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緊迫するNLL線上の南北対立 古沢襄
朝鮮半島情勢はやはり気になる。ここで動乱が起これば日本は大きな影響を受ける。拉致問題も根っこのところでは、北朝鮮と韓国の対立から派生している。日本列島の喉口に匕首を突きつけた形の朝鮮半島は、地政学上でも日本は古来から意識せざるを得ない存在であった。

とは言っても本格的に朝鮮半島に私が関心を持ったのは、ここ十数年に過ぎない。共同外信部出身の産経・黒田ソウル支局長のソウル報道に惹かれたからである。関心を持つと朝鮮古代史など関連本を手当たりしだい読みあさった。

韓国の朝鮮日報、聯合ニュースなどネット情報はほぼ毎日、目を通している。日本の新聞やテレビが伝えない朝鮮半島情報は、つなぎ合わせて分析すると意外な顔をみせる。いきおい余って、韓国メデイアのワシントン情報も読むが、日本のワシントン情報とひと味違うので、これも毎日のように見ている。

やはり三八度線をはさんで、北朝鮮と一触即発の軍事的な緊張にさらされている韓国メデイアは、針小棒大に伝えることもあるが、平和な温室ムードに安住している日本とは違う鋭敏な視覚を持つ。

朝鮮半島で軍事衝突が起こらないことを願う点では、日本も韓国も同じであろう。米国や中国も同じである。日本の場合は、それが不変の願望となっている。だが韓国は単なる願望でとどまっていない。力で軍事衝突を防ぐ備えが根底にある。それが日本と韓国の違いといえる。

だから南北対立が厳しくなった昨今では、韓国が発信する情報を継続的に注意深く見守る必要がでてくる。その中でも「黄海(Yellow Sea)上の北方限界線(Northern Limit Line、NLL)」が焦点になる。三八度線上での軍事衝突はよほどのことがないかぎり考えられない。

朝鮮戦争は一九五三年七月二十七日、板門店で休戦協定が調印されたが、この休戦は三八度線の対峙線をもって軍事境界線とした。この休戦協定は陸上のみで有効で、海上には効力が及ばないことを想起する必要がある。

厳密にいえば、海上では52年前の戦争状態が続いたままで境界線が定まっていない。NLLといわれる黄海上の北方限界線は、韓国軍と北朝鮮軍の衝突を避けるために、国連軍総司令部が設定したものだが、北朝鮮は認めていない。

この状態下で1970年以降、北朝鮮艦艇によるNLL侵犯が断続的に発生し、韓国海軍との間で銃撃戦があって死傷者がでている。海上境界線がないことは海の上にとどまらず空の境界線もないことになる。北朝鮮のミグ19戦闘機がNLL境界線を越えて韓国領空に侵犯する事件も起こった。

NLLはいわゆる西海五島(白島、大青島、小青島、延坪島、隅島)と北朝鮮沿岸との間を走る海上境界線。一方、北朝鮮は一九七七年と一九九九年に一方的に海上境界線を設定した。北朝鮮が黄海に向けたミサイル発射実験を繰り返している背景も、海上境界線をめぐる示威行為とみることができる。

さらにはソウルから西の海上にある白領島は、韓国軍の最前線基地として全島が要塞化され、韓国海兵隊第六旅団三〇〇〇が配備されている。北緯三八度線に位置している白領島は、沖合15キロのに北朝鮮領の長山岬がある。平壌にもっとも近い白領島は、北朝鮮の喉元に匕首を突きつけた形となっている。

日本が想像もしない緊張状態がNLLをめぐって存在している。北朝鮮の「祖国平和統一委員会」が南北間の合意が無効化されたと発表し、韓国国防部はNLL侵犯があれば応戦するといったのは、単なるブラフ合戦とみるのは危険である。小さな衝突が大きな紛争になってしまうのは歴史が証明している。

<【北京31日共同】北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は31日、対韓国政策を統括する機関「祖国平和統一委員会」が韓国との政治的、軍事的な対決状態解消に向けた南北間の合意が「無効化された」と30日に発表したことについて、「正当な措置」とする論評を掲げた。朝鮮中央通信が伝えた。

論評はまた、1992年に発効した南北基本合意書は「朝鮮半島での軍事的衝突と戦争を防止し、強固な平和を保障するためのものだった」と指摘、合意無効の対象が同合意書であることを示唆した。

韓国の李明博政権は、2000年の南北共同宣言や07年の南北首脳宣言よりも、同合意書を重視する立場を示しているが、北朝鮮はこれに強く反発している。(共同)>

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