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欧州社会にとけ込んでしまったアラブ移民 宮崎正弘
アラブ世界の未来に悲観も楽観もなし ディアスポラのアラブ系。欧州社会にとけ込んでしまったアラブ移民らは政変ドミノに複雑な反応。

たとえばロンドンには市内だけでも300000人のアラブ人がいる。旧植民地の関係でイラク、クエートからの流浪の民(デァイスポラ)とは限らず、近年はリビア、エジプトからの移民、その末裔。

在英二世、三世ともなると英国社会にとけ込み、英語を喋るが母国語を喋らず、アラビア語を理解できないため聖典『コルラーン』も読んだことがない世俗主義も若い世代の多くに蔓延している。在日二世、三世らの祖国愛という見えない価値観と比較してみると了解できる筈である。

英国全土にはほかに200000万人のアラブ人が暮らし、この列にナイジェリアなどのアフリカ黒人の亡命組などが加わる。

ついでにいえば、フランスの移民の主力はチャド、アルジェリア、中央アフリカなど旧植民地から。ドイツにはナミビア、イタリアにはエチオピア、リビア、モザンビーク・・・。

リビア内戦が開始された直後、ロンドンの高級住宅地ナイツブリッジにあるリビア大使館前で、在英リビア人数百のデモがおこなわれた。

しかし、ちょっとした騒ぎがあっただけで、実際には不発に終わった。カダフィ支持派もいれば反対派も輻輳していており、しかも彼らの間にさえも死活的な政治イシュウにはならず、予定されたダウニング街へのデモも少数だけだった。政治的無関心ではなく積極性がないのだ。

祖国というには長い歳月が流れすぎ、二世、三世には情感が湧かないからであろう。彼らは政治迫害を逃れた亡命組の真剣さも理解できないだろう。

アラブ世界からの多くの移民は1950年代の独立のあと、植民地主義の支配側にいた層が宗主国に逃れてきたのが動機であり、その末裔であるからには親が棄ててきた祖国が、いまさらどうであれ、自分のいまの生活は居住している嘗ての異国の風景にとけ込んでいる。

これはアラブ世界やアフリカ黒人の移民に限らない。インド、バングラ、アフガン、パキスタンといった旧英国領からの移民で、いまや三世から四世になるインド人、バングラ人を筆者は何人か知っているが、かれらの国際情勢認識は英国流であり、中立的であり、親や祖父祖母の祖国という感情が希薄である。

チュニジアで独裁者が追放され、エジプトで強権政治家が退場し、リビアで暴君が最後の戦闘を展開しているのにもかかわらず、かれら移民の末裔は祖国の行く末に熱情的感情を燃やさず、かといって悲観的でもなく「見えない楽天主義」があると英誌『エコノミスト』(2011年2月26日号)が指摘した。

杜父魚文庫
| 宮崎正弘 | 16:44 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







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