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「韓国軍は北朝鮮に勝てない」の韓国紙特集 古沢襄
韓国の朝鮮日報に「韓日もし戦わば」という特集記事が出たことがある。物騒で人騒がせな記事だと思いながら読んでみたのだが、韓国の「大洋海軍の父」と呼ばれる安炳泰(アン・ビョンテ)元海軍参謀総長の講演を基にした日韓の軍事力を客観的に比較した分析。好戦的な記事ではなかった。

今度は中央日報が「韓国軍は北朝鮮に勝てない」という特集記事を組んでいる。「国防改革専門家」の李相禹(イ・サンウ)元翰林(ハンリム)大学総長とのインタビュー記事なのだが、見出しのオドロオドロしさとは違って読ませる。

韓国紙は日本の週刊誌と似たところがあって、見出しだけを見ると奇想天外なのだが、内容は意外と真面目なものが多い。李相禹氏の国防改革論は韓国軍を覆っている問題点を鋭く指摘し、これの改革が行われないと「北朝鮮軍よりも武器で優勢であっても、戦略は劣るので勝てない」と警告した。

<李相禹(イ・サンウ)元翰林(ハンリム)大学総長は「国防改革専門家」だ。 朴正煕(パク・ジョンヒ)政権時代の1970年代、自主国防改革に深く関与して以来、計4回の国防改革に参加した。 李相禹氏は「‘自主国防’を除いてすべて失敗した」と評価する。 このため、最後になることを望みながら昨年1月、大統領直属の国防先進化推進委員長を引き受けた。

李氏が委員長を務めた1年間、天安(チョンアン)艦が沈没し、延坪島(ヨンピョンド)が砲撃を受けた。 100回以上の会議、42回にわたる一線訪問で、李氏は悩んだ。 その結果を昨年12月に大統領に提出した71項目の国防先進化課題に盛り込んだ。 青瓦台(チョンワデ、大統領府)と国防部はこれに基づいて細部計画を立てている。 また個人研究室に戻り、国防改革を見守っている李氏に11日に会った。

−−改革案の報告書の核心は。

「一言で『戦争ができる軍を作ろう』ということだ。 昨年9月初め、李明博(イ・ミョンバク)大統領に『今の状態では戦争をして勝つことはできない』と伝えた。 科学技術の発達で現代は‘第4世代戦争’まで来ている。 私たちは第4世代の武器を備えた。 しかし軍の構造や戦略、運営体制、思考は第2世代だ。 韓国戦争、ベトナム戦争が第2世代戦争だ。 半面、北朝鮮は資金不足でほとんどの武器が第2世代だが、 戦略・訓練・企画・思考方式は第4世代だ。 したがって戦っても勝てない。 私たちは産業化と経済発展の成功に陶酔し、政府・軍・国民が傲慢になり、北朝鮮を過小評価した。 その結果、今日のような状況になった」

−−延坪島砲撃戦でこうした結論が出てきたのか。

「砲撃の4カ月前に延坪島を訪問した。 あきれた。 手のひらほどの島で、警備は海兵隊、映像は海軍、通信は国防部直轄部隊に分かれていた。 統括機構があるのかと聞いたところ、『一週間に一度ずつお茶を飲むのがすべて』という回答だった。 そして協力していると自慢した内容が『海兵隊が海水を淡水化して他の部隊にも分けてくれる』というものだった。

あきれて仁川(インチョン)防衛司令官と第2艦隊司令官に厳しく言った。 当時、延坪島にK−9自走砲が6門あったが、前政権が撤収計画を確定した。 私がこの計画を中断させた。 K−9は土地に固定させて発射すれば百発百中する武器だ。その後、延坪島砲撃が起きたが、ひどくやられた。 当日、軍の定例訓練があったが、もしもの場合に備えて4門だけが参加し、残り2門は予備用に残した。 4門で各15発ずつ60発を撃ったが、59発を撃つと、北側から砲弾が飛んできた。 私たちがまた装填するまで撃てないという考えで、北朝鮮が正確に見守りながら待っていたということだ」

−−北朝鮮は電子戦をしなかったのか。

「延坪島に対砲兵レーダーがあるが、2台とも作動しなかった。 北朝鮮がジャミング(電波かく乱)したのだ。 北朝鮮の砲弾がどこから来るか分からなかった。 このため、延坪島の前の小さな島の海岸砲に反撃した。 後に分かったが、北朝鮮が砲撃したのはケモリ半島だった。 誤っていたのだ。

軍のねじがどれほど緩んでいるか、例を挙げれば切りがない。 北朝鮮が撃った多連装砲は後方にあったものを前日に前進配備したものだ。 私たちはこれを確認したが、日常的なものだとして無視した。 もっと調べなければ分からないが、北朝鮮は無人偵察機まで動員し、弾着地点を見守りながら撃った。

完璧に準備した。 資金不足にもかかわらず、無人機を飛ばし、ジャミングし、資金を投じて徹底的に準備した。 国防部に行って『統一すれば、砲撃を企画した北朝鮮将校を呼んで酒一杯を注いでやりたいほどスキのない企画だった。 国防部のあなたたちは気合を入れなければいけない』と話した」

−−西海北部合同司令部の創設は順調に進んでいるのか。

「元々の計画は司令官を海兵隊が引き受け、 ここに空軍飛行団、海軍、陸軍をすべて配属させ、司令官に権限をすべて与えるというものだ。 ところが海軍で妙な案を出してきた。 青瓦台(チョンワデ、大統領府)の指示なので計画は受け入れるが、司令官を海軍に変えるということだった。

今の仁川海域防衛司令部に海兵隊、空軍を配属するのと何も変わらない。 そうすると海兵隊が死ぬ。 それで‘司令官は海兵隊’と釘を刺した。 後ほど枠が形成されれば海軍・陸軍ができるだろうが…。私は軍団級の司令部がよいと考えるが、ひとまず師団級でスタートさせるようだ。

海兵隊予備役や将兵も好む。 ところが将校は静かだ。 こうした大きなことを担当したことがないため、意欲が出ないのだ。 それで私が青瓦台に『海兵隊で司令官を引き受ける人がいなければ、陸軍少将を軍服を取り替えて送ればよい』と言った。 陸軍が上陸作戦さえ学べばよい。 すると、みんなが気持ちを入れ替えるはずだ」

−−なぜ海兵隊を強化しなければならないのか。

「以前に浦項(ポハン)で海兵将兵に『国防先進化を一言で要約すると、65万人の国軍をすべて海兵隊のように作ることだ』と述べたところ、拍手が起きた。 海兵隊は北朝鮮にとって大きな脅威となる戦略軍だ。

以前に江華(カンファ)にある海兵師団を浦項に移すと、北朝鮮軍第8師団が東海(トンへ、日本名・日本海)に動いた。 また金浦(キンポ)に移すと、第8師団がまた西海(ソヘ、黄海)についてきた。 それだけ北朝鮮は海兵隊を警戒している。

現在、海兵隊は2万7000人の兵力で2個師団、1個旅団だが、『3万人にまで増やす』という大統領の口頭裁可を受けた。 私は陸軍1個師団をいっそのこと海兵隊に改編してもよいと考えている。 韓国軍の戦略は‘拒否中心の防御’から、北朝鮮が挑発できないよう‘能動的抑制’に変えなければならないが、その核心が海兵隊と特戦団だ」

−−合同軍司令部体制の再編について軍内部の抵抗が大きい。

「合同軍司令官を陸・海・空軍が輪番制で預かるという報道があったが、これは誤報だ。 私は陸軍が合同軍司令官を引き受けるべきだと言った。 陸軍の規模が最も大きいのに、海・空軍がすれば困る。 もっと時間が流れれば分からないが、現在は陸軍がするしかない。 その代わり大統領と長官の参謀機能をする合同参謀議長は輪番制にする。 合同参謀議長、合同司令官ともに大将だが、序列は合同参謀議長を上にした。

海・空軍が合同軍司令部に抵抗する核心理由は人事権のためだが、実際には海・空軍がもっと好むはずだ。 私たちの計画では、合同軍の司令部を除いた各軍人事は各軍司令官が持つことになっている。 現在、陸・海・空参謀総長は軍政権しかないが、今後、司令官になると軍令・軍政権をすべて持つ。 戦争が起きてもまとまれるようになった。合同司令部は司令部と西海北部司令部のような直轄部隊で構成される。

合同軍司令官は彼らに対する人事権を持つが、その数はいくつにもならない。 したがって合同軍司令官は作戦命令に集中することになる。 このように比較してみよう。 在韓米軍司令官が戦時に軍令権を行使する。 しかし韓国軍人事には何もできない。 だから私たちは気にしない。 合同司令部もそうするということだ」

−−指揮体制が変わるだけで、第2世代が第4世代にはならない。

「その通りだ。 先進化案の核心は‘指揮体系=合同軍、部隊構造=個々ネットワーク’だ。 大統領に報告する際、レゴブロックに例えた。 このように組めば船、別の組み方をすれば飛行機になるが、軍も同じだ。 機能別ユニットを作って必要によって結合させて使おうということだ。 米国はすでにそうしている。

先の乙支訓練当時、韓国に来た米海兵隊少将に『海兵隊は何人来たのか』と尋ねたところ、笑いながら『昨日、民間航空機で専属兵、連絡兵2人を連れて来たのがすべて』と話した。 その代わり訓練に突入すれば2万7000人が自分の指揮下で動くと話した。

上陸ユニット、飛行ユニットをホノルル・沖縄・マニラなどから呼ぶということだ。 これが第4世代の戦闘だ。 北朝鮮はすでに‘前線戦’をしないと言った。 タンクを前面に出して歩兵がそれに従うような戦争はしないということだ。 私は軍に『北が前線戦をしないと言っているのに、なぜ兵力をすべて前線に立たせておくのか』と言った。

今は旅団級戦闘団を作り、必要によって結合して使える構造へと進まなければいけない。 西海北部司令部でこういうことを始めようということだ。しかし抵抗が強い。 そうすれば経費は大きく節減されるが、軍・軍団・師団などの層層構造が消え、将軍の席が100以上なくなるからだ。 最も効果があり、必ず進むべき道だが、今年着手する短期課題から抜けて中長期課題に回された」

−−第4世代武器はどう整理したのか。

「ステルス機F−35を60機、早く導入しようと言った。 無人機は空軍が反対する。 操縦士が要職を占めているが、今後、陸上で無人機を操縦する人と競争しなければならないからだ。 第4世代の武器に第2世代のメンタリティーだ。 陸軍でも抵抗がある。

K−2タンク2400台をさらに増やし、機械化軍団を増やそうとしているが、私は保留しようと述べた。 タンクでタンクに対向するのは昔の話であり、今はアパッチヘリコプターを使う。 このため攻撃型ヘリコプターの保有が急がれる。 海軍にもイージス艦をもう一つ保有するよりも、攻撃型潜水艦が急がれると話した」

−−先進化案のうち24カ月服務期間への復元は実現しなかった。

「例えばK−2タンクの運転を学ぶのに2年かかる。 教育をすればすぐに転役となる。 K-2も今の実情では‘将兵教育用’にすぎない。 半面、北朝鮮軍は服務期間が10年で、タンク運転兵は15年だ。 正面から戦闘できるだろうか。 それで24カ月を提案したが、21カ月に折衷された」 (中央日報)

<<「独島:韓日もし戦わば」の分析特集 古沢襄 2010.08.13 Friday name : kajikablog>>

韓国の対日感情は盧武鉉時代よりも好転してきているが、それでも良くない。日本統治時代の怨念が短期間に消えるものではない。「独島:韓日もし戦わば」という物騒な特集が、韓国の朝鮮日報に掲載されたこともある。

だが、この特集記事を今、読み返してみると極めて客観的な分析に終始している。偏狭なナショナリズムに駆られた単純な愛国論評ではない。

島根県議会が「竹島の日」条例を通過させた2005年3月、韓国海洋戦略研究所が主催するセミナーで、韓国の「大洋海軍の父」と呼ばれる安炳泰(アン・ビョンテ)元海軍参謀総長の講演を基調にしていた。そこには私たち日本人が気がつかない日韓の軍事力比較を客観的に分析していた。

それから5年後、韓国海軍の戦力は急速に向上した。初の韓国製イージス艦「世宗大王艦」が進水し、アジアでは最大の揚陸艦である独島艦、5000トン級の韓国型駆逐艦KDX‐供1800トン級214潜水艦も保有するようになっている。

しかし日本の海上自衛隊の戦力もさらに強化された。これまでのイージス艦よりも戦力アップした最新鋭イージス艦2隻を加え、イージス艦だけで6隻を保有している。

戦後初のヘリ用空母と呼ばれる1万3500トン級の日向や水中作戦能力が大幅に向上した最新鋭の3000トン級潜水艦も現場に投入された。その結果、艦艇の総トン数は韓国が13万700トン、日本は42万8000トンと大きく水を開けられていると韓国は分析する。

水上艦艇で主役となるイージス艦の場合、最大で1054キロ先から飛来するミサイルや航空機を発見でき、500キロ先の航空機、艦艇、ミサイルなど900の標的を同時に発見、追跡できる。

とりわけあたご型イージス艦は日本海を管轄し、有事の際には独島へ最初に出動できる第3護衛隊群に配備された。第3護衛隊群は京都の舞鶴を拠点としている。

日本の海上自衛隊は地方隊に属していた護衛隊をすべて護衛艦隊へと編入し、四つの護衛隊群と14の護衛隊に再編された。それぞれの護衛隊群は4隻ずつの護衛艦からなる二つの護衛隊で構成され、計8隻の護衛艦を保有している。

さらに排水量1000トン級以上の戦闘艦も韓国海軍は40隻だが、日本は3000トン級以上だけでも40隻以上を保有している。両国海軍が敵艦を攻撃する際に使用される対艦ミサイルは、そのほとんどが米国製のハープーンだが、日本の保有数の方がはるかに多い。

対艦ミサイルの攻撃を防御する対空ミサイルや、機関砲で対艦ミサイルを撃墜する近接防空システムなども日本が上回っている。その上、日本の艦艇は1984年以降に投入された艦艇の比率が65%以上を占め、新型艦艇の比率も高い。

海の戦略兵器とされる潜水艦と相手潜水艦を捕える対潜水艦戦力を比較すると、その差はさらに大きくなる。韓国海軍は現在1200トン級209型潜水艦9隻と、1800トン級214型潜水艦1隻を保有している。一方、日本はこれよりもさらに大型の2200から3000トン級潜水艦を16隻保有している。潜水艦を探し出すP3C海上哨戒機も日本は90機以上保有しているのに対し、韓国には8機しかない。ヘリコプターも韓国は40機だが、日本はSH60Jが89機、SH60Kが8機の計90機以上に達する。

韓国は独島(竹島)をめぐる韓日間の紛争が起こった場合、軍が衝突する前に交戦するのは韓国の海上警察と日本の海上保安庁だとみている。韓国側には3000トン以上の大型警備艇が多い。3000トンから6500トン級の警備艇は韓国側が15隻、日本が13隻だ。しかし、900から1000トン級の警備艇は韓国側が7隻に対し、日本は38隻だ。

航空機においては韓日間の格差はさらに開く。固定翼機の場合、日本は27機で韓国はわずか1機。回転翼機(ヘリなど)は韓国が14機で日本は46機だ。

おまけに韓国空軍は500機の戦闘機を、日本の航空自衛隊は360機を保有していて、韓国空軍が数の上で上回るが、日本の方が高性能の戦闘機がはるかに多い上に、空軍基地からの距離が短く、さらに空中給油能力まで兼ね備えている点で劣勢だと分析している。

独島は江原道江陵基地から266キロ、F15Kが配備された大邱基地から330キロ、慶尚北道浦項から258キロ、非常滑走路のある慶尚北道蔚珍からは216キロの位置にある。

一方の日本は独島から157キロ離れた隠岐からF15J戦闘機を出動させることができる。韓国の戦闘機のうち独島上空で1時間以上作戦を実行できるのはF15Kだけだ。170機を保有しているKF16は5分しか独島上空にとどまることができない。

日本はF15Kよりもやや性能が劣るF15Jを203機、F16を改造したF2支援戦闘機70機以上を保有している。また日本はE767を4機、E2Cを13機の計17機の早期警戒管制機や哨戒機を保有している。これらは350キロ以上離れた韓国の航空機の動きを手に取るように把握できると韓国はみている。

日本は竹島問題で軍事力を行使する意図は未来永劫に持たないが、韓国側も図上のシミュレーションをして「韓日もし戦わば」が現実にはあり得ないと見ていると言っていい。軍人は好戦的とみられがちだが、合理的な思考をするものである。

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