<< 工場閉鎖が相次ぐ広東 宮崎正弘 | main | 北朝鮮の体制崩壊を予測 古沢襄 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - | pookmark |







惨憺たるウォール街 古沢襄
ウォール街の反発はわずか一日、一夜明けてまた暴落。市場は恐慌的心理が支配し、理論値よりはるかに下降し続ける。ソロスはこれを「合成の誤謬」と言ったと宮崎正弘氏は言っている。

北朝鮮に対する際限なき妥協といいアメリカは、かつての強い国家ではなくなっている。

1980年代にアメリカ各地の旅をした時には、アメリカという国家が持つ底力というものを感じた。日本の経済力がアメリカを凌駕しようという時代で、21世紀は日本の時代という言葉がさかんに言われていた時のことである。

ニューヨークでは日本の商社員たちが「軍事では敗戦だったが、経済では勝利した」と意気軒昂だったが、AP通信社の幹部たちと懇談したら「太平洋戦争の時も緒戦は日本が勝っていたが、最後は総力戦でアメリカが勝った」と余裕を持っていた。

アメリカは1930年代の大恐慌時代を経験している。25%の失業率と社会不安を経験しているので、金融政策と財政政策をミックスした経済政策では国内均衡(労働市場)が国際均衡(貿易の均衡)よりも優先する伝統がある。

日本は官民があげての護送船団方式とまでいわれた貿易振興策をとってきた。ロサンゼルスの埠頭で見たのは日本車の大量輸出の風景であった。韓国はじめアジア各国も世界最大の市場であるアメリカに輸出攻勢をかけて、アメリカの貿易収支は赤字となっている。

それでもアメリカの底力を感じたものである。事実、黒字国となったアジアや欧州から資本がアメリカに貫流していて、資本収支ではアメリカは黒字国となっていた。

ワシントンではUP通信社の編集局長から中西部の農業地帯を見学するように熱心に勧められた。世界最大の食糧生産国であるアメリカがバックボーンだと胸を張る。

その半面、流入する移民たちによって大恐慌以来のアメリカの理想である完全雇用が年々困難になっている現実がある。また伝統的に日本の様な貯蓄志向がない。貯蓄に回す金が株式など債券市場に出回っている。いきおい金利水準が日本よりも遙かに高い。それが資本輸入の傾向に拍車をかけていた。

その懸念があったが、いまのウォール街の惨状を見るとアメリカ型の金融資本主義、証券資本主義の破綻がこんなに早く来るとは予想もしていなかった。中国のバブル破綻以前にアメリカの破綻が表面化したのは皮肉といわねばならぬ。

杜父魚ブログの全記事・索引リスト(10月1日現在2358本)
| - | 07:25 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







スポンサーサイト
| - | 07:25 | - | - | pookmark |







コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://kajikablog.jugem.jp/trackback/884444
トラックバック

CALENDAR

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< August 2019 >>

SEARCH

SELECTED ENTRIES

RECENT COMMENT

CATEGORIES

ARCHIVES

LINKS

PROFILE