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禁じ手の武術 古沢襄
東京・八重洲口の料理屋で渡辺美智雄元副総理の実兄・嚆夫氏に連れられて、アフガンのムジャヒデン・キャンプから帰国したばかりの田中光四郎氏と酒を飲んだことがある。田中氏にはアフガニスタン・イスラム大使館のアミール・モハバット大使がついてきた。

田中氏は国際難民救済委員会事務局長、日本自由アフガニスタン専務理事、大地会代表、葉隠会顧問の肩書きを持つが、体術・不二流宗家の武道家。ソ連のアフガン侵攻に際して、ムジャヒデンの一員としてゲリラ・キャンプで日本の武道を五年間教えていた。カルザイ大統領とも親しい仲である。

体術・不二流という聞き慣れない武道だったので聞いてみたら「日本の武道の禁じ手を組み合わせた武術」だという。私は剣道、柔道、合気道を戦時中に身につけているので、禁じ手を知っている。練習試合で禁じ手を使うと相手に致命的な打撃を与え、怪我をさせることがあるので、使うことを禁じられている。

とくに合気道で禁じ手を使うと対戦相手に骨折被害を与える。父親の古沢元(本名・玉次郎)は旧制盛岡中学で剣道部主将をつとめた剣道四段だったが、得意技が北辰一刀流の”突き”だったので、”盛中のフルタマ”と陰口をたたかれ怖れられた。

初段の私も”突き”を食らって人事不省になったことがある。突きは禁じ手ではないが、危険な技で、やはり面、胴、小手が競技上は望ましい。しかしソ連兵との遭遇戦になればムジャヒデンが禁じ手を使うことによって、相手に致命的な打撃を与えられる。まさに実戦的な武術である。

当時はウサマビンラデインが知れ渡っていなかったので、田中氏が彼に禁じ手武術を教えたか知る由もなかった。ロシアのプーチン大統領はKGB時代に柔道をたしなんでいるが、柔道の締めや投げで対戦相手を人事不省にさせることが、あるのかもしれない。”落とす”というが、落ちる時にはスウーと気持ちがいいという人もいる。

同僚に剣道五段で大学日本選手権で優勝した男がいた。森芳健といえば知っている人もあろうかと思う。明大剣道部の主将でハワイで行われた世界選手権でも優勝した。名古屋支社の運動部長時代に街で与太者にからまれ、近くにあった棒で五人の相手を一瞬のうちに叩き伏せた。伊達に日本一、世界一だったわけでない。

共同通信社で海部元首相を呼んで講演会を開いたことがある。総務局の部長になっていた森芳が海部の案内役になったが、ついてきた護衛のSPが直立不動の姿勢をとって森芳に挨拶していた。聞いてみたら時折、警視庁に出かけて警察官の剣道指南をしていたことが分かった。

飲み友達で一番の親友だったが、仲の良さが高じて森芳の長男と私の長女が結婚することになった。その森芳も五十六歳で早世してしまった。時折、森芳の夢をみる。いい男は早く死ぬ。私は馬齢を重ねて間もなく七十六歳になる。
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