<< 「じゃー、行ってくるよ」 古沢襄 | main | “無策政治”の背景にある認識不足 桜井よし子 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - | pookmark |







辛い地大根やーい 渡部亮次郎
秋田高校の同級生矢野恵之助君が名物の大根の「鉈漬け」を特製して届けてくれて「使う大根が三浦でなく青首だから不満が残る。だけど三浦は秋田では入手不能だ、困ったものだ」と嘆く。

2月3日、東京「大雪」の午後、この「鉈漬け」と真鱈の「ざっぱ汁」を肴に共に大酒を食らった友人は「大根はどれでも一緒かと思っていた」と言うから少し勉強してみた。

大根はアブラナ科の植物。日本の代表的な野菜で、作付面積、生産量ともに全野菜中1位である。 古くから各地で改良されてきたので品種が100以上あるそうだ。

世界的にはヨーロッパ系(ラディッシュなど)や中国系の品種もある。

原産地―アブラナ科という点では原産地は地中海沿岸だが、ヨーロッパではアブラナ科のうちキャベツ類とカブしか改良されなかった。

大根は麦が西方から中国に渡来した時に麦畑の雑草として”進入”し、中国人によって栽培野菜化された。 日本には弥生時代にはすでに伝えられていたそうだ。古くはオオネと呼ばれた。

品種として現在は、 青首があまりにも普及してしまっているので、青首以外を「地大根」と呼ぶ。大根は葉に近い部分ほど辛味が弱く、下にいくほど辛味が強くなる。だがこの頃は秋刀魚に添えるおろしがさっぱり辛くなくなった。

青首大根=”耐病総太り”という品種で、現在では生産量の95%を占める。 大根の上部が地上に出て緑色になるという特徴を持つ、宮重(みやしげ)大根の改良型。

辛味が弱く、煮崩れがしにくいので最近の消費者からは好まれている。また上部が地上に出るという特性のために「収穫時に引き抜くのが楽」。

練馬大根は40kgの力でないと引き抜けないが、 青首は10kgで抜けるという生産者の利点、「上から下まで同じ太さなので扱いやすい」 という流通業者の利点もあり、生産者・流通業者・消費者の3者の利害関係が一致して市場独占に拍車をかけた。

また1年中採れ病気にも強いという特徴もある。

練馬大根=関東の白首大根の代表品種。主に東京都の練馬で作られていた。主にたくあんに使われる。練馬に家が建ちすぎて畑も少なくなった。学生の頃(1950年代)は畑ばかりだったが。

三浦大根=練馬大根から改良された。練馬よりも中央部がふくらんだ形になっている。11月と12月に収穫。青首大根の普及とともに激減してしまった。

かつては三浦半島の特産だったが、 三浦半島ですら1979年10月の台風によって三浦大根が壊滅的な被害を受けたのを切っ掛けに、 ほとんどの畑で青首に転換してしまった。辛味が強いので大根おろしにむく。

また、 正月の大根ナマスは三浦に限ると言われたものだ。青首で作ると柔かすぎてべちゃべちゃしてしまう。 最近は少しづつ復活している。

守口大根=世界最長の大根で長いものでは2mに達する(直径は2・5cm程度) 大阪の守口で栽培されていたものが起源と言われているが、現在の特産地は岐阜県の長良川河畔だ。

ここは柔らかく均質な土壌が2m近く堆積していて(普通は砂地)、 かつ地下水の低い場所でなければできない。固く辛味が強いので、粕漬け(守口漬け)にする。 というよりも全量が守口漬けになってしまう。

亀戸(かめいど)大根=種を蒔いてから40日でできるという四十日大根の一種で3月に収穫される。 ニンジンを少し大きくしたような形。辛味もあり、浅漬けにすると美味しいと言われる。私は亀戸の食堂で食べた事がある。

1900年頃には東京の亀戸で盛んに作られていたが、 現在は葛飾(東京)の農家3軒で作られているだけ。復活運動があるので期待できる。

聖護院大根=京都の聖護院地区で丸い形に改良された。直径15cm程度の丸型で、柔らかくて甘味が強い。 11月に収穫される。最近では京都南部の淀で盛んに栽培され、淀大根と言われている。

桜島大根=世界最大の丸型大根で直径35cmに達する。聖護院大根と同様、甘くて柔らかい。

この他の地大根として、その地方固有の種類が栽培されているのは辛味の強い辛味大根。 福井県・石川県の源助大根(おろし蕎麦に使う)、同じく福井県小浜市の勢浜大根、埼玉県川口市赤山の赤山大根、長野県の信州地大根(鼠大根、中之条大根など)がある。

多くの品種で12月が旬だ。アブラナ科としての故郷が地中海沿岸だからで「夏は乾燥、冬は温暖多雨」 という地中海性気候に適合して晩秋から冬にかけて成長するからである。

古代から日本人に好まれた野菜で現在でも生産量では第1位にある。 しかし最近生産額ではキュウリに抜かれてしまった。大根は煮物、大根おろし、たくあん、刺し身のツマなど、 魚食を中心とする和食に合う野菜。

一方キュウリはサラダなどの洋風の食事に合う野菜。つまり 日本人の食生活の変換がこんな所にも現れているわけ。「鉈漬け」のためにも青首大根以外の辛い地大根がもっと復活して欲しいものだ。 参考:「食材事典 美味探求」

杜父魚ブログの全記事・索引リスト(2月1日現在1466本)
| - | 14:28 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







スポンサーサイト
| - | 14:28 | - | - | pookmark |







コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://kajikablog.jugem.jp/trackback/766115
トラックバック

CALENDAR

S M T W T F S
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930     
<< September 2019 >>

SEARCH

SELECTED ENTRIES

RECENT COMMENT

CATEGORIES

ARCHIVES

LINKS

PROFILE