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「ハート・ロッカー」がアカデミー賞作品賞を獲得 古森義久
当ブログで何度も紹介してきたイラク戦争の映画『ハート・ロッカー』がアカデミー賞の作品賞を獲得しました。超大作の『アバター』を破っての予想外の快挙でした。

ワシントンで昨年、この映画を観て、感ずるところ多く、日本のメディアでは最も早く、最も頻繁にこの従来、無名だった映画を紹介してきた記者としては、うれしい限りです。アカデミー賞の発表のちょっと前に書いた記事を改めて紹介します。

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昨年9月のこのコラムで取り上げた米国映画「ハート・ロッカー(傷ついたロッカー)」が今回のアカデミー賞の作品賞候補となり、全世界でヒットした「アバター」と雌雄を決すると観測されるようになった。

「ハート・ロッカー」は米軍のイラクでの対テロ戦を主題とし、陸軍爆弾処理班の将兵を主人公とする。特殊な防護服に身を固めた兵士たちがバグダッドの市街に仕かけられた各種の爆弾を探し、不発にしていく様子が迫真のサスペンスで描かれる。

人間と爆弾の戦いを冷徹なタッチで写実風に映し、この戦争の特殊性を印象づけていた。

昨年7月に米国各地の限定された映画館で上映されたこの映画は9月までに入場者数はせいぜい全米20位前後だったが、複数のイラク戦争映画のなかでは唯一、無残な成績を免れた。

当時の反戦ムードのなかで「ハート・ロッカー」は他の関連映画と異なり米軍の軍事行動への批判も称賛も加えず、政治要素を抜いた点が逆に魅力となったと評された。

アカデミー賞作品賞候補では「アバター」が全世界で20億ドルの興行成績をあげたのに「ハート・ロッカー」はわずか1600万ドル、制作費も天と地ほどの差だという。

対照的な両作品がどう最終評価されるか、発表は7日である。

昨年中は日本はもちろん米国でも一般の熱い話題になることがなかったこのアカデミー賞候補映画をいち早く紹介したことにはささやかな満足を覚えた。(古森義久)

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