した。本気で慌てているのはリビア原油を大量に輸入している中国だ」という視点でこの論評を書いている。

<<中国は毎日平均で290万バーレルの原油を中東から輸入しているが、トップのサウジアラビアが110万バーレル。

北アフリカを含めて中東の戦雲が拡大すれば原油代金が上昇する。中国は、原油価格が10ドル高騰した場合、GDPは0・4%下がる>>と「アルジャジーラ、4月20日付け」の解説を紹介してくれた。

中国はリビアのカダフィ崩壊を望んでいない。リビアのカダフィの故郷でもあるサイタ地区の石油基地から中国はリビアから輸入する石油の70%を依存しているからである。

ところで私はリビア情勢がロシアにどう影響しているのか、情報資料をあつめている。

20日のモスクワ・ロイターは「プーチン首相は20日、2020年までにロシアは世界で上位5位の経済大国の1つになる可能性があるとの見解を示すとともに、ロシア経済は外部からの脅威に耐えられるよう強くなければならないと指摘した。同首相は議会下院で、2011年のインフレ率は6.5―7.5%を上回らない見込みだと述べた。また、第1・四半期の国内総生産(GDP)伸び率は4.4%になるとの見通しを示した」と下院でのプーチン演説を伝えている。

プーチン演説はリビア情勢には触れていないが、米ブルームバーグによれば「米英仏軍を中心とした多国籍軍によるリビア空爆が続くなか、空爆に批判的な立場を取るロシアがジレンマに悩まされている。これまで通り軍事介入に反対すれば欧州連合(EU)との亀裂が深まり、双方の経済交流にも影響が出かねないためだ」とロシアの微妙な立場を分析している。

興味あるデータを紹介すると世界の原油採掘量は次のようになる。(単位 100万トン)
1 サウジアラビア 514・6
2 ロシア     480・5
3 米国      311・8
4 イラン     209・8
5 中国      183・7

これが天然ガス採掘量(単位 10億立方メートル)になると
1 ロシア     612・1
2 米国      524・1
3 カナダ     187・0
4 イラン     105・6
5 英国       87・0

資源大国であるロシアにとって原油価格の上昇は悪い話ではない。プーチンは崩壊に瀕したロシア経済をEUに対する資源外交を展開することによって再建している。原油価格の高騰に危機感を持つ中国と、高騰が利益をもたらすロシアは、まさに真逆の関係にあると言っていいだろう。

杜父魚文庫
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