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難しいか、SASの投入? 古沢襄
ブッシュ米大統領がキャンプデービッドの記者会見で、イランによる英海軍兵士15人の拘束を非難し釈放を呼びかけたが、記者の一人が「英兵でなく米兵だったらどうするか」と意地の悪い質問をしている。ブッシュ大統領はこれに答えなかった。

大方の人は、もしかしたら英国の特殊部隊が英兵の救出作戦を実行する可能性があると思っているかもしれない。記者の意地悪質問は、場合によっては英米連合の特殊部隊を投入する可能性を想定したものといえよう。

この事件で英米が本格的なイラン攻撃をするのはないと見るべきであろう。それをすればイラク、アフガン、イランに戦火が拡大し収拾がつかなくなる。ブレア政権もブッシュ政権も、政権末期のレームダッグ段階に入っているから、その冒険をおかす余力はない。ただ戦争というのは、予測できない事態が引き金になるから、全くあり得ないとも言い切れない。

したがって、あるとすれば特殊部隊の投入ということになる。英国は世界初の特殊空挺部隊SASを持っている。米国の特殊部隊であるデルタ・フォース、シールズなどは、いずれも英国SASをモデルにして編成された。

英海軍兵士15人を救出の可能性があれば、英国は世界最強のSASを投入するかもしれない。SASを投入するか、どうかは別として、英国陸軍は救出作戦を立てて、SAS本拠地があるヘリフォード市のスターリングラインズ基地で実戦訓練に入ったことは想定できる。

だがイランに対する特殊部隊の投入は、米国が一度行って見事に失敗している。ジミー・カーター大統領の末期の一九七九年にテヘランのアメリカ大使館が占拠され、人質事件が発生した。

米国はデルタ・フォースを出動させて、人質救出作戦(イーグルクロー作戦)を強行している。突入部隊は、ブルー隊、レッド隊、ホワイト隊の三編成。ブルー隊は大使館敷地内の次席大使館舎、大使公邸、大使館事務局建物内の人質救出部隊で総員40名。レッド隊は大使館施設内の大使館職員宿舎および食堂内の人質救出部隊で総員40名。ホワイト隊はイラン軍の増援阻止、人質救出の為の輸送ヘリ発着用地の奪取と防備で総員13名という大がかりなものとなっている。

夜間にイランに潜入して、三日間で救出作戦を完了して撤収する計画だった。突入訓練は100回以上も行われたという。作戦開始に当たって、アラビア海の空母ミニッツが出動して、八機のRH−53D輸送へリで兵員を送っている。だがRH−53D輸送ヘリは、激しい砂嵐に遭遇して三機が航行不能となり、作戦は中止せざるを得なかった。

おまけにRH−53D輸送ヘリの一機が、操縦を誤ってC−130輸送機と接触し、積み込まれていた弾薬と燃料に引火して大爆発を起こし、八名が死亡する事故まで発生した。負傷者も多数出ている。

何ともしまらない救出作戦の失敗で、RH−53D輸送ヘリのパイロットが経験、技術の劣る海兵隊パイロットだったことが暴露されるなど米国内でカーター批判が巻き起こっている。

今回はイランもSAS投入があるとみて、応戦体制を整えているだろう。15人の英海軍兵士も分散して拘束しているのではないか。特殊部隊は奇襲をかけねば成功率が低くなる。世界最強のSASが米デルタ・フォースの二の舞になったらブレア首相は即刻辞任という事態もあり得る。ブッシュ大統領が記者の質問に答えずに去ったことが分かる気がする。
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