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正月の新聞は変わった 花岡信昭
新聞社の現役時代、元日紙面の1面トップはトクダネで飾るのが恒例だった。だから、各部ともこれぞと思うネタを元日付に出そうと競い合った。

これがこのところ変わってきた。大型企画を1面トップに置くことが増えた。ことしはさらにその傾向が顕著になった。

主要紙でみると、ストレートニュースで勝負していたのは読売だけであった。各紙の元日付1面トップは以下の通りとなった。

朝日 「世界変動」「陰るハリウッド カネも仕掛けも行き詰まる」
毎日 「アメリカよ 新ニッポン論」「三菱UFJのモルガン出資決断米政府異例の謝意」

読売 「生体認証破り入国」「テープで指紋変造」
産経 「冷戦終結から20年 経済グローバル化危機」「黎明の光はいつ差すのか」

日経 「世界この先」「危機がひらく未来へ」「トヨタ、太陽電池車で挑む」
といった具合であった。

世界的な金融経済危機の中で日本はどう生き延びようとするのか、そのテーマをさまざまな角度から掘り下げる、という点で共通している。

その意図はわかる。だとしてしても、新聞OBとしてはなにか寂しい。新聞がストレートニュースでの勝負を避けているように思えるからだ。

以前は、元日付を狙ってネタを仕込んだ。他社も同じネタを追いかけているのではないか、先に抜かれはしないかと大晦日がくるまでの何日間かは胃の痛くなる思いもした。がまんできずに暮れにぶち上げるケースもあった。

ニュースはネットやテレビのほうが早いというのは実は錯覚だ。たしかに「発生もの」の速報はそういう媒体のほうが早いのはいうまでもない。

だが、スクープは新聞の独壇場といっていい。テレビやネットには、その力量は備わっていない。

第一次情報に限りなく近くまで接近し、常時フォローできる媒体は新聞しかない。スクープはそこから生まれる。スクープはテレビやネットよりも新聞のほうが早いのだ。

新聞の危機が伝えられて久しいが、ストレートニュースで勝負できる態勢こそが新聞の持つ資産だ。

むろん、活字の重みがそこについてくる。活字でこそ、熟慮の対象となる。テレビのディベートは見ている分にはおもしろいが、その背後に活字分野の蓄積があってはじめて本物となる。

新聞の現状と将来を改めて考えさせられる元日の1面紙面であった。

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