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自信喪失の菅首相、意気軒昂な小沢前幹事長 花岡信昭
*パフォーマンス頼みのドタバタぶり

支持率低下に悩む菅政権だが、どうもこのところ、「やることなすこと」といっては申し訳ないが、不可解なことが多すぎる。

なにを焦りまくっているのか。なにやら政権末期といっても過言ではないようなパフォーマンス頼みのドタバタぶりだ。

これを小沢一郎前幹事長が冷ややかに見つめているという構図が浮かんでくる。スタートした来年度予算編成作業が、まずその典型だ。

概算要求基準では政策的経費を各省一律10%カットし、1兆円強を捻出して「元気な日本復活特別枠」として成長分野に重点配分するという。

さらに、その特別枠の配分について、公開で優先政策を「仕分け」する「政策コンテスト」を実施するという。 「これぞ政治主導」と言いたいのだろうが、パフォーマンス優先の危うさが見受けられる。公開とか参加といった言葉が飛び交うと、それこそが民主的手法だと錯覚しているとしか思えない。

事業仕分けによって生み出された財政効果が微々たるものであったことなど、すでに忘れてしまったかのようだ。

*「予算編成ショー」など、すぐに見抜かれる

先の参院選で民主党敗北の最大の要因となった「消費税10%」の基本的な構想はどこへ行ったのか。 これ以上、消費税に言及することは避け、口をぬぐって知らぬ顔を決め込もうということらしい。

予算編成というのは政権にとって最も高度な調整能力、統治能力が求められる分野だ。 政治主導の名のもとに行政側を強権的に抑え込もうとしても、行政施策の隅から隅まで熟知しているのは官僚組織なのだから、政治サイドの浅薄な「予算編成ショー」など、すぐさま見抜かれてしまう。

確固とした成長戦略のもとに、財政、税制の構造をどう改革していくのか、基本的な体系がまったく見えてこない。菅首相の「決意」のほども伝わってこない。

不可解なことはほかにいくつもある。

金賢姫来日の目的、成果について、菅首相はなんら明確な発言をしていない。 大韓航空機爆破犯として韓国で死刑判決を受けたテロリストである。チャーターしたジェット機で送り迎えし、軽井沢の鳩山前首相の別荘に宿泊させ、ヘリコプターで都内遊覧をさせ……。

*「金賢姫来日」も政治的パフォーマンスか

いまさらくり返すのもいやになるのだが、拉致被害者にとって「新事実」が出てきたのなら、それも許容しよう。 横田夫妻をはじめ、被害者家族は「何もなかった」と言明している。当たり前である。新事実が飛び出すようなら、韓国当局が来日を認めるわけがない。

政府認定の被害者以外の「特定失踪者」を民間レベルで調査している「特定失踪者調査会」の荒木和博会長は、金賢姫が立ちよった帝国ホテルに大量の失踪者の資料を持って駆け付けたが、中井洽国家公安委員長は金賢姫には会わせようとしなかった。

荒木氏が待っているのを承知で、別の出口から金賢姫とともに脱出したというのだから、拉致事件究明にどこまで本気で取り組もうとしているのか、その真意が疑われてもやむをえまい。

金賢姫が大量の顔写真を見て、この人を見たことがあると証言してくれたら、新たな拉致被害者の認定につながったはずなのだが、「拉致被害者を増やしたくない」という政府当局の本音がもろに出てしまった。

官房機密費の公開に前向きな民主党政権なのだから、いずれ、今回の金賢姫来日でいくらかかったのか、明らかにしてくれるのだろう。 だが、それ以前に、「政権浮揚を目指したパフォーマンス」という批判に真っ向から答えなくてはなるまい。

*「不可解さ」は防衛・領土問題にも及ぶ

この特別入国を許可した千葉景子法相は参院選落選によって、その「資格」に疑念が突き付けられていたはずなのだが、なんと、2人の死刑執行を実施、それに自ら立ち会うということまでやった。

千葉氏は死刑制度に反対していたのだが、なぜこの時期に執行書にサインしたのか。「さまざまな状況を判断した結果」という説明ではなにがなんだか分からない。

法相を辞任しなかったことへの批判に対する、これまたパフォーマンスという以外にない。 不可解なこと「その3」。防衛白書の閣議了解を先送りした。すでに印刷済みであるのに、である。

竹島問題について「未解決なまま存在」といった表現をしたことに韓国側が反発、これに配慮したものだという。これでは不法占拠を続ける韓国側を利するだけだ。 ことが領土問題であるだけに、ここは断固とした姿勢が求められる局面である。

領土問題については、不可解なこと「その4」がある。

北方領土の元居住者の3世である中学生7人が首相官邸を訪問したが、応対したのは仙谷由人官房長官で、すぐ近くの執務室にいた菅首相は会おうともしなかった。 これまではほぼ毎年、ときの首相が出てきて、北方領土問題の解決を約束していたのである。

*政権運営にかける気力や意思が見えない

不可解なことの列挙はその程度で打ち止めにしておこう。 とにかく、菅首相の政権運営にかける気力や意思といったものが見えてこないのだ。

おそらく、頭の中は9月代表選挙への対応でいっぱいなのであろう。だが、首相らしい言動を避けていると、代表選までこの首相はいったいもつのかどうかという疑念すら浮かんでしまう。

主要メディアとの関係が必ずしも良好でないことも、不可解きわまりない。新聞、テレビ、週刊誌など、このところ、菅首相への批判報道であふれている。さまざまな批判に対して、有効な対応を試みた形跡もない。

おそらくは、菅首相サイドに、代表選での小沢氏の出馬説が相当なプレッシャーとなっているのであろう。そうとでも考えないと、菅首相側のこのところの「お粗末ぶり」の説明がつかない。

そこで、小沢氏の代表選出馬はあり得るか。小沢氏は選択肢のひとつとして、はっきりと意識しているように思える。

しばらく潜っていた小沢氏が表に出てきて、その言動に接した人によれば、小沢氏は意欲十分で血色もよく、とても鳩山首相とのダブル辞任で落ち込んでいるようには見えなかったという。

それも当然だ。「小鳩ダブル辞任」によって、参院選での勝利を確実にする最高の環境をつくったのに、菅首相の軽率な消費税発言によって敗北を喫し、参院での与党過半数割れという事態を招いたのだから、小沢氏や鳩山氏が急速に「元気になった」のもよく分かる。

*小沢氏出馬が確定すれば菅首相は退陣へ

代表選での小沢氏の出馬は十分にあり得ると見る。 小沢氏にとっては、これがおそらく最後のチャンスである。 代表選は、国会議員、地方議員、党員・サポーターの投票によって実施されるが、国会議員400人余りのうち小沢氏は150人は抑えているとされる。

地方議員や党員・サポーターにも小沢氏支持が強い。勝機は十分にあるのだ。

場合によっては、小沢氏の出馬が確定的になった時点で、菅首相は退陣を余儀なくされるかもしれない。現職首相が代表選で敗北したら、目も当てられないからだ。

小沢氏の出馬を妨げる要因をいくつかあげる向きはある。ひとつは「政治とカネ」の問題だ。 検察審査会が2度目の「起訴相当」判断を出し、強制起訴される事態になったら、小沢氏の政治行動は制約されるという見方がある。本当にそうか。

公判となった場合でも、問われるのは政治資金規正法違反である。検察当局はゼネコンとの癒着構造を暴きだそうとして、結局はできなかったのだ。

小沢氏側がこれまでの主張を続けていけば、公判が進行していたとしても、その政治行動は自在にできるのではないかと見ることも可能だ。

*小沢政権の誕生で「大連立」への転換も

健康問題を抱えている小沢氏は首相の激職には耐えられない、という見方もある。これもそう断じていいものかどうか。

かつて、田中角栄氏は首相在任中、自分の事務所や私邸で陳情客と会うなど、かなり自由に行動していたように記憶している。

官邸官僚のお膳立てに乗って、操り人形のごとくに動かなければいけない首相なら、分刻みの日程をこなすことになるが、小沢氏の場合、その政治力は他に類を見ない。

通常の首相と同様の日常をこなさなくてもいい首相の誕生ということまで想定しておかなくてはなるまい。仮に小沢政権が出来たとして、これがいつまで持つかは別問題だ。小沢氏のことだから、持論の「大連立」への転換を考えるかもしれない。

いずれにしろ、このところの菅首相の「自信喪失状況」とでもいうべき姿を見るにつけ、小沢氏の動きが最大の焦点となることだけは確実であるように思える。

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