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お涙ちょうだいでよかったのか 花岡信昭
どうにも気になっていたのだが、書くべきかどうか、迷ってしまった。そういうときは、多少なりとも書いておくほうがいいと思いなおして、ちょっと遅れたが、「金賢姫面会報道」について。

それぞれ数奇な運命をたどった当事者たちの感動的な面会であった。それはそれでわかる。だが、そこにとどまっていては、「拉致解決への一歩」にはならない。

日本から100人もの報道陣が釜山に行って、大々的な報道が展開されたのもわかる。

だが、とあえていわなくてはなるまい。「お涙ちょうだい」のトーンが強すぎるのだ。とくにNHKの7時、9時のニュースはいったい何ごとか。ドアが開いて、金賢姫が入ってくるシーンを強調するあたり、まるでヒロイン登場!といわんばかりだ。

河村官房長官は「国民みな泣いた」と語った。それもわかる。泣かせるような報道ぶりだったのだから。

この面会が実現したのは、すぐれて政治的背景による。そこを徹底して分析、解説しないと、感涙ドラマだけに終わってしまう。

金賢姫はなぜ、この段階になって出てきたのか。韓国当局の政治判断がなければ実現するはずはなかった。その背景に何があったのか。

つまりは、現在の韓国政権の対北政策の一環として設定されたのではなかったか。日本の外務省はこれをどう解釈したのか。面会のおぜん立てを整えることに協力することで、何を得たのか。

メディアの世界では、ニュースを硬派と軟派に分類することが多い。硬派は政治部、外信部、経済部といったところが担当し、軟派はもっぱら社会部の領域である。

あえていってしまえば、今回の面会報道は軟派が勝りすぎていた。涙、涙・・・もニュース報道としては必要だろうが、それを上回るだけの硬派の側面からのアプローチがなければならない。

日本人大量拉致という国家犯罪を報道するには、それなりの見識と覚悟、なによりも「政治」がわかる資質が必要だ。

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