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日米で曲がり角の世論調査 古沢襄
1960年代の草創期の世論調査を知っているものだから、その後、飛躍的に調査手法が進んでいるものの基本的には、あまり信用していない。財務経理の責任者になった時も世論調査予算は遠慮なく削減して担当者から恨まれた。

1980年代になってRDD方式という電話世論調査が導入されてマスコミの世論調査が一気に広まった。RDDとはRandom Digit Dialing (乱数番号法)の略で、コンピューターが不作為に固定電話番号を抽出してくれる画期的な手法である。

まだ携帯電話が普及していない時代だったが、コンピューターが人間に代わって相手に電話してくれる。相手が電話に出てくれれば、調査項目に基づいてアルバイト調査員が質問し、回答表を作ればいい。手間も省けるし、カネもかからないとあって、爆発的にRDD方式が世論調査の主流となった。

RDD方式の良い点は、電話帳に掲載されていない番号までコンピューターが選んでくれることであろう。従来方式では電話帳に番号を掲載しない人々が、調査対象からもれてしまうので、全国の「有権者の縮図」としては不適切という欠点があった。

万能のRDD方式のようにみえるのだが、膨大な調査対象からコンピューターが選んだ相手だから、どれだけ真面目に答えてくれているか、はなはだ心もとない。「世論調査です」と言っただけで、ガチャンと電話を切られてしまうこともある。二〇〇〇人の対象者で50%程度の回答しか得られないケースが多発している。

世論調査先進国のアメリカにはハリス社やギャラップ社という権威ある世論調査機関がある。RDD方式はアメリカ生まれなのだが、最近は電話によるモラルやプライバシーが社会的に問題となっている。プライバシーに過敏な相手が増えているので、電話調査が年々困難になっているという。

日本でも個人情報の秘匿が社会的な通念として広まってきたので、これからは電話調査がますます難しくなるのではないか。携帯電話対策もまだ確立されていない。

だが方法はある。朝日新聞なら朝日の購読者層に重点を置いて調査を実施する。朝日の読者だから協力の度合いは違うであろう。朝日の「朝日RDD方式」は800万読者に限定した抽出方法だという批判があるが、朝日読者層の傾向を割り引き調整すれば、これはこれとして中立・公正な調査に近づく。

危険なのはひとつの社論に立って、紙面と世論調査の両面で相乗効果を狙う世論造りをすることであろう。それはマスコミの自殺行為になる。
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