<< 西尾幹二『GHQ焚書図書開封』 評・宮崎正弘 | main | 世界飲み水事情 渡部亮次郎 >>
危ない北朝鮮・拉致調査約束 丸山公紀
日朝実務者協議の結果について、日本政府は北朝鮮が日本人拉致問題に関する再調査の実施、日航機「よど号」乗っ取り犯関係者6人の身柄引渡しへの協力を約束したことをもって、「一定の前進」とした。

しかし、それは言葉だけのことであり、「再調査」という言葉によって何回も北が意図する時間稼ぎを政府というよりも家族会が期待と裏腹に疲弊してきた経緯もあり、たとえ「解決済み」という表現がなくなったとはいえ、俄かに北が歩み寄ろうとしたと考えること自体、無理がある。問題は首相も語った「再調査の中身が問題だ」というように、拉致問題のテーブルに北がつくことを口約束したに過ぎない。

それにもかかわらず、日本政府の態度が非常に気にかかる。昨日、町村官房長官はこともなげに人道物資の搬送目的に限って貨物船「万景峰92」を含む北朝鮮籍船舶の入港を認めるなどの対北経済制裁の一部を解除することを決定したと発表したが、「前進」の具体的行動の検証がなされていない中で、この発表はどうも米国のテロ支援国家指定解除の動きと関係があるのではないかと思ってしまう。

日本の徹底した経済制裁は確かに北に対して確実に影響を与えており、安倍政権時の確固たる路線が米国の姿勢とは異なり、拉致被害の当事者である日本の立場を明確にしていた。しかしどんなに一部の解除であっても、北朝鮮籍船舶の入港は当然ながら朝鮮総連からの資金が北に送られることにもなり、これまでそれを許してこなかった政府の路線転換といっても過言ではあるまい。

帰国した斉木大洋州局長は、首相をはじめとする政府高官に協議報告で、おそらくは拉致被害者の具体的名前まで触れた内容を伝えたのであろうが、それが一体、どのようなことであったのか、詳らかにすべきであろう。

気になったのは米国国務省当局者がすぐさま、北が再調査を約束したことに関して、「北朝鮮が講じるいかなる誠意ある措置も歓迎する」と述べたことである。この言は米国がテロ支援国家指定解除に向けた本格的な示唆ではないのか。

米国と北が解除を前提とした共同の動きであるとすれば、再調査の約束はわが国にとっては実は難しい問題の域に入ったのではないかと思うのだ。

杜父魚ブログの全記事・索引リスト(6月12日現在1932本)
| - | 05:43 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







スポンサーサイト
| - | 05:43 | - | - | pookmark |







コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://kajikablog.jugem.jp/trackback/838043
トラックバック

CALENDAR

S M T W T F S
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< July 2019 >>

SEARCH

SELECTED ENTRIES

RECENT COMMENT

CATEGORIES

ARCHIVES

LINKS

PROFILE