<< 海外志向の中国富裕層  宮崎正弘 | main | 日本の造船技術が中国海軍を強化する 古森義久 >>
小沢氏の「菅降ろし」の秘策 古沢襄
小沢一郎氏が「菅降ろし」に踏み切ったのは間違いないが、どのような秘策を描いているのか、小沢側近にも分からない。

私邸に小沢氏を支持する「一新会」所属議員を二日間にわたって集めたが、内閣不信任案に同調することは示唆したものの、具体的な指示はなかった。内閣不信任案が可決されれば、衆院本会議で後継の首相を選ぶ選挙となる。

仙谷官房副長官ら主流派は岡田幹事長を首相候補に立てるだろう。これに対する小沢氏の持ち駒が明らかでない。小沢側近の間でも仝狂一博前総務相を推す考えでいる⊆民党が推す谷垣禎一総裁に乗る大連立鹿野道彦農水相を立てて自民党との大連立を組む・・・と見方が割れている。

当の小沢氏は「まずは一致結束してわれわれで動く姿勢を示すことだ」と手の内をみせない。「一新会」でも菅首相に比較的近いと目される議員には声をかけないほど徹底した秘密主義を貫いている。

このような状況下で鳩山前首相に近い川内博史衆院議員が15日、「国民との約束を守り、震災復興を実現する会」を発足させた。出席したのは国会議員は46人にのぼった。この動きは小沢別働隊と目されている。

菅内閣不信任案を可決させるには、民主党内から90人の造反者が出なくてはならない。小沢氏が徹底した秘密主義を貫いているのは、そのためであろう。

だが自信たっぷりな小沢氏をみて、「小沢氏なら菅降ろしの秘策を持っているに違いない」と小沢側近たちは期待している。ゴールデン・ウイークまでの勝負なのであろう。

<意地でも辞めようとしない菅直人首相を何としても引きずり降ろす−。そんな気持ちに駆られてか、民主党の小沢一郎元代表を支持する勢力が、ここにきて一斉に動き出した。小沢氏は12、13両日夜、東京都世田谷区の私邸に子飼いの議員を招き、首相批判を展開した。それは「菅降ろし」のゴーサインでもあった。

小沢氏が私邸に招いたのは自らを支持するグループ「一新会」の面々だ。結束を誓い合う場にしたかったのか、一新会所属議員であっても首相に比較的近いと判断された議員には実は声はかかっていない。

当時の状況を出席者の証言をもとに再現すると、2日間とも小沢氏は酒が入る前に、「君たちに話がある」と切り出し、出席者を身構えさせるという役者顔負けの演出をしている。

内容は2日間ともほぼ同じ。小沢氏の頭の中は福島第1原子力発電所事故のことでいっぱいで、なかなか収束しない事態に「失政の部分が大きい。これを許していたら後世、『あの政治家は何をやっていたんだ』といわれる。菅さんに働き掛けをするが、それでもダメなら(われわれは)覚悟して行動しなければならない」と語った。

だが、小沢氏は内閣不信任案に同調することは示唆したものの、具体的な指示を出すことはなかった。しびれを切らした出席者が「われわれは何をしたらいいのですか」と聞くと、小沢氏は「まずは一致結束してわれわれで動く姿勢を示すことだ」と答えるのみ。

出席者の一人は「覚悟して行動するとはどういう意味なのか、それは言わないんですよね…」と小沢氏の真意をいぶかしがる。結局、小沢グループの議員は「親分」の考えていることを忖度(そんたく)して「打倒・菅」に向けて動くことになる。

川内博史衆院議員は鳩山由紀夫前首相のグループに属しており、一新会ではない。だが、かねて小沢氏に心酔しており、「動く姿勢」を真っ先に見せた。川内氏は15日、「国民との約束を守り、震災復興を実現する会」を発足させた。出席したのは国会議員46人。そのうちの一人、石井章衆院議員は「菅政権に対して早く退場いただきたいということを国民誰もが思っている」と言い切った。

15日の民主党代議士会では小沢グループの石原洋三郎衆院議員が退陣を要求した。石原氏の選挙区は原発事故の現場、福島県南相馬市を含む福島1区。

「当初は『チェルノブイリのような事故にはならない』と言っていた事故が、結果的にレベル7にまでいった。首相は『長期戦を覚悟して、事故処理に臨む』と言ったが、福島県民は長期戦にされては困る。むやみに長期戦になるのであれば、即刻退陣をしていただきたい」

小沢氏は子飼いたちをどこに連れていこうとしているのか。側近の一人は次期首相候補として原口一博前総務相を推す考えを示した上で「みんなを説得させる」と言い張る。だが、原口氏で小沢グループがまとまる雰囲気はない。

一新会のある議員が「菅さんが首相を辞めてくれるなら首相は自民党の谷垣禎一総裁だっていい」と発言すれば、別のメンバーは「そんなんじゃだめだ」とシナリオなき突撃には否定的な考えを漏らす。さらに別の議員は「鹿野道彦農水相なら菅支持勢力も自民党も納得して大連立が可能になる」と主張する。

これが今の小沢グループの実態だ。具体的にどう行動すべきかを示さない小沢氏についていくべきか悩む議員もいる。田中角栄元首相直伝の「数は力」を地でいく小沢氏の「まずは一致結束して動け」という発言には重みがあり意味深長に聞こえるが、実は子分たちに不安をも与えている。

小沢氏が何を考えているかは、小沢氏以外だれも分からず、「小沢氏なら菅降ろしの秘策を持っているに違いない」という思い込みから「剛腕」のイメージを膨らませることになる。小沢氏はこの国難にどう立ち向かっていこうとするのか。小沢氏の真価が分かる「その時」は意外と近いかもしれない。(産経=坂井広志)>

杜父魚文庫
| - | 13:41 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







スポンサーサイト
| - | 13:41 | - | - | pookmark |







コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://kajikablog.jugem.jp/trackback/998730
トラックバック

CALENDAR

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< July 2019 >>

SEARCH

SELECTED ENTRIES

RECENT COMMENT

CATEGORIES

ARCHIVES

LINKS

PROFILE