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ピンボケの世襲制限 山堂コラム
55年体制のころは「市議・県議・労組上がりより二世議員の方がまだまし、悪いことをしない分だけ―――」と言われたものだ。あのカミソリ後藤田も「なまじ県議上がりは手練手管に長けて悪いことだけ知っている。ロクなものはいない」とこぼしていた。

自民党でも、いまやその市議・県議上がりの選対副委員長が中心になって「まだまし」と言われた世襲政治を禁止乃至制限しようとする動きが始まった。

民主党が次の選挙の「マニ膏薬」に世襲制限を処方箋の中心に据えようとしている。だから後れを取ってはならじの所詮スカタンの「泥縄対策」。

世襲議員が40%近くを占める自民党内では公然と反対の者もいる。小坂のケンちゃん(憲治・元文部科学大臣)などその筆頭。なにせ親父は故小坂善太郎・元外相。世襲であることがむしろ自慢の、自ら「八光会(親の7光プラス禿の1光)」という世襲議員の会長をつとめ大いに気を吐いていた。

永田町で世襲批判が噴出しはじめたのはごく最近のことだ。なによりも、このところの歴代総理の功績に負うところが大きい。小泉純ちゃんのあと、晋三、康夫、太郎と続いた我が国の宰相。みんな世襲。だが何もしない何もできない。「解散」も出来ない。全部が官僚の言いなり・・・

太郎ちゃんなんか「百年に一度の経済危機」などと国民を煽っておいてテメエは外務官僚におだてられて外遊ばかり。パーティーばかり。三等国にデバ(出張)って行って下手な英語で演説こいて外貨バラ撒きご満悦。それが偉大なる日本国総理の一番の仕事だと勘違いしている。

政治家の世襲の是非を議論すること自体は結構なことだ。でも実効のあがる施策がなされるかとなると、自民党でも民主党でもいまの取り組みではまず絶望的だ。なぜ世襲がダメでそれを根本的に改組すべくかの踏み込んだ制度上の議論がなされていない。

そもそも政治家の世襲がなぜ悪いかというと、それはボンクラでもアホでも世襲なら政治家になれるからだ―――それに尽きる。ボンクラでなく優秀であれば別に二世でも三世でも、あるいは舎弟でもイトコハトコでも何ら問題はない。政治家の息子も百姓の息子も官僚の息子も土方の息子も、立候補する時の立つスタートラインが同じであれば今のような批判は起きない。

突き詰めていくとこの問題は、「世襲議員への優遇特権(税制など)」と「小選挙区制の選挙制度」に行き着く。間違いない。小沢のイチ(前・民主党代表)らが細川政権前後のどさくさに紛れてつくった選挙制度と至れり尽くせりの世襲への大特権。

あの時に改悪されたいまの「小選挙区制」。まず公認候補の選定の段階で党公認は原則1人であるから、世襲が圧倒的に有利なことになった。

入札の初っ端(しょっぱな)で競争入札ではなく指名入札。カンポの宿はオリックスなのだニャロメ。これによってまず人材の固定化が第一段階ではかられる。政党選挙はますます進むわけで、今後無所属の新人候補は出ても当選するとことはまずないということ。

もう1つの問題は「比例併用制」である。選挙区で落選した候補が復活すること―――

だいたい有権者による審判が下されて落選した候補がまたまた復活する(お化けだ!)。そんなふざけた制度が罷り通ったのが不思議といえば不思議。出鱈目以外のなにものでもない。来たる総選挙でも落選した二世議員のほとんどが、実は比例で復活することになっている。つまり与野党を問わず政治家既得権の固定化はすでになされているのである。

こうした選挙制度の欠陥と世襲優遇特権(税制)といった根本を是正しないで、世襲の禁止乃至制限に政党段階で取り組むんでみても所詮はポーズだけ。人気取りの「二股膏薬」であること、有権者はとっくにそう見抜いていると、オラは思っている。

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