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五度目の正直・サミット総選挙 古沢襄
安倍首相は19日午前、日本で来年開く主要国首脳会議(サミット)の正式名称を「北海道洞爺湖サミット」とし、二〇〇八年七月七日から九日までの三日間開催することを明らかにした。これまで日本で行われたサミットは四回。いずれも、その年に解散・総選挙が行われている。偶然の一致だろうか?

戦後六十一年の歳月を経て、いろいろな政治行事にひとつの法則というか、ひとつのパターンが現れている。旧友だった朝日新聞の石川真澄氏は、十二年に一度の亥年に行われる参院選挙は極端に投票率が下がるという法則を発見している。

これを石川氏は”亥年現象”と名付けたのだが、私は偶然の一致だろうと疑問を呈した。東北の仙台で一緒に駈けだし記者時代を送った石川氏だが、九州工業大学の機械工学科を卒業して政治記者になった変わり種。文科系の学部を卒業した私たちとは、違った角度で政治の現象を斬る眼を持っていた。

一九八四年に「データ戦後政治史」を岩波新書でだして「閑な時に読んでよ」と貰った。政治というのは特定の法則に縛られない”生きもの”と信じている私だったので、石川氏の唱えた亥年現象は理屈としては理解できるものの、なお一般的な法則と断定するのには抵抗感があった。正直にその感想を石川氏に伝えている。

その後、石川氏は「戦後政治史」(岩波新書 一九九五年)、「戦後政治史 新版」(同 二〇〇四年)を出したが、亥年現象の主張を変えていない。事実、戦後半世紀にわたる亥年に行われた参院選挙は、石川氏の指摘したように低投票率で推移している。

二〇〇四年七月十六日に石川氏は悪性胸腺腫のため七十一歳で死去、あれから三年目の夏を迎えようとしている。ことしの参院選挙は、まさしく亥年選挙である。私は今では石川氏の亥年現象を法則として信じている。

サミット総選挙が法則なのか、私にはまだ分からない。参院選を安倍首相が乗り切れば、いずれは解散・総選挙を視野に入れねばなるまい。だが、衆院で三分の二以上の圧倒的な議席を占めている与党のことである。二〇〇九年九月の任期満了まで、この優位さを保ちたいと考えるのが人情のような気がする。

その一年前に、あえて解散・総選挙に踏み切るのか。これは解散権を持つ安倍首相の胸先三寸にかかっている。解散権を持つ首相は、一番有利な政治情勢下を選んで、総選挙を行ってきている。任期満了まで待つか、あえてその前に解散を行うかは、それぞれの首相の個性と政治判断に懸かってくる。

ただ日本が主催国になるサミット年には、例外なく首相が昂揚した気分になる事実が存する。日本で二度目のサミットとなった一九八六年は、五月に中曽根首相がホスト役をつとめて六月に衆院を解散、七月に衆参ダブル選挙に打って出て、自民党は三百議席を獲得している。

最初のサミット総選挙は大平首相の下で一九七九年に行われたが、一般消費税を訴えた自民党が惨敗の憂き目をみた。三度目のサミット総選挙は宮沢首相の下で一九九三年に行われたが、自民党竹下派の分裂騒ぎもあって、非自民政権の誕生を招いている。

四度目のサミット総選挙は森首相の下で二〇〇〇年に行われたが、自公保三党で過半数を維持している。こうみるとサミット総選挙は、自民党にとって一種の賭けともいえる。参院選に全力投球の構えをみせている安倍首相にとっては、衆参ダブル選挙の可能性で間合いをはかるという段階であろう。来年のことをいえば、鬼が笑うサミット総選挙のことまでは考えていまい。
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