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マケイン大統領の可能性? 古沢襄
米共和党の”一匹狼”だったジョン・マケインが、米民主党のヒラリーVSオバマの激しい対立に乗じて、秋の大統領選でダークホースのままゴールに駆け込む可能性もでてきた。アナポリス海軍兵学校を出た海軍航空士官。ベチナム戦争で北ベトナムの捕虜となり、厳しい拷問を受けて耐え抜いたことから今でも英雄視されている。

その安全保障政策はネオコンの外交思想とも通ずるタカ派。もっともラムズフェルド前国防長官の「ハイテク兵器至上主義戦争論」を強く非難して、イラク平定には数十万人の兵力が不可欠と主張し、2007年のイラク増派を強く支持した。

「フォーリン・アフェアーズ」(2007年11-12月)で同盟国を中心とした民主国家との連携を重視した”民主国家連盟”の思想を発表している。リチャード・アーミテージは海軍兵学校の後輩に当たり、マケインのアジア政策にはアーミテージがかかわっているともいう。

日米同盟の強化、拉致問題を含む北朝鮮の人権問題への関心、日本の国連安保理常任理事国入りへの賛意など日本に対する理解者といわれる。ヘンリー・キッシンジャー元国務長官の安全保障政策に近い思想の持ち主。

しかし、その内政政策はリベラル左派寄りである。伝統的に保守派が強い米共和党内では異端視されてきた。今回の予備選でも保守派が強い南部諸州ではマケイン支持票があまり出ていない。外交タカ派、内政ハト派がマケイン・カラーといえる。

オバマとの一騎打ちになれば、マケインに分がないが、ヒラリーとの争いになれば、マケインの目がでてくると評する向きもある。もともとリベラル左派だったヒラリーが大統領選では中道路線を打ち出してきたのは、共和党候補との一騎打ちを想定した戦略だとヒラリー陣営は解説している。共和党支持の保守票を取り込む作戦というわけである。

マケインにとっては、米共和党の保守派を含めた全党的な支持を得ることが、当面、必要になる。今や”一匹狼”ではない。米共和党が勝てる唯一の候補者になった。合わせて共和、民主両党にまたがるリベラル左派票を取り込めば、ヒラリー有利の下馬評を覆す可能性もでてきた。

これは口で言うほど簡単ではない。外交タカ派の路線は共和党内の支持を受けるが、これまでのリベラルや中道路線は党派を超えた好感を買う一方で、保守派からの厳しい反発を買う二律背反をおかすことになる。そこをどう乗り切るか、まだ見えていないから、マケイン大統領は”可能性”があるとしか言いようがない。

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