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米国・さな江さんの体験談 伊勢雅臣
■1.救急法の講義■
道に横たわっている人がいた時、あなたはまず何をしなければいけないかと指導員に尋ねられました。受講者は周りをチェックする、救急車を呼ぶなど答えましたが、指導員はまず自分を守りなさい、と言いました。

もちろん、人工呼吸法や怪我の手当てなどの基本的な講義もありましたが、人助けも手の回し方ひとつで周囲の人からは首を絞めているように見えるかもしれないとか、心臓電気ショックを使って助けたはずの人が、逆に公衆の面前で胸部をさらされたと5000ドルも賠償金を払ったとか、自分を守る救急法の講義のようでした。

■2.ニューヨークの雪かき■
ロスアンゼルスからニューヨークへ引っ越した友人から「ねえ、さな江さん知ってます?ニューヨーカーは出勤前に自分の家の前を1時間もかけて雪かきをするのよ。アメリカ人が自分で雪かきするなんてすごいでしょう!これってね、もし雪かきしないで、自分の家の前で人が転んで怪我したらその家の人の責任になるからなのよ。」

■3.大家さん■
友人が帰国するので大型犬を引き取って欲しいと頼まれました。大家さんにその旨を話しましたが、断られました。理由は、もし大型犬が誰かに怪我をさせた場合、その犬の飼い主はもちろん、大家もその責任を負うことになるので、それは許可できないと言われました。

■4.デパートで商品が落ちているとき■
日本でしたら、きっと誰かが落としたのかしらと思いながら拾うでしょう。でもアメリカでは自分が落としたものでなければ拾わずに通ります。拾ったら、あなたが落とした、あなたが壊したと思われるかもしれないからです。

■5.濡れ衣■
バプティスト教会の部屋を借りてクラスを開講していました。生徒がトイレの水があふれています。というので、オフィスに連絡をしましたら、後日、あなたの生徒が詰まらせたからだといって、その修理代を請求されました。もちろん彼女は何も詰まるようなものは流していませんでした。

「ちょっと待ってください。生徒はあふれているといって善意で連絡しただけなのに、彼女が詰まらせたと断定するのは気の毒なことです。他にもピアノの先生の生徒、バイオリンの先生の生徒も使ったはずですから尋ねてください。」

しかしながら、「たいした金額じゃないんだから、払わないなら出て行って!誰が詰まらせたかなんて誰にも分からないわ。」と脅されました。思わず「神様は知ってるわ!」と言ってしまいました。ここはチャーチです。

その後、アメリカ人のピアノの先生はこの件でいざこざを起こしたくないし、ここを平穏に使い続けるために3分の1の金額を支払ったと聞きました。それを聞き、また請求されるようならば、貧しい教会への寄付という名目で支払ってあげようと思い直しました。

アメリカ人の先生からドネーションより経費として落としたほうが税金の申告のとき得だから寄付はやめたほうがいいと言われました。私にとっては、単に金銭の問題ではなかったのですが。

ところが、しばらく請求もなく過ぎるうちに、庭の木の根が古い浄化槽に入り込み流れを止めていたことが発覚し、大々的な浄化槽工事が始まりました。まさに、神のご守護のお陰でした。

■6.戦い■
2002年ロスアンゼルス国際学園はパロスバーデスぺニンスラスクールディストリクトと校舎の賃貸契約期間を巡って戦いました。有能な弁護士と学園に多額な寄付を続けてくれたM氏の経済的バックアップにより勝利しました。

立ち退き通達から始まったこの戦いは、教職員、保護者、児童生徒を巻き込んで大変な日々でした。職員会議では、途中でこれ以上戦いを続けても勝てる保障はないし、裁判費用は嵩むし、引越し先をさがそうと弱気になりました。

が、M氏から、長いものに巻かれるというのは、子供たちへの教育上いかがなものかという助言と資金をいただいて、最後まで戦うことができました。

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私は成田に到着すると、まず、日本モードにスイッチを切り替え、日本人のモラルで行動しようと思います。ほっとして、安心感が持てます。ですが、万が一の出来事から「自分を守る、自分の子どもは自分が守る」という意識は日ごろの行動に習慣付いています。

米国のような拝金主義の価値観に犯されないように、日本人はどんな社会を目指し、作っていくのかをこうした比較を通して子どもたちに伝えたいと思っています。

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