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干上がって行く大陸 渡部亮次郎
「穀物菜食を広めるアートグレン」主宰者井村睦明氏が会員制月刊誌『カレント』2006年12月号に執筆された「バーチャル・ウオーターの現実」によると麦を1トン生産するに要する水は約2000トンだそうだ。

だとすると日本が輸入する野菜の半分は中国からだそうだから、中国の水渇れに日本も相当、責任を感じなければならない、ということにならないか、と井村氏は指摘している。

何しろ、中国の有名な詩人が「白日 山に依って尽き 黄河海に入って流る」と読んだ黄河が途中で干上がってしまう「断流」と言う現象が1972年以降、頻繁に起こっているそうだ。

最も大きな原因は、全長4500キロの流域のあらゆるところで農業用水や工業用水として勝手に大量に採水したから。特に農家は輸出用の野菜だけでなく、急激に発展する大都市向けの野菜、穀物栽培用に大量の水を黄河から採水している。

かくて黄河の断流現象が河口近くで起これば地下水盆に淡水が供給されなくなり、代わって海水が浸入して、河口の土地が塩性化するという新たな問題が起きると言う。

中国では加えてこのところ日照り続きで年に10万トンの食糧が失われている。これは国営通信社新華社が12月8日に明らかにしたものだ。

<中国気象局の王守栄副局長は、6日の記者会見で次のように述べた。「日照りのために失われる食糧は、毎年100億キログラム(10万トン)にも上る。日照りは北方地方の農畜産業にとって、重大な障害の一つとなっている」。


同氏は、「日照りは被害範囲も広く、持続時間も長い災害だ。農業生産に多大な影響を与えるばかりでなく、深刻な日照りになると、工業生産や、都市への水の供給など人々の生活や環境にまで影響を及ぼし、国民経済に重大な損失を与える。

特に日照りの被害に見舞われるのが北方地方だ。水資源の枯渇は日増しに悪化し、すでに農畜産業にとって重大な障害の1つとなっている」と述べた。

これを受けて新華社は次のような解説を掲げた。

<中国は毎年平均2000万ヘクタール以上が、日照りに見舞われるといわれる。各気象災害による被害総面積のうち60%を占め、国家気候中心の観測によると、この1週間、中国北部の大部分および西南地区の西部に降雨がなく、河北省中北部、北京、山東半島、雲南省西部および四川省南部などの地域で日照りが続いている。

中央気象台は、次の1週間、華北北部、雲南西部などは依然雨が降らず、日照りが続くだろうと予測している。>

冒頭に掲げた井村氏によると、水不足はヨーロッパでも深刻だそうだ。特に「ヨーロッパの野菜籠」と言われたスペインでは一昨年、大規模な旱魃に見舞われた。原因は異常気象。

スペインの野菜作りは水耕栽培が主流で、地下水を大量にくみ上げるため事態は深刻だったと言う。

またアメリカでは砂漠のような土地に井戸を掘って小麦やトウモロコシを栽培しているが、永年に亘る汲み上げで地下水位が下がった。そこでくみ上げ費用が嵩み、作物のコストが上がっているそうだ。

われわれ日本人の食べる小麦や大豆の90%以上がアメリカの農業に頼っているのだから対岸の火事といったものではない。早くから21世紀は水を奪い合う世紀との指摘がなされていたが、早くも現実となった。

井村氏はだから言う。「水は四角い器にも円い入れ物にも順応するが、人類はいまやその柔軟な水を使いこなせなくなった以上、生き方つまり食べ方を変える時がもうそこまで来ている」と。2006.12.09
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