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マケイン氏の演説(中) 平井修一
しかし、戦争の動機がいかに輝かしくても、それは戦争とはどういうものかを定義するものではありません。戦争目的が純粋であろうが、価値があるかどうかに関係なく、戦争は我々の理想とはかけ離れたものです。

戦争には、それ自身の真実があります。もしも戦争のなかで栄光と言えるものが見つかるとすれば、それは全く異なる概念です。それは追い詰められた、血まみれで、泥だらけの栄光で、無情と忍耐を伴っています。乗り越えられないほどの苦しみ、惨めさ、虐待という、ひどい退廃の中で持続するのは、品格と愛です。我々が「我々自身より大きい何ものかに属している」というのは大きな発見です。

戦争の緊張、混沌、破壊、衝撃の中で、兵士は任務と軍紀に拘束されます。彼らの義務と忠誠を捧げる対象は、彼らの祖国です。彼らは神に対する信仰の中に慰めを発見します。しかし、彼らの最も強い忠誠心、強固な絆はなにによるのか。ともに戦う僚友への忠節であり、祖国を愛することとはその国の人々を愛することであり、国家の理想に奉じることなのだと理解し、やがて彼らは脱皮(変身)するのです。

戦争が終われば、兵士は戦争目的の成功に関して最も大きい評価を得ますが、失敗の責任にはあまり問われません。勝敗はともかくも、兵士は勝利へ向けての苦しみについてのすべてのロマンスとノスタルジアを自分のものとしたいと思うのです。その過酷な試練から、彼らはわずかな名誉と尊厳を得るのです。彼らが戦争の凶暴性と損失に耐え忍び、(弾丸の中で)彼らと並んで立っていた戦友たちから「やつは大した男だよ、やつは男さ」と評価されたという名誉です。

これが戦争と、それにかかわる名誉と勇気、それについての(私なりの苦い)真実です。私が(ヴェトナムへ)出征する前は、その戦争の意味は私にとって本当に不明瞭でした。(何のための戦争なのかと言う)私の前に出征した兵士の言葉は言語が貧弱で意味するところは不明瞭、それぞれのその場の経験で永遠に書き換えられているような(わけが分からない)話ばかりでした。

海軍士官学校は、生き生きとした忠実・忠誠、勇気の事例をもって私に戦争の真実を教えようとしました。しかし私は、(第二次世界大戦を戦った)私の父の範囲内で戦争を解釈しました。即ち、「栄光は戦争の目標だが、結局はそれは虚栄心、身勝手な思いでしかなかった」。

私は(出征により)真実を学びました。即ち、己を越えたところに大きな任務があるのです。栄光は「思い上がり」でも「勇猛」のための装飾でもありません。それは強さ、賢さ、大胆さに対する栄誉でもありません。栄光は(国に殉ずるといった)己を越えた無私の偉大なるもの、己を越えた無私の動機、目的、信頼する人々への誠実な行為に対する名誉です。不運、事故、屈辱に見舞われたとしても栄光は不滅です。

自分自身の目的や評判、あるいは個人の名誉ために頑張るということは良いことですが、それ以上ではありません。共通のゴールのために仲間と頑張り、耐え忍ぶことは、最後により大きな満足を得るだけでなく、あなたが知らなかったかもしれない人生についての何か教えてくれるかもしれませんし、思いがけずに不屈の精神が身に宿り、あなたの人生の方向性に影響することもあるでしょう。

私はかつて、自分はどんな艱難辛苦にも十分耐えられると思っていましたが、捕虜収容所で、そうではなかった、ということを知りました。私は私を捕えた者を混乱させるために、あらゆる個人の資質を利用しようとしましたが、結局は不十分でした。しかし、私が持久力の限界に来たとき、戦友と呼べることを誇りに思う男たちが私を取り戻しに来てくれ、私を介抱して、再び戦えるようにしてくれました。

私はそれまで以上に「回りに生かされている」ことを知りました。それが私を成長させました。我々は(ヴェトナムにおいて)我々のアイデンティティを消したかった勢力と出会い、「我々は自由であり、堅く団結しており、そして忍従ではなく、神の恵みによって我々は自由を取り戻す」を大儀に立ち上がりました。私は、収監した勢力に対する組織化された抵抗の一端を担ったに過ぎませんが、そのときほど強力に自由と、自分は男なんだと感じたことはありませんでした。(つづく)

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| 平井修一 | 18:40 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







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