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敵は中国ではなかった 宮崎正弘
敵は日本の政治の愚劣さ、政権の優柔不断。ハンニバルが言った。「ローマは敵でなかった。敵はカルタゴ議会だ」。

毒餃子事件で中国は、いきなり「犯行は日本で行われた」と言った。白を黒と言い張る特質、よもやお忘れ無く。

石家庄で、フジタの四人が「軍事施設を撮影した」とイチャモンをつけられて拘束された。思い出してください。毒餃子の天洋食品は石家庄です。河北省の省都。いまでは北京から新幹線で一時間55分。

SARS(新型肺炎)が世界的パンデミック(伝染病)で恐慌に陥ったとき、伝染があまりにも迅速でばたばたと何人も死んでいるのに中国は事件を伏せた。

その結果、事態は深刻化して、あのときは日本からの観光ツアーがぴたりと停まった。筆者は上海から寧波へ行った帰りに特急列車の切符がその場でとれた。そもそもきっぷ売り場が閑散としていた。乗り込むと同じ車両の乗客は、筆者のほか三人だった。上海までずっとそうだった。超満員の鉄道があとにも先にもあれほどがら空きだった唯一の経験。

SARSの原因は中国なのにかれらは延々とシラを切り通した。

AIDSでは、河南省だけでも最低60万の患者がいるのに、それを告発した女医を拘束した。国連でも中国AIDS患者を700万人と推定しているのに、中国はいまも60―80万人前後だと言い張っている。

AIDS対策は後手後手となり、患者への差別は甚だしく、だが中国は『我が国は衛生的である』と虚勢を張っている。
 
反日暴動(05年)では被害にあったレストランには損害を賠償するからといい、ついに支払いがなかった。日本は静かな抗議を示すために北京の大使館と上海の領事館の施設を破壊されたままとして一年間放置したが、一部例外を除いて(宣伝用)、ついに中国側からの賠償はなかった。

ならず者船長は25日午前二時、中国があたかも“凱旋将軍用”に飛ばしたチャーター機に乗せられて悠々と石垣空港を離れ福州に向かった。中国では英雄扱いを受けるだろう。日本の多くは、この政権の対中屈辱外交を悔やんだ。

カルタゴの名将・ハンニバルはアルプスを越えてローマの目の前にあり、あと一歩で陥落させられるというときにカルタゴ本国から帰国命令がきた。泪を流しながら、ハンニバルは言った。

「ローマは敵でなかった。敵はカルタゴ議会だったのか」。
 
そうか、日本の敵は中国というより、カネのためには名誉をすてて屈辱を受けても恥じない我が国の政府だった。
   
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(読者の声1)今回の日本国政府の対応は、あの不完全な日本国憲法にすら抵触する、最低の行政・司法事象と自認しています。

貴誌にもあった通り、那覇地方検察庁はあくまでも日本国内の法律に則って事案を進行すべき義務が課せられているにもかかわらず、権限外の事由で処分保留を決定しました。

このような日本国民の主権を毀損するような判断は断じて許すことが出来ません。抗告なり、市民による告発なりが出来るなら進んで参加します。

加えて日本国内において、外国人の犯罪者を事実上見逃すという行為は日本国憲法に規定された、国民に対する契約を蹂躙するものと思います。私自身は一介の公務員ですが、このような政府の判断は断じて許すことが出来ません。いわば憲法違反内閣は即刻退陣し、組織上権限を持つ岡崎トミ子法務大臣の外患誘致罪での告発を望みます。(地方公立学校教員 MM)

(宮崎正弘のコメント)検察ファッショから、検察不信へ。それにしても「日本は愚民が九割」。

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(読者の声2)貴誌3076号の「読者の声」でレア・アースの件が出ておりますが、テレビのニュースに出てきた専門家の人によれば、「日本が購入しなければ中国が困る、 それは中国人もわかっている」、「日本が1000億円も出せば、中国以外の国で鉱山を開発して需要を賄える」と述べておりました。ご参考までに。(静岡・メルマガ読者)

(宮崎正弘のコメント)たとえば金(ゴールド)は80年代まではストラテジックミネラル(戦略物資)の上位でした。南アとロシアに生産が集中していたからです。ソ連は、それを背景に資源戦争をしかけていた(詳しくは拙著『もう一つの資源戦争』、82年、講談社)。

その後、金はアフリカ各地のほか、カナダ、豪州、ブラジルに大金脈を発見、そして中国がいまや世界最大の産金国兼消費国となり、そのプライオリティ(優先順位)は下がった。代替できる材料も増えた。ダイアモンド(工業用)しかり。アイボリー、中央アフリカ、ジンバブエにも出ます。

携帯電話などの出現は90年代後半、ハイテク原材料が、ほかのメタルへ移行し、レアアース系列が突如重視される。さてご指摘の中国以外の鉱山開発ですが、これは数年を要すること、緊急性が高いときに戦略兵器として交渉の武器につかうので、ストラテジックミネラルなのです。

  ♪

(読者の声3)中国漁船船長釈放、ネットでは9月24日を92(国)が4(死)んだ日との書き込みがありました。夜11時からのテレビ東京のニュースでは中国に拘束されているフジタの社員を人質と報じ、直後に訂正。日経新聞系列のニュースでも本音が漏れたのでしょうか。バラ色の中国進出を煽った日経、WEB版でも今回の事件の報道はなるべく目立たないようなレイアウト。

トップはドコモとサムスンが電子書籍で提携の記事。日経の記事など株のハメ込み・提灯記事と思えばいいのですが、それを真に受けて中国進出して苦労している中小企業にはご愁傷さまとしか言えません。

朝日新聞とは違った意味で偏向していますが、客観性を装う経済記事だけにかえって始末が悪いようです。(PB生)

(宮崎正弘のコメント)率直に言って日経は左傾化しましたね。小生が『ザ日経』(上下貳巻)を書いた頃、1980年代半ば、まだ日経は中国報道をのぞいて健全でした。あれから入社してきた若い記者たちが、日教組教育下の優等生だったのですね。

杜父魚文庫
| 宮崎正弘 | 07:28 | comments(1) | trackbacks(0) | pookmark |







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コメント
もうこのブログを読むと”腸が煮えくり返ります”
まさにそのとおりです。
米国が国際舞台で尖閣での安保の適用を明言し、ジョージワシントンの派遣まで考えてくれた千載一遇のチャンスを潰したのは仙石です、民主です。
抗議する民主の議員、それなら脱党しろ!

しかし、これである意味チャイナは寝ている虎の尻尾を踏んだと思います。
我が父祖の血は薄まっていません。
政治がやれぬのなら、国民がやるだけです。
| | 2010/09/25 9:03 AM |
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