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韓国三主要紙の論調 古沢襄
北朝鮮が韓国の李明博政権に対決を露わにしたことに対して、韓国の主要紙は冷静さを保ちながら黄海上の北方限界線(NLL)の軍事衝突を懸念している。

「大小にかかわらず武力の衝突は避けなければならない(中央日報)」「北朝鮮軍総参謀部の声明の延長線上にあり、軍事挑発の名分を蓄積し、挑発の可能性を高めるためのもの(朝鮮日報)」「政府は、冷静に対処し、もし北朝鮮が挑発する場合には、断固たる対応をすると明らかにした(東亜日報)」

軍事衝突を避けるには、52年間も放置されてきた陸上にしか及ばない休戦ラインを海上にも及ぼす政治解決を目指すしかない。それが実現すれば、休戦ラインを国境線として確定して平和条約締結に向かう道が開ける。道は遠いかもしれないが、朝鮮半島の非核化と並んで避けて通れない課題ではないか。

<韓国に対する北朝鮮の脅迫レベルが日増しに強まっている。北朝鮮は昨日▽南北(韓国・北朝鮮)間の政治・軍事的対決状態の解消に関するすべての合意を無効化する▽特に西海(ソヘ、黄海)上の北方限界線(NLL)関連条項を廃棄する−−という声明を発表した。

政府が対決姿勢の政策を続ける状況で、北朝鮮だけが南北間の合意に縛られる理由はない、というのが北朝鮮側の主張だ。北朝鮮の主張は一方的な‘わがまま’にすぎない。北朝鮮が南北間の多くの合意のうち、北朝鮮に利益になるもの以外に、きちんと守ったものはあっただろうか。にもかかわらず、北朝鮮は自国の措置はいずれも韓国政府のためだと主張している。

また韓国担当機構による公式の声明を通じて、韓国の最高指導者への暴言も吐いている。韓国非難に没頭するあまり、国家としての最小限の礼儀と体面すら捨てた格好だ。北朝鮮の意図は簡単に推測できる。緊張を高めて韓国に圧力を加えることで、北朝鮮が今後選択する強硬策や挑発行為を正当化する狙いだ。

韓国社会の内部に分裂を招き、新政権が発足した米国の視線を引きつけようという思惑もあるだろう。非常に残念なことだ。北朝鮮当局は暴言と挑発で南北問題を解決できると信じているのだろうか。「行きつくところまで行ってみよう、誰が勝つのか見てみよう」という考えなのか。北朝鮮が時代錯誤に陥った行為を続ける限り、国際社会で‘除け者’扱いは免れない。

北朝鮮当局に対し、民族同士の礼儀を尽くして国際社会の基本マナーを守ることを求める。口論でも戦争でも、争いでは問題が解決しない。戦争と紛争が南北の分断を固着させてきた。問題を解決するうえで対話以外の方法はない。政府に頼みたい。北朝鮮は窮地に立たされており、したがって剛愎(ごうふく)だ。この1年間がそうだったように、北朝鮮は日増しに圧力の程度を強めていくはずだ。北朝鮮開城(ケソン)工業団地の閉鎖というカードを取り出す可能性もある。そのような集団だ。

大小にかかわらず武力の衝突は避けなければならない。駄々をこねる悪癖を直すといって南北関係の悪化を放置することは、責任ある政府の政策にならない。対話が行われるように条件を作っていこうとする真摯(しんし)な努力が必要だ。同時に、北朝鮮がどんな挑発をしても、十分に対処できる徹底した警戒態勢が必要とされる。徹底的な態勢と決意で、北朝鮮が挑発を考えることすらできないようにすべきだ。(中央日報)>

<北朝鮮が対米・対中関係には積極策に乗り出しつつも韓国は弾き出し、対南関係で政治・軍事的緊張をあおりつつも金になるものは続けるという、「二重の二重奏」をさらに露骨にしている。30日に北朝鮮の祖国平和統一委員会(祖平統)が発表した機関声明と、23日に金正日(キム・ジョンイル)総書記が王家瑞・中国共産党対外連絡部長と会談した際の発言を比較してみると、こうした「北朝鮮版事大主義」(キム・ソンハン高麗大教授)の実体を把握することができる。

朝鮮労働党の南北関係担当機関である祖平統は声明で、▲政治・軍事的対決状態の解消に関連する全ての南北間合意の無効化▲南北基本合意書の西海(黄海)海上軍事境界線(北方限界線・NLL)条項の廃棄−を宣言した。北朝鮮軍の総参謀部報道官が今月17日に声明で「対南全面対決態勢への突入」を警告してから、13日目のことだ。

祖平統の発表については、これまでの韓国に対する措置と同様、今回も4通りの分析結果が出ている。▲声明の内容そのものが「北朝鮮軍総参謀部の声明の延長線上にあり、軍事挑発の名分を蓄積し、挑発の可能性を高めるためのもの」(崔鎮旭〈チェ・ジンウク〉統一研究院北韓研究室長)

▲「金正日総書記67歳の誕生日を来月16日に控え、韓国向けのアクションを通じ内部の結束を固め、金総書記の健在ぶりを誇示するためのもの」(キム・ヨンヒョン東国大教授)▲「2月まで続くであろう韓国での竜山爆発惨事の街頭闘争や立法戦争、春闘などを念頭に置いた、対南撹乱策」(南柱洪〈ナム・チュホン〉京畿大教授)

▲「米国が対話せず、外交の優先順位の点でむしろイランなどに押されていることに対する焦燥感を反映したもので、米国の優先順位を引き上げるための戦略」(キム・ソンハン高麗大教授)−といった意見が出ている。今回の声明は、李明博(イ・ミョンバク)政権発足後の昨年5月に朝鮮中央通信論評員が行った「第2の6・25戦争(朝鮮戦争)」警告や、昨年11月と12月の開城観光中断や軍事境界線通行制限・遮断など、北朝鮮による「緊張増進シリーズ」の一つとの見方もある。

しかし、金総書記はわずか1週間前の23日に中国共産党の王家瑞・対外連絡部長と会談し、その際に「韓半島(朝鮮半島)情勢に緊張が走るのは見たくない」と語った、と新華通信が報じている。金総書記は「われわれは(北朝鮮の核問題を話し合う6カ国協議の)関係国との平和的共存を希望する」と語った。「関係国」とは米国を念頭に置いたものだという点について、専門家の間で異論はない。

「韓半島の正当性を有する主体として米国との対決構図を望まない、という前提が下敷きになっている話」(キム・ソンハン教授)であって、「対中・対米用の外交的修辞であり対韓国用ではない」(キム・ヨンヒョン教授)というわけだ。(朝鮮日報)>

<北朝鮮が、南北の政治・軍事的対決状態を解消するすべての政府間合意を無効にし、91年に締結された南北基本合意書の西海(ソヘ、黄海)北方限界線(NLL)認定条項を廃棄すると宣言した。

北朝鮮は30日午前6時、対南機構の祖国平和統一委員会(祖平統)名義の声明を出し、李明博(イ・ミョンバク)政府の対北朝鮮政策を非難し、「これまで南北間で採択されたすべての合意は、すでに死文化し、白紙になっている。我々だけが拘束される必要はない」と主張した。

北朝鮮は、無効化を宣言した合意内容を具体的には明らかにしなかった。ただ、△思想や制度の尊重、△誹謗中傷の中止、△武力衝突の防止などを挙げており、これらの条項が含まれた72年の7・4南北共同声明と91年の南北基本合意書を念頭に置いたものとみえる。

また、北朝鮮は声明で、「南北の和解と不可侵および協力・交流に関する合意書(南北基本合意書)第2章11条」と「関連付属合意書第3章10条」を廃棄の対象として明示した。これは、北朝鮮が自らNLLを認めた条項だ。

声明は、「我々が当時それに合意したのは、朝鮮半島で軍事衝突と戦争の危険を防止し、平和を守るためだったが、米国が勝手に引いた不法・無法の北方限界線を認めたわけではない」と主張した。

さらに声明は、「我々は、すでに最も合理的な西海海上の限界線を設定して宣布し、朝鮮人民軍総参謀部報道官の声明で、それだけを認めるということを再三にわたり明確にしている」と明らかにした。

これに対して政府は、冷静に対処し、もし北朝鮮が挑発する場合には、断固たる対応をすると明らかにした。

金浩年(キム・ホニョン)統一部報道官は、論評で、「深い遺憾を表明する。(南北基本合意書のNLL条項など)南北の合意は、双方が合意した時に修正することができる。一方の主張によって廃棄されるものではない」と述べた。

政府当局者は、「北朝鮮が、5、6月のカニ漁の期間に、西海上で武力挑発する可能性がある」と述べ、国防部は、「北朝鮮の侵犯に断固対応する」と明らかにした。(東亜日報)

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