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韓国の現状は”反面教師” 古沢襄
「独裁」に続き「開放」「改革」も禁句になった韓国政府・マスコミの「対北彌縫策」=黒田勝弘

黒田勝弘氏の回顧は率直で共感が持てる。共同や朝日は”北朝鮮”の用語を使うのに躊躇した時期がある。それどころかマスコミがこぞって北朝鮮を”理想郷”と賛美した時代があった。韓国の軍事政権に対する嫌悪感が、その傾向を助長した。

小泉元首相の訪朝は、その虚構をうち砕く画期的な役割を果たした。拉致問題に対する国民感情が澎湃として起こり、マスコミを動かしたといえる。拉致家族会の役割も歴史的な足跡を残している。

拉致解決の道は残念ながら遠いと言わねばならぬ。昨年秋以来、ブッシュ政権の対北政策が百八十度転換したからである。日本は単独でも拉致解決を叫び続けねばならない。そのためには、国民が拉致家族の悲しみを共有して支持し続けることが必要である。

道は遠いかもしれないが、国民の心がひとつになっているかぎり解決の光は消えない。それを思わせる黒田記事だと考える。韓国の現状は”反面教師”としてとらえておくべきであろう。

<日本社会の北朝鮮をめぐる見方は拉致問題によって基本的に変わった。北朝鮮の実態をまともに見据えるようになったからだ。とくにマスコミがそうだ。筆者は日本のマスコミで長く北朝鮮ウォッチャーをやってきたからよく分かる。
 
変わる前のことだが、こんなことがあった。朝日新聞や共同通信をはじめ日本のマスコミは、北朝鮮について「独裁」という言葉を使わないよういたく気を遣った時期がある。
 
「独裁」と書くと北朝鮮当局(あるいは朝鮮総連)が怒るからだ。「人民の全幅の支持を受けているのに独裁とは何だ!」というのだ。そこで日本の大方のマスコミは「北朝鮮を怒らせてはまずい」「怒らせると北に招いてくれない」「取材ができなくなる」……といって「独裁」は使わないよう配慮した。
 
ではどう書けばいいのか。「独裁」に代わる言葉はないか? といって思いついたのが「一人支配体制」だった。これを最初に書いた新聞がどこかは今でも鮮明に覚えているが、今は昔の物語。日本マスコミにもそんな時代があった、という話である。
 
そして当時、韓国の政府当局者はもちろん、マスコミや知識人たちは「日本マスコミはだらしないねえ」といって笑っていた。これまた鮮明に覚えている。
 
先ごろ、平壌で行なわれた第2回南北首脳会談の特別随行員として北に行ってきた知識人の一人に金容沃教授がいる。哲学専攻のマルチ学者で、毒舌、熱弁のテレビ講座で名をはせ、韓国では知らない人はいないほど有名な進歩派のタレント教授だ。
 
彼は最近、中央日報の“客員記者”としてコラムを書いているのだが、南北首脳会談開催が決まった後、8月のコラムで「金正日委員長に送る手紙」という長文の文章を寄稿した。その最後はこうなっている。
 
「その既存の理念の核に一人カリスマ体制があります。今後、展開される北の歴史においても結局、一人中心体制は消え去るほかありません。その変化にあなたは責任をとらなければなりません」
 
「一人カリスマ体制」「一人中心体制」……なるほどねえ。金先生、「独裁」と言わないために苦労していらっしゃいますねえ。今度はこちらが笑う番になった。
 
韓国マスコミは、朝鮮日報などごく一部を除いて、今や北朝鮮のことを「独裁体制」と言わなくなった、いや言えなくなった。「北を怒らせてはまずい」と思っているのだ。
 
韓国のマスコミや知識人はミャンマー情勢を「軍事独裁体制」としてあれだけ派手に非難、糾弾しながら、北の同胞にのしかかっている、ミャンマーの比ではない「軍事独裁体制」には口を閉ざしている。
 
南北首脳会談は7年ぶり2回目だった。しかし今回もまた、韓国大統領は「過去」には一言も触れなかった。
 
韓国が北と清算すべき「過去」とは、1950年代の北からの武力侵略による朝鮮戦争、3か月にわたるソウル軍事占領、60年代以降、3度にわたって韓国大統領の命を狙った国家テロを含む対南破壊工作の数々。
 
その責任と謝罪、反省追及はどうなったのだろう。韓国の歴代大統領やマスコミは、日本との「過去清算」にはあれほど熱心なのに、北には謝罪も反省も求めようとしない。“韓国人の歴史観”は実に興味深い。
 
今回の会談で金正日総書記は盧武鉉大統領に対し、韓国からの経済支援にからみ韓国で北の「開放」「改革」が語られることに強い不満を吐露したという。
 
「南は吸収統一をたくらんでいる、ケシカラン」というわけだ。
 
すると盧大統領はとたんに「彼らがいやがっているからこれからは“開放・改革”という言葉を使うのはやめよう」と言い出した。統一省など政府機関は早速、北がらみの公式ホームページから「開放・改革」の言葉を削除している。政府の影響が強いテレビなどこれに追従することは確実だ。
 
ソウルが平壌になる?
 
しかし国民には近年、北朝鮮疲れ(?)が見られる。好奇心は終わり、政府・マスコミ主導の親北ムードに食傷している。だから平壌市内の大歓迎や「アリラン公演」など、世界に冠たる全体主義風景にも冷ややかだ。多くの韓国人にとってはあの風景はもはや異民族である。(産経新聞ソウル支局長)>
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