<< 「全面的で完全な核兵器撤廃」と北朝鮮 古沢襄 | main | 鳩山首相と一郎元首相の共通項 桜井よしこ >>
パキスタン軍がタリバンの聖地に猛攻撃 宮崎正弘
タリバンの聖地=南ワジリスタンへ軍が猛攻を開始。パキスタン軍の中枢をテロリストに襲われ、ついにタリバン退治を決意?

パキスタンの陸軍本部がタリバンに急襲され、軍幹部らが人質に取られたため報復奪還作戦を強行し、犯人たちを射殺した(10月11日)。軍の中枢が乗っ取られてパキスタン軍はいかにタリバンに同調的とはいえメンツを潰されては立たざるを得ないだろう。

その前にもラワルピンジなどで自爆テロが相次ぎ数十名が犠牲となった。ラホールでは政府ビルが襲撃されて銃撃戦となり十数名が死んだ。ペシャワールでは学校が襲撃を受け、八歳の女の子も犠牲になった。

パキスタン軍は五月以来、北東部でタリバンの拠点化していたスワット渓谷で猛攻作戦をようやく終え、政府を揺さぶられたテロへの対応のため今度は北西部、南ワジリスタン地区のタリバン拠点に一斉攻撃を開始したのだった。

この地区には「パキスタン・タリバン運動」(TTP)本部があり、ビンラディンが潜伏している場所とも言われ、また「ウズベキスタン・イスラム運動」(UMI)の亡命本部もあるという。

10月17日、パキスタン空軍の支援を受け陸軍戦闘部隊二万八千は同地区へ進入した。「これは当該地区にすむ部族長からの要請でもある」とマリキ内務大臣は発言している(アルジャジーラ、10月17日付け)。

TTPは07年12月におよそ四十の武装勢力が反米を旗印に集まって結成された。南ワジリスタン地区にはウズベク人(千名)やチェチェン人などの外国人を含めて、一万ものゲリラが武装して潜伏、アルカイダの政治担当、実力ナンバー2のザワヒリも隠れ住むとされる。

▲タリバンの聖地、これでなくなるか
これまでも無政府地域でパキスタン政府の統治が及んでいない。だからこの無法地帯を根拠にアフガンのタリバンをかくまう「聖域」と化していた。

過去にもパキスタン軍は南ワジリスタン地区で軍事掃討作戦を展開、しかし三千メートルの山岳地帯だから機動的作戦は困難であり空爆が主だった。地上戦となると、山稜の起伏を活用し、地形を知悉する反政府武装勢力のほうが有利となる。この軍事作戦は長期化するだろう。

TTPはすでに背後の攪乱、都市ゲリラを各地で実行に移しており、パキスタン国内だけで過去二週間に、テロによる犠牲は160名、難民は二十万を越える。スワット渓谷掃討作戦でも百万近い難民が出た。

しかしパキスタンの一部には、「南ワジリスタンに軍を集中させるのは危険で、モグラたたきのモグラのようにパンジャブ地区が手薄となる。同時に猛攻を加えなければ効果は限定的である」と分析する専門家もいる。

杜父魚ブログの全記事・索引リスト
| 宮崎正弘 | 09:16 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







スポンサーサイト
| - | 09:16 | - | - | pookmark |







コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://kajikablog.jugem.jp/trackback/995163
トラックバック

CALENDAR

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< July 2019 >>

SEARCH

SELECTED ENTRIES

RECENT COMMENT

CATEGORIES

ARCHIVES

LINKS

PROFILE