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ネココン・グループがどう動くか 古沢襄
米国が拉致問題の解決という課題を抱えた同盟国の日本がありながら、米朝和解にひた走りにばく進しているのは何故か。一般的にはイラク問題で八方塞がりのブッシュ政権が窮余の一策として大きく政策転換したのだと解釈されている。

米国通の松尾文夫氏はブッシュ政権の政策転換は昨年秋だったと次のように指摘する。

<昨年10月10日、つまり安倍ー胡錦濤会談が行われた10月8日の2日後、より正確にいえば、北朝鮮が核実験を行った9日の次の日、キッシンジャー元国務長官が胡金濤主席と会い、ブッシュ大統領からのメッセージとして「北朝鮮が核を捨てたら、アメリカは平和条約に調印する」という北朝鮮との和解路線への転換を北朝鮮の金正日総書記に伝えるよう頼んだ、という。

一つ補足しておくと、8月末訪日したアメリカのベテランジャーナリストは私との朝食で、北京でのキッシンジャー・胡錦涛会談の1日後の10月11日(ワシントン時間)、ブッシュ大統領自らも、ホワイトハウスを訪問した中国の唐家セン国務委員(元外相)にたいし、同じようなメッセージを伝え、平壌への伝達を依頼したのだと、こともなげに語った。その後、唐家セン国務委員が平壌を訪問した事実は公表されている。>

この米国の動きに日本政府が気づくのは遅かった。NHKからハドソン研究所首席研究員になった日高義樹氏は「安倍政権の評判はワシントンでは最初から最後までよくなかった」と言っている。安倍首相の持ち味であった”保守主義的な傾向”が、米側から警戒されたのかもしれない。

拉致問題で強硬姿勢を貫き、国民的な人気を獲得した安倍首相の登場は、すでに北朝鮮に対する融和策に転じたブッシュ政権にとって厄介な存在とみられた可能性がある。保守主義的な傾向よりも拉致強硬姿勢が、直接的にはブッシュ政権との乖離を生んだと言った方が正確かもしれない。

日高氏によれば「安倍政権は反米だ」という声すらあがったという。麻生太郎氏がイラク戦争を批判した後、ペンタゴンやホワイトハウスでこういった声が一斉にあがった。国家の外交の最高責任者である外務大臣が、同盟国の戦っている戦争を批判したのだから当然の反応だったという。

すべては米国側の都合で変化したのだから、変化に気づくのが遅かった点はあるが、日本側が一方的に責められるいわれはない。ただ、拉致問題が日朝間の解決事項という視点から、米国の後押しを過大に期待し過ぎた甘さは指摘されねばならぬ。

拉致問題の解決に好意的態度を示していたボルトン前国連大使らネココン・グループがブッシュ政権の中枢から排除されたのも安倍政権にとって痛手となった。だが排除されたネオコン・グループが、このまま逼塞し続けるかというと必ずしもそうとは言い切れない。

イスラエル空軍機がシリアのウラン抽出施設を無警告で越境空爆した情報は、真相が定かでないが、北朝鮮の貨物船が韓国の国旗を掲げシリアの港に停泊した後、イスラエルの偵察機がその貨物が運ばれた場所を追跡し、イスラエル情報機関が動いたといわれている。

この事件でライス米国務長官はエルサレムに向かう機中で「われわれは北朝鮮の政権の本質に関して幻想を持っておらず、最初から北朝鮮の核拡散を懸念していた」と記者団に語っている。ブッシュ政権の内部で米朝和解にひた走るライス・ヒル路線に対して、シリア空爆事件はチェーニー副大統領ら批判派の動きが強まり、権力闘争と化する可能性もでてきた。

拉致家族会が近く訪米してボルトン氏らと会うことを模索しているが、ブッシュ政権内の新たな動きを察知するきっかけになるかもしれない。合わせてネオコン・グループと密接な関係を持つユダヤ人社会や、産軍共同体の動きも注目しておく必要がある。私はまだ一波乱があるとみている。
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