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”世俗主義”の政教分離は近代化の過程で生まれている 古沢襄
イスラム世界でよく出てくる言葉に”世俗主義”がある。世俗主義というと宗教的に堕落した怠惰な民衆のように思われがちだが、むしろ因習にとらわれ怠惰な僧侶たちを排撃する近代化の合い言葉だった歴史がある。その良い例がトルコの近代化である。

一八世紀末期にオスマン・トルコ帝国は、ハレム中心の旧態依然たる政治体制がトルコの近代化を阻んでいた。これに対して人民軍を率いたムスタファ・ケマル将軍がスルタン制を排して1923年にトルコ共和国を創った。

共和国初代の大統領になったケマルは政教分離、一夫多妻制の廃止、アラビア文字に代わるローマ字の採用、女子の顔を覆っていた黒いヴェールの廃止といった近代化政策を推し進めた。この過程で近代化に抵抗する僧侶たちを容赦せずに殺戮している。織田信長のトルコ版といえよう。

この状況はムハンマド・アリー朝を打倒してエジプト共和国を建国した事情と似ている。ガマール・アブドゥン=ナーセルを中心とした自由将校団がクーデターを実行してエジプト革命を起こしている。ナーセルは第二次中東戦争で政治的に勝利を収め、スエズ運河を国有化した。

トルコもエジプトも軍人による革命だったから、近代化は達成されたが、旧来のイスラム教勢力との対立構造は残された。言葉を変えれば近代化の推進母体だった世俗主義とイスラム原理主義とは相容れない部分がある。

世俗派大統領といわれているムバラク大統領なのだが、エジプト軍部は世俗派で固めている。ロンドンから英ロイター通信が、スレイマン副大統領は「ムスリム同胞団」を嫌悪していたという「ウィキリークス」の米公電を暴露した。

それでもエジプトの世俗派は「ムスリム同胞団」と妥協して新たなエジプト近代化に取り組まなくてならない。嫌悪することと妥協するのは別のことになる。

<[ロンドン 6日 ロイター] 反政府デモが続くエジプトのスレイマン副大統領が、事態打開に向けて協議を始めた野党勢力の穏健派イスラム原理主義組織「ムスリム同胞団」について、イスラム過激派を生み出しているなどと嫌悪感を示していたことが、政府等の内部文書を公開する民間サイト「ウィキリークス」が公開した米外交公電で明らかになった。

ムスリム同胞団はエジプトで最も影響力を持つイスラム原理主義組織とされ、現在は政府によって非合法化されているが、6日に行われたスレイマン副大統領との対話では野党勢力の一員として参加した。

2006年2月15日付の公電によると、当時のエジプト大使が「ムスリム同胞団は11ものイスラム過激派組織を生み出した」とのスレイマン氏の発言を報告。これらの組織は1990年代に観光客やキリスト教徒、大臣などを標的としたため、エジプトの治安当局は取り締まりを強化している。

また、2008年1月2日付の公電では、スレイマン氏がイランについて「過去にエジプトの過激派を支援してきた」と言及。イランがムスリム同胞団と手を組めば、イランは「われわれの敵」になると述べたと報告されている。

ムバラク政権のこれまでの反イスラム的な政治姿勢から、今回明らかになったスレイマン氏の発言は意外なものではないが、反政府デモを受けてムスリム同胞団にも協議参加を求める同氏の姿勢に疑念が高まる可能性もある。(ロイター)>

<世俗主義(せぞくしゅぎ:Secularism)=政策や政府機関が特定の宗教の影響から独立していなければならないという主張。あるいは宗教に特権的地位や財政上の優遇を与えないこと。政教分離原則。

個人が宗教的規則や宗教教育から自由でいる権利、支配者による宗教の強制からの自由。信教の自由。 人の行動や決断が(宗教の影響を受けていない)事実や証拠に基づいてなされるべきだという主張。

もっとも顕著な形の世俗主義は、宗教が迷信とドグマを強調し理性や科学的探求を軽視するために人類の進歩を阻害すると批判する。

世俗主義はマルクス・アウレリウスやエピクロスのような古代ギリシャ=ローマの哲学者にルーツを持ち、ドゥニ・ディドロ、ヴォルテール、トマス・ジェファーソン、トマス・ペインのような啓蒙思想家、そしてバートランド・ラッセル、ロバート・インガーソル、アルバート・アインシュタイン、サム・ハリスのような現代の自由思想家、不可知論者、無神論者によって描写されている。

世俗主義を支持する目的は多様である。ヨーロッパでは世俗主義は宗教的伝統の価値観から離れ、社会が近代化へと向かう運動の一部であった。この種の社会的、哲学的世俗主義は国家が公式な国教へ支援を行い続けるているあいだに起きた。アメリカ合衆国では、社会レベルでの世俗主義は一般的ではなく、それよりもむしろ宗教を国家の干渉から守るために国家世俗主義が推進されたと主張されている。世俗主義を支持する理由は一つの国の中でも立場によって異なる。(ウイキペデイア)>
 
杜父魚文庫
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