<< 江戸時代の生活彷彿 一ノ瀬綾 | main | 勇将・村上義清の登場 古沢襄 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - | pookmark |







売春防止法の成立 渡部亮次郎
日本の国会で売春防止法の成立したのが昭和31(1956)年5月21日である。私は大学3年生だった。内閣は第3次鳩山一郎内閣。この法律は2年後の58年4月1日から施行され、日本から営利売春は無くなったことになった。誰が信じる?

それよりも法律の成立後、法案審議に絡んで多数の国会議員が売春業者から多額の賄賂を受け取って法案の成立を妨害していた売春汚職事件が明るみに出て世間を沸かせた。

売春汚職事件は、政治家と赤線業者(公認売春業者)による贈収賄捜査の裏で、検察内部の派閥抗争が絡み、マスコミまでを巻き込んだ大事件へと発展した。

1957年(昭和32年) 10月1日 新宿カフェー喫茶協同組合理事長・安藤恒に対する業務上横領被疑事件の取調べ中に、全国性病予防自治連合会(赤線業者の業界団体)の業務上横領容疑が発覚。東京地検特捜部が同連合会事務局長・今津一雄を逮捕。

さらに捜査の過程で、同連合会から売春防止法の成立阻止のため、国会法務委員及び売春対策審議会委員に工作費がばら撒かれていた容疑が発覚する。

10月12日- 東京地検特捜部が同連合会理事長・鈴木明、副理事長・長谷川康ら幹部を贈賄容疑で逮捕。

10月16日 同連合会専務理事・山口富三郎を贈賄容疑で逮捕。

10月18日 読売新聞が「売春汚職、宇都宮徳馬、福田篤泰両自民党衆議院議員を収賄容疑で召喚必至。近く政界工作の業者を逮捕」と報道。

この情報は、伊藤栄樹(後の検事総長)が、検察内部から情報をリークしていた人物を特定するために流した偽情報であった。

10月22日 東京地検特捜部が鈴木、長谷川、山口を再逮捕。

10月18日から22日 宇都宮、福田両議員が読売新聞および検察関係者を名誉毀損で告訴。

10月24日 東京高検特捜部、立松和博読売新聞社会部記者を名誉毀損で逮捕。

当時、検察内部は民間出身の花井忠検事総長の下、次期検事総長を巡り岸本義広東京高検検事長(後に自民党衆議院議員)を中心とする公安検察派と、馬場義続法務事務次官(後に検事総長)を中心とする特捜検察派が対立していた。

岸本は情報のリーク元が特捜検察派=馬場派と考え、立松を逮捕し情報元を自白させることで、馬場派の一掃を狙っていた。

10月26日 日本新聞協会が立松記者の即時釈放を要求する声明発表。

10月27日 勾留期限到来までに、立松は情報元を自白せず。東京高検は立松記者の勾留期限延長の請求をするも東京地裁は却下、保釈となる。

10月30日 東京地検特捜部、自民党の真鍋儀十衆議院議員を収賄容疑で取調べ、同日逮捕(選挙区の墨田区・江東区の赤線業者から、1956年7月の渡欧の際、30万円を受領。売春防止法の審議で反対の姿勢を見せていた)。

真鍋氏の残したものに”まなべ幼稚園”があり、私のアパートの蓮向かいにある。30万円は2007年現在の価値では500万円ぐらいか。園児たちは勿論、親たちも知らない遠い過去のことになった。

11月18日、東京地検特捜部が自民党の椎名隆衆議院議員を収賄容疑で取調べ、同日逮捕(売春防止法案の審議で業者に有利になるよう、業者から数十万円を受領していた)。

11月23日- 東京地検特捜部が自民党の首藤新八衆議院議員を収賄容疑で取調べ、大阪から急行「いずも」で東京に連行、同日逮捕。のちに知り合いが彼の娘に婿入りしたが、すぐに離婚した。

12月18日 結局、宇都宮・福田両議員は召喚されず(特に、戦前からリベラルな政治姿勢で知られ、裕福な実業家でもあった宇都宮の関与については、記事掲載当初から疑問の声があった)。

読売新聞は10月18日報道記事に関して、社会面トップに5段抜きの異例の取消記事を掲載。同時に事件に関する社内の処分を公表(立松は、懲戒休職・編集局勤務となり、事実上、記者生命を断たれる。失意の中、1962年10月自殺)。

1958年(昭和33年)

1月20日 東京地検特捜部、売春防止法に関連する売春汚職の捜査概要を発表。真鍋、椎名、首藤の国会議員3名を収賄罪、赤線業者5名を贈賄罪で起訴。

4月1日 売春防止法施行

9月9日 東京地裁判決、真鍋、椎名は有罪、首藤は無罪となった。 事件は、売春汚職そのものよりも、新聞記者が名誉毀損で逮捕され「ニュースソース」を開示せよと迫られる、マスコミ報道の根本を問いかける立松記者逮捕事件を派生させた。

立松はニュースソースを自白しなかったものの、情報自体が偽情報であったため、程なくして社内処分を受け、記者生命を絶たれた。

また、立松記者逮捕事件の影響で、公安検察の首領・岸本は事実上失脚し、次期検事総長争いに敗れた。岸本は、馬場派への復讐を図るべく、1960年11月に第29回衆議院議員総選挙に自民党公認候補として大阪5区から出馬し当選、法務大臣を目指す。

しかし、馬場は大阪地検特捜部に命じて、選挙違反を徹底的に調査、戸別訪問等の軽微な公職選挙法違反を犯した末端運動員から、芋蔓式に岸本本人まで逮捕させた。この結果、岸本は議員辞職を余儀なくされ、失意の中、1965年に死亡した。

ところで多くの国で売買春は非合法となっているが、斡旋やピンハネ行為等を規制した上で合法とする国もある。

韓国では日本からの旅行者をターゲットに、以前から妓生観光があった他、近年は「冬ソナツアー」と題したネットを利用しての宣伝を行っている。現在の法律で規制こそ行われているが、売春婦の総計は33万人と言われ大きな社会問題となっている。

オランダのアムステルダムなどの主要都市に売春宿(隠語で「飾り窓」)や街娼(隠語で「立ちんぼ」)が多数存在し、毎日、朝から深夜まで料金等の交渉が行われている。

スカンディナヴィア諸国、フランス、スイス、ドイツ、ギリシャ、あるいはハンガリーやポーランドなど東欧諸国においても合法で、オーストリアなどでは外国人が働くために売春ビザで滞在許可を得ることができる。

また、アメリカ合衆国では未だにネバダ州の一部で売買春は合法化されている。

イギリスでは売春すなわち「性的なサービスの代価に金銭を受け取る」こと自体は合法であるという判例がある。しかしながら法律的には、街娼、ぽん引き、売春宿および売春組織の形成は違法である。

したがって、個人が新聞やインターネットで広告を出し売春をすること(Independent Escort)は合法であるが、Escort を派遣するいわゆる Escort Agency や、日本のソープランドのようにマッサージと称して売春する Massage Parlour は非常に黒に近いグレーであるが、黙認されている。

オーストラリアでは州法により売買春は規制されているが、売買春そのものは合法である。組織・施設・勧誘行為の規制は州により異なる。

一方、タイや中国などアジアでは、現在でも、特に地方での貧困から、少女・少年が都市部で裏で売春をするケースが多いといわれ、エイズなどの性病が蔓延し、大きな社会問題となっている。

タイでは、性病の蔓延を防ぐため、衛生管理を徹底し、かつ税収を確保する目的で昨今、国の許可の下での管理売春が合法化された。オーストラリアでは、売買春は合法化されている。

その合法化を推進したのが、キャンベラの女性市長である。売春を違法にしたところで、貧しい人達がいる限り売春は無くならないし、「モラルを押し付けておきながら、福祉を充実させずに、貧しい生活を甘受せよというのは金持ちのエゴである」との反発もあり、合法化した。

合法化したことで、売春に従事する女性達は社会保障を受けることができ、また賃金を不当に踏み倒されることもなくなり、また衛生管理も向上する。

そういった点で、女性議員達の支持をうけたのが、合法化に成功した理由といわれる。同様の理由でニュージーランドでも合法化された。

日本での売春防止法の成立は女性国会議員の意欲が先行していた。彼女らは女性を性的被害者として守護するよりも、人身売買の被害から守ることに重点が置かれていた。

法案が成立した結果、人身売買は減ったかも知れないが、援助交際など売春そのものはマスコミで知るところ、法律成立前より増えているように感じる。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』2007・05・20
| - | 05:29 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark |







スポンサーサイト
| - | 05:29 | - | - | pookmark |







コメント
コメントする









この記事のトラックバックURL
http://kajikablog.jugem.jp/trackback/562644
トラックバック

CALENDAR

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< August 2019 >>

SEARCH

SELECTED ENTRIES

RECENT COMMENT

CATEGORIES

ARCHIVES

LINKS

PROFILE