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仙台の「おでん三吉」が懐かしい 古沢襄
懐かしい仙台の「おでん三吉」が出ていた。楽天CS第2ステージ・第3戦で東北楽天イーグルスが勝って土壇場で踏みとどまった夜、仙台・国分町の「おでん三吉」ではファンが座席を埋めて勝利にわいたという。

もう半世紀も昔の話になる。先代の三吉親父が作ってくれたおでんを食べて、酒は秋田の新政(あらまさ)。親父は県庁の役人の脱サラ、ねじり鉢巻きにチョビ髭を生やした名物男で、毎晩のように三吉に通ったものである。

朝日新聞の石川真澄記者とよく行った。読売新聞の近藤凡記者とも行ったが、近藤君の親父が漫画家の近藤日出造氏で政治漫画の大御所だったから、読売政治部に行くものと勝手に決め込んでいたら社会部記者になった。石川君と私は政治部。駆け出し時代の懐かしい想い出が「おでん三吉」とともに残っている。

10年くらい前のことになる。仙台に行ったついでに「おでん三吉」に行ってみた。昔の記者さんが来てくれたと寝ていた先代の親父が顔を出してくれた。昔も繁盛していたが、今もギッシリと客がいて、話す言葉も大声でないと通らない。

美人揃いの店だった。一番の売れっ子は秋田美人だとばかり思っていたが、石巻の産だった。宮城県には美人がいないというのは嘘である。店がハネると美人たちを連れて、近くのバアを飲み歩いた。転勤旅費は「おでん三吉」のツケ払いで消えた。

その「おでん三吉」の座敷を埋め尽くして楽天フアンが勝利の美酒に酔ったという。札幌ドームから戻った東北楽天イーグルスを勝たせてやりたいと思う。

<プロ野球・東北楽天イーグルスは23日、札幌ドームで日本ハムとのクライマックスシリーズ(CS)第2ステージ第3戦を行い、3−2で辛勝。負ければ日本シリーズへの道が絶たれる土壇場で踏みとどまった。仙台・国分町の「おでん三吉」ではファンが座席を埋め、おでんの湯気が立ちこめる中でテレビ画面越しに勝利にわいた。

同店は楽天の「稲虎応援団」団長、田村忠嗣さん(66)が経営するファンおなじみの店。試合の日は大勢の客が詰め掛けるほか、楽天の選手がぶらりとのれんをくぐることも。

この日は店内外に楽天の旗を掲げ、店員もユニホーム姿で接客。四回に中島俊哉選手の適時打で逆転すると、田村さんが「それ中島」と中島コールで盛り上げ、客と店員がカウンター越しにハイタッチ。田中将大投手が完投勝ちした瞬間は「マー君は仙台の宝だ」と、店の外まで響く大歓声に包まれた。

多賀城市の会社員、高橋正則さん(54)は「楽天じゃなくて逆転イーグルス。一日でも多く試合してほしい」と上機嫌でビールジョッキを傾けた。(毎日)

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