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子ども手当はパンのばらまき、単なる所得移転だ 古森義久
竹中平蔵が鳩山政権の経済関連政策について批判的な一文を書いています。そのなかで「子ども手当」に触れ、「古代ローマ時代の統治術としてのパンのばらまき」に等しいと酷評しています。

子ども手当は少子化対策にもならない、と論じています。その論文の要点を以下に紹介します。

【正論】慶応大学教授・竹中平蔵 パンとサーカスでは乗り切れぬ
≪子ども手当はばらまき≫(前略)まず政治的な評価から見よう。

鳩山内閣は、まさに「パンとサーカス」の政治を成功させた、と言える。古代ローマの統治術に見るように、国民は生活の糧と見せ物に関心を示す。

現内閣のパンは「子ども手当」であり、サーカスは「事業仕分け」である。とりわけ事業仕分けに対する国民の評価は、極めて高いようだ。

政策としてみるかぎり、子ども手当はかなり広範な「ばらまき」と言わざるをえない。もし出生率を高めるための政策なら、これから生まれてくる子供にのみ手当を出すべきであり、いまいる子供に手当を出すのは単なる所得移転である。

その金額が大きいだけに、ばらまきという評価をせざるをえないのである。しかし今のところ、国民は「パン」に強く反応している。

≪経済「予見可能性」が低下≫(中略)しかしこの間、経済の停滞はますます深刻になってきた。

麻生政権の放漫な財政運営の短期的効果として、GDP(国内総生産)はここ2四半期プラス成長になっている。ただし、中国や韓国など近隣諸国の高成長と比べると決して高い成長ではない。

加えて、株式市場は極めて停滞色を強めている。株価の低迷以上に真に懸念されるのは、株式市場の売買高自体が大幅に低下していることだ。最近の売買高は、1年前のおおむね半分だ。

これは、日本経済にこれまで以上に厳しい見方が広がっていることを象徴していよう。こうした背景にある基本要因は、民主党政権において経済の「予見可能性」が著しく低下したことである。

そもそも現政権が経済成長を真剣に考えているのか、財政健全化をまじめに考えているのかどうか、という基本姿勢が見えないのである。

民主党自身は、政策プロセスの透明化をうたい文句にしてきたが、現実は時計の針を巻き戻すように大幅に後戻りしている。

≪小さな前進・大きな後退≫(中略)その意味で予算決定プロセスは、森内閣以前に戻ったことになる。だからこそ予算編成作業が混乱しているのである。

事業仕分けで個別事業の一部について情報が国民に開示された半面、その基本方向に関するより重要な情報が見えなくなってしまった。

小さな前進・大きな後退である。今後の予見可能性を左右する最も象徴的なイベントは、1月に公表されるであろう“経済財政の中期展望”だ。

これは小泉内閣の発足後2002年から作成されるようになったもので、5〜10年の中期的な予見可能性を高めるものとなった。

民主党政権で果たしてこれが示せるのか。

示したとして、説得的なシナリオになっているのか…。明確な成長戦略とデフレ対策を持たない政権にとって、大きな試金石となる。

もしここで十分な対応ができなければ、野放図な財政赤字の拡大による国債市場の大混乱が、いよいよ視野に入ってくる。

パンとサーカスだけで、経済はよくならない。

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