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中国の軍拡による日本の危機を真摯に訴える『日本核武装入門』 桜井よしこ
中国の軍事戦略の分析における第一人者が平松茂雄氏である。防衛研究所に20年、杏林大学総合政策学部の教授として18年、その後現在に至るまで40数年間、中国の外交・安全保障戦略を研究してきた。膨大な数の著書を世に問うてきた氏が、今回は漫画に挑戦した。原作・監修が平松氏、漫画が丹州一心氏による同書は『日本核武装入門』(飛鳥新社)である。

平松氏と漫画という予想外の組み合わせに、「活字離れの激しい今、少しでも多くの人に、日本の危機を知ってほしいから」と氏は語った。

氏は長年、中国の軍事戦略が日本にもたらす危機を誰よりも詳しく、正確に、早い段階から書いてきた。政府に直言し、閣僚に情報提供し、分析と予測も発表し続けた。中国による東シナ海のガス田開発の動きもいち早く把握し、政府に、対処策を講じなければ手遅れになると、どの新聞社も報じない時期から警告を発してきた。

だが、海洋国家でありながら、海の持つ戦略的重要性をまったく意識しなかった日本政府は、氏の警告に耳を貸さず、逆に「あなたは心配し過ぎだ」と笑って受け流したという。

中国の海洋軍事戦略は氏の予測どおりに進んできた。そして今、台湾海峡における軍事的優位の確立、東シナ海の日本の海への侵略、尖閣を含む沖縄諸島の領有権主張、米国の動きを封鎖する海と宇宙における前例のない軍拡、これら一連の現実の先に待ち受ける日本の運命を、『日本核武装入門』で氏は次のように予測する。
「残念ながら日本は……少なくとも日本文化は必ず終焉を迎える」「君たちが生きている間にね!」

日本は確実に中国によって滅ぼされ、子どもたちの読む本も日本語ではなく中国語で統一されるようになると断言するのだ。一見乱暴で、起こりえない事態の空想だと感ずる人がいてもおかしくない。まさか、近未来に、日本が中国に併合され、「日本人」から「日本族」になるなどとは、誰も考えない。

しかし、平松氏の作品をしっかり読むと、暴論に思える氏の論や、的はずれに思えるその危惧が、明確かつ堅固な根拠に基づいていることがわかる。中国の軍事戦略と、他国の領土領海への侵略・拡大について、氏の予測と分析はことごとく当たってきた。今、氏が警告する日本の運命が現実となる可能性もある。そのような事態の発生を防ぐ手立てはただ一つだと、氏は静かに語る。

「日本が核を持てば、あるいは助かるかもしれない」と。日本人のあいだでは、核は忌み嫌う対象である。そのことを承知しつつ、氏は強調しているのだ。

「われわれ日本人は(核を)持つことが最大の抑止力だということにいい加減に気づかねばならないだろう」「国際政治からいえば、日本は唯一核を持って許される国だった。なぜならば唯一の被爆国だからだ」
「核を落とされたのだからまた落とされないように核で防衛する。この核保有の論理が通用するのは日本だけ」

はたして、氏の論に、否、氏が明確な論拠を基に示す数多くの事実に、正面から対座し、誠実に考えるだけの政治的成熟を、私たちは身につけているだろうか。少なくとも鳩山政権の中枢を占める人々には、とうてい期待出来ない。であれば、国民が、信念を持って問題提起しなければならない。

そのためには、まず事実を知ることだ。大半を絵が占める本書のページをめくってみれば、専門的な事柄が、非常にわかりやすく描かれているのに驚く。オバマ大統領の「核兵器のない世界」に向けての演説が、日本に平和や安定よりも危機をもたらすことの解説も含めて、活字の好きでない人々にも読んでほしい。中国の軍拡の目的と実態を具体的に知ってみれば、じつに衝撃的で恐ろしい世界が見えてくる。(週刊ダイヤモンド)

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| 桜井よしこ | 15:18 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







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