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憂国詩人のシェフチェンコ 古沢襄
ウクライナが私の記憶に残るのは、ナチス・ドイツの機械化兵団がソ連との国境線を越えて怒濤のごとくウクライナの穀倉地帯に進撃した時である。それまでは中世ヨーロッパで輝かしい歴史を持つキエフ・ルーシ大公国のことを知らなかった。ロシアはキエフ・ルーシから派生した国である。

ロシアに関心を持つが、どちらかというとモスクワからみれば辺境の地であるアルメニアやウクライナ、ブリヤート共和国に惹かれる。いずれも歴史が古く、世界でも有数の美女の産地。ブリヤート共和国は違うといわれそうだが、古代トルコ民族とモンゴル族の混血種だから、日本人そっくりで、しかも背が高く気高い美女がいる。

司馬遼太郎氏の「ロシアについて」の著書にも、長身で涼しげな目をしたウラジオストック極東大学の女子学生が通訳についてくれた話が出てくる。私も10年前にイルクーツク大学の聡明で誇り高き美しい女子学生が通訳についてくれた。

帝政ロシアやソ連邦の歴史の中で、埋もれてきたアルメニアやウクライナ、ブリヤートの歴史に興味を持つのは、私の身体に流れる東北人の血が騒ぐのかもしれない。東北も日本の歴史の中では久しく辺境の蝦夷の祖地であった。歴史の古さでは弥生人よりも古い縄文人の素朴な文化を持っている。秋田美人を出すまでもなく東北は美女の産地。

ウクライナの詩人・シェフチェンコ(1814−1861)は、帝政ロシアの植民地ともいえるウクライナで、ニコライ一世の専制政治と農奴制に苦しむウクライナ民族の心情を怒りに満ちた詩で切々と訴えた愛国者であった。

日本でも大学書林から「シェフチェンコ詩選」(藤井悦子訳注)が出ている。冬が間近な秋の夜にシェフチェンコの詩を読むと、キエフ・ルーシの末裔であるウクライナ民族の誇りと悲哀が伝わってきて、時の経つのを忘れてしまう。日本人も国の歴史と伝統、文化を忘れてはならない。

  わたしの詩(うた)、わたしのこころの想念(おもい)よ
  おまえを見ると こころが塞(ふさ)ぐ

で始まるシェフチェンコの詩は長い。

  ウクライナを思って、涙を流すだけで
  語るべきことばがない。
  だが不幸について語るのは もうたくさんだ!
  誰ひとり それを知らない者はいないのだから。
  とりわけ こころの眼で
  人びとを見ることのできる者には
  この世は 地獄。
  だがあの世は どうだろう・・・

日本にも”憂国の詩人”が出てほしい。長文の文章よりも遙かに心に響くものがある。

ユーシチェンコ大統領の登場でウクライナ国民は立ちあがったが、ロシアのウクライナ制裁は苛烈を極める。だがキエフ・ルーシの心を失わないウクライナ民族は負けないであろう。ウクライナの歴史と伝統、文化を忘れないからである。
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