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オバマ大統領に逆風、激しく 古森義久
11月2日に予定されるアメリカの中間選挙では与党の民主党の大幅な後退が予測されています。その原因の第一はまずアメリカ一般有権者のオバマ大統領への反発だといえます。下院が民主党が多数派から少数派へ転落、上院でも民主党はたとえ過半数を維持できても、現在の議席をかなり失うという展望が多数の世論調査の数字から打ち出されています。

そんな全体像を踏まえながら、実際の選挙戦の現場へと出かけてみました。

秋晴れの13日午後、ペンシルベニア州フィラデルフィア市の演説集会で上院選の共和党候補パット・ツーミィ氏(48)が熱弁をふるっていた。

独立宣言や自由の鐘で知られる米国東部の由緒ある大都市、フィラデルフィアを抱えるこの州では同氏と民主党候補のジョー・セスタック氏(58)が激しく 議席を争っている。

「リベラルのセスタック氏は下院議員として連邦住宅公社のファニーメイとフレディマックの監督強化に反対し、両公社の破綻(はたん)後もその救済のため の巨額の公的資金投入を求めました。オバマ政権の典型的な『大きな政府』政策を推進してきたのです」

ツーミィ氏は住宅市場危機からさらに大きな金融危機への引き金となった両公社への放漫な施策を政府の間違った過剰介入と断じ、大型景気対策などオバマ政 権の一連の民間分野介入と重ねて対抗馬をたたいたのだった。セスタック氏は民主党下院議員としてオバマ氏の政策を支持してきた。

ペンシルベニア州の上院選は全米レベルでも熱い関心を集めている。契機は同州選出の上院議員を30年近く務めた共和党のアーレン・スペクター氏が昨年4 月に民主党へと転籍したことだった。転籍の最大の理由は同じ共和党のツーミィ氏から政策が「保守らしくなく、オバマ政権にも近い」として上院予備選での挑戦を予告され、世論調査でも大きくリードされたことだとされた。

◆転籍実らず

しかし、スペクター氏は今年4月の民主党予備選で下院からの転進を図るセスタック氏に敗れた。その過程でスペクター氏を推すオバマ政権がセスタック氏の立候補を止めようと圧力をかけたことが明るみに出て論議を呼んだ。

そんな大物政治家の興亡とオバマ政権の複雑な動きを背景とする因縁の対決がこの上院選なのである。 

ビジネスマン出身のツーミィ氏は共和党でも最も保守的、最も反オバマ志向の強い政治家とされ、大幅減税、政府支出削減など「小さな政府」策を徹底して主張してきた。今回の選挙でもオバマ政権の医療保険改革、温暖化対策での排出量取引制など大型の政府支出をともなう措置には、すべて猛反対を表明する。

◆「中国の友人」

こうした姿勢をセスタック氏の報道官、ジョナサン・ドーキン氏は「ウォール街の代弁者で弱者の切り捨て策の推進者」と非難する。セスタック氏自身も、 ツーミィ氏が中国の人民元切り上げを促す民主党主導の対中制裁法案に反対することから「ペンシルベニアの労働者の利益よりも中国の利益を優先する中国の友人」とまで断じる。

だが世論調査の支持率ではツーミィ氏が一貫して先行し、14日発表のラスムセン社の調査では49%対39%という大差をつけた。

ペンシルベニアは民主党の党員数が共和党を大幅に上回り、前回の大統領選でもオバマ氏が大勝した州であることを考えれば、オバマ政権や民主党への逆風が いかに強いかがわかる。

ツーミィ陣営のティム・ケリー運動員は「一般有権者はオバマ大統領と民主党議会の支出、支出、支出という政策に怒りを高め、その政策に反対してきたツーミィ候補を支持するのです」と語る。

フィラデルフィアの集会でツーミィ氏と直接、話す機会を得た。

「中国の友人だと評されていますが」と問うと、同氏は即座に「セスタック陣営の絶望的なレッテルはりですよ」と真剣な語調で答えた。この選挙の激しい対立をうかがわせる反応だった。

杜父魚文庫
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