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お茶を飲むわけ 古沢襄
愛犬バロンに起こされて未明の三時半から書斎のパソコンと向き合っている。大きな湯飲み茶碗に中国の武夷岩茶「大紅袍」が並々と注がれている。幻の銘茶・大紅袍は上海の通称「猫ジジイ」こと阿部比呂巳氏から頂戴した逸品。

私が茶飲みになったのは曾祖母の影響。長野県士族の曾祖母は大の茶好きで、私を前に座らせて茶を入れながら、説教をする癖があった。旧制中学の二年から四年生までの三年間、この曾祖母と一緒に寝起きした。

何とか適当に誤魔化して、このバアさんから逃れようとするのだが、金縛りに合ったように身動きができなくなるのが不思議であった。説教をしている中に自ら興奮して怒りだす曾祖母だったから始末が悪い。

そこで一手を考えついた。「おばあちゃん!お茶をいれよう。喉が渇くでしょう」。この手にすぐかかる長野県士族だったから他愛がない。大好物のお茶を飲むと、曾孫可愛さの普通のバアさんに戻る。少し様子がおかしくなると、この手を多用した。

お茶というのは入れた急須にお湯を残してはいけない。茶葉が開いてしまうからである。そこで曾祖母にお茶を注いだ後は、自分の湯飲み茶碗にも茶を注ぐことになる。いつの間にか私もひとかどの茶飲みになってしまった。日本茶、紅茶、烏龍茶、何でもござれ・・・。だがコーヒーだけは、お好みではない。

三十五歳で腎盂炎に罹ってから、この四十年間、水ものを人の倍以上摂るようにしてきた。体内に塩分が溜まると腎臓障害を起こして、尿蛋白が出るようになる。糖尿病も始末が悪い病だが、腎臓病も高血圧を招いて様々な障害が発生する。

三ヶ月に一度、一日二十四時間にでる尿を溜めて検査する「蓄尿検査」を受けている。尿蛋白の検査なのだが一日入院する人もいる。入院するのは辛気くさいので、自宅で蓄尿をするのだが、この日ばかりは外出ができない。

成人が一日に排出する尿は平均して2000CC、一升より多い。つまり、それだけ水分を補給しておく必要がある。水を一日に一升以上飲めといわれても、できる筈がない。と言って毎日ビールを一升以上も飲み続けたら、アルコール中毒になってしまう。

やはり、せっせとお茶を飲むにかぎる。水腹になるが血圧も安定してくれる。最近では若者の真似をして、ペットボトルの水を持ち歩いている。大紅袍を冷蔵庫で冷やしてみたら香りが失われるのだろうか。その実験をするつもりでいる。

ペットボトルの大紅袍を持ち歩いてみたら、自慢の種が出来るのかもしれない。上海の阿部比呂巳氏は「大紅袍よりも”北斗1号”が上」と言って、北斗1号も頂戴してある。勿体なくて、まだ開封していないのだが・・・。
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コメント
武夷山に茶園を持つ私の先生によると、「大紅袍」の母樹は6本だそうです。1年の生産量は極わずかで、母樹から作られた「大紅袍」を飲めるのは「縁」のある方のみと言われています。
一方、市場に出回る「大紅袍」とは母樹の味に近づくよう、何種類もの岩茶をブレンドしたものです。ブレンド師の腕により、値段はピンキリです。阿部さまの「大紅袍」は、一昨年のコンテストで第一位を取ったものです。
そして「北斗一号」は6本ある母樹の1本を「北斗峰」に挿し木栽培したもので、その純粋種はほとんどの「大紅袍」より価値が高いと思われます。

「大紅袍」にしろ「北斗一号」にしろ、お茶好きを唸らせる一品です。ペットボトルで持ち歩いたら、これ以上ない自慢の品となること間違いなしです。
| 上海小町 | 2007/06/25 5:47 PM |
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