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ゆるやかな「鳩山ブーム」 岩見隆夫
首相秘書官の一人が、「太い人ですね」ともらしたという。鳩山由紀夫首相と1カ月、そばで接してきた印象批評である。

太い。離れた観察では、そうは映らない。どちらかといえば、細いイメージだ。しかし、身近にいると、神経の太さのようなものが伝わってくるのだろう。そこが面白い。

人気ほど移ろいやすいものはない。鳩山は人気者とは言い難いが、すべり出しを見るかぎり、ゆるやかなブーム現象が起きていると言っていい。それが持続するか、衰微していくか。

ブームを呼んでいるのは、第一に初めての本格的な政権交代が発散する躍動感に、世間がはずんでいるからだ。鳩山が、

「日本が変わる」とアピールすれば、不安を覚えながらも、そうかもしれない、と反応する。同時に、主役のキャラクターが決定的にブームを左右する。

側近が語る。

「選挙の時よりいい風が、鳩山さんに吹いている。頼りないかもしれないが、頑張ってやろうとしている、温かく見守ろうよ、というやわらかい風ですね。細川さん(護熙・元首相)の時のような熱烈な風ではないけど。

以前は線が細く見えて、直前に吹き込まれたことを口に出すようなところもあったが、いまは根っこが揺れない。西郷隆盛タイプではないが、腰が据わっている。

そして、どこでも、だれが相手でも態度が同じ、柳に風みたいでしぶとく、妙に気合を入れない。時代にマッチしているのではないか」

対比する人物に、新風を巻き起こしながら短命だった細川と、幕末・維新の重量感あふれる傑物ながら挫折した西郷、鳩山はどちらとも違う型だという。

戦後政治を彩った4大ブームの主人公は鳩山一郎、田中角栄、土井たか子、小泉純一郎だが、鳩山はこの4人とも異質である。爆発的人気ではないから、ブームという言葉は似つかわしくないかもしれない。

ブームで思い出すのは、小泉政権発足のころだ。90%台に乗ろうとする(一部で乗った)超高支持率に政界は戸惑い、自民党の某首脳などは、

「お化けのような小泉人気はどこかおかしい。それにしても民主党は何をしているのか」と奇妙な感想をもらしたほどだった。当時、民主党代表の鳩山は何を語ったか。

「聖域の中に手を突っ込もうとする首相の勇気には、むしろ背中を押してあげたい。改革にまい進して、志半ばで倒れたら、民主党があなたの骨を拾ってあげる……」(01年6月6日の党首討論)

と小泉を激励して驚かせた。鳩山の心中をはかりかねたのだ。しかし、今回の交代劇は、そのとおりになったようなところもある。

ところで、新政権をめぐる不安材料は少なくない。鳩山の政治資金疑惑、小沢一郎幹事長との微妙な関係などはすでに繰り返し報じられているが、それだけではない。

鳩山一郎を知る老政治記者が、かつて、

「強情で世情にうとく、政治の駆け引きなんか何もわからんところは、由紀夫さんはおじいさんとそっくりだが、2人はついているものが違う」と言ったことがあった。ついているもの、というのは側近のことだ。

一郎には三木武吉、河野一郎の両強力側近がぴったり寄り添っていた。鳩山も側近グループに囲まれているが、強力がいない。このところ、歴代首相も同じで、そういう時代なのかもしれない。

「案外、大器では……」という声も聞いたが、さて−−。(敬称略)

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