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軽蔑の対象からバカにされている私たち、という構図 阿比留瑠比
今朝の産経は政治面で、「民主 参院比例に谷亮子氏」「頼みの綱は著名人」と大きく報じ、民主党も自民党もその他も「政策や理念を置き去りにした人選」に躍起となり、機能不全に陥っていると書いています。確かに、民主党は谷氏のほかに池谷幸雄氏、岡崎友紀氏、桂きん枝氏、庄野真代氏、岡部まり氏らを出馬させますし、自民党も石井浩郎氏、田島みわ氏、堀内恒夫氏、三原じゅん子氏…と同様です。そこで本日は、この件で私が感じたことを述べたいと考えました。

私は、芸能人だろうとスポーツ選手だろうと、政治家向きの人も、優れた見識と能力を持つ人はいるのだろうと思います。ですから、志がある著名人が政治家になろうとすること自体は、別に問題でも何でもないのでしょう。

ただ、とにかく著名人を擁立しようとする政党側の思惑はどこにあるかもまた、明々白々ですね。彼ら個人の政治家としての資質ではなく、人寄せパンダ、広告塔としての役割に期待しているわけですし、また、「有権者は喜んで票を投じるだろう」ともくろんでいるわけです。国民の投票規準なんてそんなものだろうと。

これは、はっきり言って有権者をバカにしている以外の何者でもないと感じます。私は今回、にやけて緩んだ表情の民主党の小沢一郎幹事長と輿石東参院議員会長にはさまれて記者会見に臨む谷氏をみながら、14年前のことを思い出していました。これは、以前のエントリでも触れたことではありますが、私の「小沢観」の原点の一つでもあります。

平成8年10月21日未明、当時、新進党を率いて衆院選に敗れた小沢氏は、敗戦の弁で次のように語りました。当時、私は社会部に所属していて小沢氏のことはよく知りませんでしたし、むしろ、政治家の中では期待できる人なんじゃないかと漠然と思っていたのですが、この言葉を聞きながらムカムカしたのを覚えています。


「具体的な政策を示したのはわが新進党だけ。自民党その他は何の政策も示さなかった。だから論議がかみ合わなかった。日本の場合は自分の意見を言わない人の責任は問われず、言った人が集中攻撃を浴びる。これでは民主主義にならない。国民の皆さんも、政治ちゅうものが社会の中で果たす役割をもっと認めようという考え方をするようにしないと」

要は、新進党の政策を理解しなかった国民が悪いと言っているわけですが、それを聞きながら私は「小沢氏は、わざわざ野村監督の自宅を訪ねてまでサッチー(野村沙知代氏)なんかに出馬要請しておきながら、よくもヌケヌケと政策、政策と言えるものだ」と感じていました。そして、この人は、とてつもなく傲慢で国民をバカにしている人ではないかとも。この印象は、後に政治部に移って実際に小沢氏に接し、確信へと変わりました。

なので、今回の谷氏をはじめとする芸能人やスポーツ選手の擁立合戦を見ていて、政治家と有権者の関係、互いが互いを見る視線はあまり変わらないなととても残念に思ったのでした。これは、有権者をなめきった政治家側に問題があるのは言うまでもないのですが、残念ながら、国民側にも責任の一端はあるとも考えています。


実生活では誰しも、耳に聞こえのよい甘言ばかりを弄して近づいてくる人物には、「詐欺師ではないか」と警戒するか、そこまでいかずともなんかうさんくさいもの、油断ならないものを感じるものだと思います。ところが、政治家に対しては、他者を批判し、甘いことを言うばかりの政治家が、往々にして人気を博したり、期待を集めたりします。

小泉内閣で田中真紀子外相が大人気となっていたころ、あのような大金持ちの政治家が「私は主婦だから」と庶民派を気取ることに、どうしてもっと多くの人が違和感を覚えないのだろうかとよく思いました。自分が実際は庶民なんかじゃないのに、庶民目線を強調するというのは、田中氏が実はそれだけ実際には庶民をバカにし、「こう振る舞えば手玉にとれる」と考えているからだと、どうして考えないのかと。

前回の参院選と昨年の衆院選で、民主党は「国民の生活が第一」というキャッチフレーズを強調していました。これも、民主主義体制下の政治家で、国民生活を考えない者なんて即落選しますし、基本的にいるはずない(考えてはいても分かっていない人はたくさんいるかもしれませんが)のにと。こんな当たり前すぎることをことさら繰り返してみせる政党は、普通に考えればかえって怪しいだろうにと不思議でなりませんでした。こんなフレーズに乗せられては、いよいよ政治家にバカにされるだけではないかという危機感を禁じ得ませんでした。

いま、鳩山政権が約束の5月末の決着を反故とし、再び先送りを狙っている米軍普天間飛行場移設問題でもそうです。国民への約束を軽く見ていること自体問題ですが、もう一つ、指摘しておきたいことがあります。

鳩山首相は政権をとって半年以上がたつ4月になって「みなさん、普天間問題なんて知らなかったでしょう」と国民を蔑視しているかのような発言をしました。民主党の山岡賢次国対委員長は今月7日、「普天間の話、政治とカネの話は、直接国民生活には影響しない」「普天間っていうのは何か、雲の上のお話のような話で、子ども手当は自分たちの生活」などと言い放ちました。

国民には、外交・安保や政治倫理の話はどうせ興味がないのだから、お金をばらまいておけば納得するだろうという彼らの本音がつい、こぼれてしまったのでしょうね。各種世論調査の数字に明確に表れているように、国民の側は、鳩山首相を「軽蔑」し出しているというのに、その軽蔑の対象から国民はバカにされ、「この程度の国民にはこの程度の政策」と見られているのかもしれません。国民の一人として、屈辱を感じます。

今回、参院選への出馬を決意した芸能人やスポーツ選手の個々人に対しては、何も含むところはありませんが、国民の一人として、そういう人選に走る政党には強い憤りを覚えます。今度の参院選で、国民がどういう投票行動をとるかによって、今後もこんなことが繰り返されるのかどうかが決まるのでしょうね。さて、どうなるか。

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