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ミャンマーに虎の子・ミグ29を供与するロシアの思惑 宮崎正弘
堪忍袋の緒が切れた? 中国のインド洋シーレーン支配の思惑が不快?ロシアがミャンマー軍事政権に虎の子のミグ29戦闘機を供与。

ロシアはミグ29ジェット戦闘機を十機、ミャンマー軍事政権の空軍へ輸出する。ミャンマーと言えば国際的孤立をすくって軍事物資、民生物資をひたすら援助しているのは中国であり、かわりにアンダマン沖合の無人島を中国の軍事基地として貸与し、インド洋の海底ガス田の開発権利を中国に与えた。

だからミャンマーは中国の家来と考えがちである。実際にミャンマーを南北に縦断する道路を造成しているのは中国企業、経済の流通を握るのは華僑とされる。

ジェット戦闘機でいえば、中国がソ連製ミグを模倣した「殲」シリーズがあり、とくに「殲10ジェット戦闘機」はロシア製のミグ29よりはるかに安い。スホイ27,スホイ30は中国がライセンス生産をしている。

にもかかわらず最大援助国の中国を袖にしてミャンマーがロシアから買う動機はバランス外交以外の何ものでもないだろう。

ロシアにとって、目の前の動機は輸出競争力である。

石油、ガスのほかは武器しか輸出品目のないロシアとしては、自動車産業のテコ入れを本格化させ、てはじめに極東から日本車を追い出す作戦を09年から開始した。関税を二倍近くに引き上げたため、日本からの中古車輸出産業はほぼ壊滅、ロシア向けで潤った日本海沿岸の諸港湾、新潟、富山、金沢、鳥取などは閑古鳥。

くわえて2012年にウラジオストックAPECを開催するために極東開発にエンジンがかかり、これを契機に極東に一大輸出工業拠点を構築する。

だが米韓条約、日米安保条約、台湾関係法があってロシアの武器を北東アジアには事実上、輸出できない。

▲ロシア製武器は市場が縮小されていた

嘗てのエジプト、インド、イラン、イラクといった武器輸出のお得意様は米国製に代替され、僅かにシリア、レバノンと若干のアフリカ諸国にしか武器市場はなくなった。ちなみにロシアは07年にアルジェリアにミグ29を売却。ほかにスリランカに六機、レバノンに十機。

ほかにこれといった商談はなかった。

巻き返しがプーチンの大号令で開始され、イランとインドへの武器売却が大々的となる。「米国が制裁を叫ぶイランへ堂々とロシアが輸出するのも、インドとパキスタンの核武装を黙認したばかりか経済支援をあたえ、イランと北朝鮮の核武装に反対するのは、これらは米国の同盟ではないからであり、ロシアは、そうした国々を制裁することに反対する」(プラウダ英語版、2月15日付け)。

中国はすでにソマリア海域に海軍を派遣して周辺海域を偵察しはじめたが、ホルムズ海峡に近いパキスタン(イラン国境のガイダール港)の近代化、スリランカ、バングラデシュ、ミャンマーにそれぞれ近代港湾設備建築をおこなって、近未来の中国艦隊寄港に備えだした。

この中国の世界戦略を不愉快とみるのは米国ばかりではない。インドもそうだが、背後にあって中国の支配に狡猾に間接的に妨害するのがロシアの遣り方だろう。

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| 宮崎正弘 | 07:01 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







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