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混迷の気配がみえる日本政治 古沢襄
ブッシュ政権は六カ国協議で朝鮮半島の非核化に向けた重要な最初の一歩を踏み出した(スノー報道官)と自画自賛している。だが米国民の反応は冷淡である。誰も米外交の勝利とは思っていない。低迷が続くブッシュ大統領の支持率には何ら影響しないであろう。

スノー報道官は「採択された共同文書は米朝二国間でなく六か国間の合意であり、重油を提供するのも米国でなく韓国」と逃げ腰の説明をしている。韓国は韓国で「六か国間の合意なのだから日本は重油を提供せねばならない」と早くも日本を牽制することに余念がない。

はっきり言って六か国間の合意は、北朝鮮の核放棄を完全に担保したものでない。寧辺の五メガワット実験原子炉を閉鎖しても、すでに核爆弾数個分の高濃縮ウランを抽出しているからである。北朝鮮が核保有国となった現実は、いささかも変わらない。所有している核兵器は秘匿するであろう。

米国は見返りに北朝鮮がテロ支援国家である指定を解除する約束をした。金融制裁も一部解除する。北朝鮮が得る利益に較べて、朝鮮半島の非核化の行方は霧に包まれている。むしろ金正日の延命に手を貸しただけに終わる可能性がある。

偏ったバランスシートによって、日本の拉致問題の解決にも暗雲が立ちこめた。日本だけが経済制裁を加えても、底の抜けたバケツになったから、北朝鮮を追い込むことに限界がある。朝鮮総連は「北朝鮮への敵対視政策と朝鮮総連への政治弾圧の即時中止」と「朝日平壌宣言に従い、不幸な過去の清算と国交正常化のための措置」を日本政府に求めて勢いづいている。

安倍首相は六カ国協議の合意後に「拉致問題での進展がない限り、重油の輸送費負担なども含めエネルギー支援は行わない」とあらためて強調したが、拉致解決の先行きは不透明である。圧力と対話路線はどうなるのであろうか。

新聞もテレビもほとんど扱わなかったが、国会における安倍首相と民主党の前原前代表とのやりとりは興味深かった。安倍首相は拉致問題での進展がない限り北朝鮮に対するエネルギー支援は行わないと繰り返し述べた。

前原氏は拉致解決の重要性を認めながらも、北朝鮮の核廃棄を優先課題として、日本がエネルギー支援を含めた外交転換を図る時期にあるとした。北朝鮮が核兵器を持てば、その目標は日本でしかない、というのが論拠となっている。

北朝鮮の核は米国を狙う運搬手段に欠けている。韓国は同じ民族である。中国やロシアは同盟国なのだから、核攻撃の対象は日本しかない。安全保障政策の専門家である前原氏は北朝鮮の核の脅威に対処するためには、米国との同盟関係を強固に維持することしかないと言い切る。

それにしては、米国のイラク攻撃を批判した久間防衛相の不用意な発言は、日米同盟関係に深刻な影響を与えたと非難した。二十日に来日するチェニー副大統領は久間防衛相と会うことを拒絶したという。

日米同盟というが日本が攻撃された時には米国は日本防衛の責を負うが、米国が攻撃された時には日本は米国防衛の責任を負わないという偏った同盟関係にある。この条約の下で米国が本気になって日本防衛に当たるであろうか。前原氏の質問はかなり核心に迫った指摘といわねばならない。

最近の世論調査をみると安倍内閣の支持率が下がり、不支持が上回った。自民党の支持率も下がった。だが野党第一党の民主党の支持率も同時に下がっている。国民は安倍内閣に代わる政権のイメージを描き切れない。カリスマ的な指導者が現れたら、日本は大きく右傾化した民族主義的な傾向をみせる危うさを感じるのは、私だけであろうか。
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