<< マードックも首を傾げた中国メディア 宮崎正弘 | main | 石川遼、宮里藍が惜しくも優勝を逸す 古沢襄 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - | pookmark |







小沢流が徹底される民主党の不透明・不明朗 阿比留瑠比
今朝の毎日新聞の政治面に、鳩山政権1カ月のまとめとして、「無役議員に不満 『活躍の場ない』 政策会議機能せず」という記事が載っていました。私もこの点についてはいつか触れようと考えていたので、いい機会だと便乗します。記事は次のように書いています。

《大臣や副大臣、政務官として政府に入った与党議員が「政治主導」を実践する一方、政府や国会の役職からもれた議員には「働く場がない」(中堅議員)との不満が募っている。政策決定を政府に一元化したため、与党議員の「活躍の場」がほとんどなくなったからだ。与党議員の意見を政策に反映させるための各省政策会議も思うように機能しておらず、与党内には無力感が漂っている》

まあ、現状はそういうことのようですね。記事は《民主党所属の衆参417議員のうち、政府や党の役職に就いているのは150人に満たない》とも指摘していますが、つまり、残りの260人以上の議員は投票時の単なる「頭数」という扱いなわけです。彼らも大志を抱き、それぞれの選挙区の有権者の付託を受けて当選してきたわけでしょうに。

鳩山政権発足後、民主党はそれまでの政策調査会の機能は、すべて政府(内閣)に移行し、一般行政に関する議論と決定は政府で行うと決めました。また、それまで外交・安保、文教、厚生…などと政策分野ごとに開かれていた「部門会議」(自民党の部会に相当)は廃止されました。ちなみに、だれでも参加できた自民党の部会はほとんどオープン状態(非公開でも「壁耳」で議論が聞こえた)で、政策論議の過程、だれがどういう発言をしているかなどよく分かりました。どうしても比較してしまいます。

そういうわけで、政府や党の役職にありつけなかった「非小沢派」の議員や若手議員は事実上、自らの政策や主張を訴え、実現させる場をほぼ失ったわけです。その代わりに各省の副大臣が主催する「政策会議」が設けられたわけですが、それに対してある「外され組」の議員はこう言っていました。

「200人相手に1時間の各省政策会議なんて、業者相手の入札説明会と変わらない。だいたい尊敬されるヤツが副大臣をしているわけじゃないんだから。そんな会議でみんな納得するわけない。みんな『何様のつもりだ』って感じだ」

でも、こんな声は、小沢氏の恐怖支配が以前にまして徹底してきた民主党では、あくまでオフレコベースでしか聞くことができません。オンで語ればそれこそ粛正ものでしょうから。民主党は対外的にオープン性を強調しているわけですが、少なくとも党側では「密室の寡頭政治」、もっとはっきり言えば「独裁政治」の色彩がどんどん濃くなっているように感じます。

この政府・与党一元化のための政調廃止に関しても、事前に党内で開かれた丁々発止の議論があったわけでも何でもなく、各議員のもとに9月18日付で小沢一郎幹事長名の一方的な通達が回ってきただけです。

これほどの重要事項なのに、鳩山由紀夫首相名でも代表名でもなく、小沢氏の名前で発出されています。「別紙の通りとすることといたしましたのでご報告申し上げます」という文言が示すように、これはあくまで上意下達であって、個々の議員の意見などいまさら関係ないという姿勢がうかがえます。

民主党は、26日からの臨時国会でも衆院では鳩山首相に代表質問をしないとしています。これには社民党の重野安正幹事長もさすがに、「与党だからといって代表質問をしないのは立法府の自殺行為」と批判しましたが、国会がどんどん小沢色に染められつつあるのに空恐ろしさを禁じえません。

鳩山首相自身、かつてこの小沢手法についてこう述べて批判していたのです。これは小沢氏による自衛隊の国連軍への参加問題に対する発言に対して鳩山氏が言っていることですが、通底するものがあると思います。

《小沢氏の発想は、明文化された法律でも内閣次第でどのようにでも運用可能というもの。(中略)いわゆる独裁者の思考なのです。『自自連立』政権が続いて小沢首相が誕生することになれば、オレは法律だ」「オレに従え」と振る舞われるつもりなのか? とても法治国家の政治家の発言とは思えません。戦時中の統制国家が復活する危機感を感じますよ》(平成10年12月3日付夕刊フジコラム)

現在の民主党も、事実上のトップは鳩山首相ではなく小沢氏ですね。まさにかつて鳩山首相が危惧していたような事態が現実のものとなっているのですが、軍門に下って一蓮托生の身となった今はもう仕方ないと諦めているのでしょうか。

鳩山首相は、小沢氏が7日に輿石東参院議員会長を幹事長職務代行に充てるなどの人事を発表した際も、「狙いは小沢幹事長に聞いてください。それは私の知るところではありません」と他人事のように語りました。党役員の人事権も手放してしまっているわけですね。5月の代表就任時には確か「傀儡と呼ばれるつもりはない」と言っていましたが…。

実は党側だけでなく、政府側の民主党政権になって不透明さが増していると感じています。たとえば大臣、副大臣、政務官といった政治家がどんどん記者会見するのはいいのですが、一方でなるだけ記者を官僚に接触させないようにしたいという思惑がうかがえるのです。

私は何も、官僚と癒着して情報をとりたいとか言っているわけではないのです。別に事務次官が記者会見をしなくても何も困りはしませんし。ただ、これまで記者は、政治家と官僚の双方から話を聞き、それを付き合わせて「こういうことだな」と判断していた部分があるわけです。どちらか片方だけだと、自分たちに都合の悪いことはどうしても隠したがるものですから。その点、双方から情報を取れば、官僚側からは「大臣や与党幹部はああ言っているけど実際はこうだ」、政治家からは「役人がこういう理屈を言って抵抗するからこう反論したんだ」と同じ事象について多面的に見ることができるからです。

ところが、鳩山政権は情報の窓口を政治家だけに絞ることで、自分たちの利益になることだけを表に出し、それ以外はできるだけ隠匿しようとしているのではないかという気もするのです。まあ、実際にはこの記者に官僚と接触させないということまで徹底しているわけではありませんが、記者ブリーフなどまで慣れない政治家が不得要領に話すのを聞きながら、「政治主導」の試行錯誤はまだまだ続きそうだなと感じている次第です。一方で小沢氏は、大臣の答弁回数に制限をつけようともしていますし。

杜父魚ブログの全記事・索引リスト
| 阿比留瑠比 | 14:03 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







スポンサーサイト
| - | 14:03 | - | - | pookmark |







コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://kajikablog.jugem.jp/trackback/995159
トラックバック

CALENDAR

S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< May 2019 >>

SEARCH

SELECTED ENTRIES

RECENT COMMENT

CATEGORIES

ARCHIVES

LINKS

PROFILE