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痛まずに死ねたら 渡部亮次郎
終末医療のあり方について厚労省が初の指針原案を2006年9月14日纏めた。癌などで回復の見込みがない終末期の患者に対する治療を中止する際のガイドライン(指針)となるもので、いままで無かったのがおかしい。

私は10年前、同居していた義母を胃癌で失ったが、近隣の病院は、治癒見込みがないと断定しているにもかかわらず、延命措置をするばかりで腹が立った。

80歳の母は腹を抱え、エビのように曲がって痛さに堪え唸っている。それなのに医者はバカの一つ覚えのように延命措置だけを講じる。地獄のような患者の苦しみを、只々延長している。患者の苦しみを断ってこそ医療だろうに、これでは傷害犯だ。

<治療方針の決定は、患者の意思を踏まえて、医療チームが行い、患者と合意した内容を文書化する。患者の意思が確認できない時は、家族の助言などから最善の治療を選択する。

また、患者らと医療チームの話し合いで、合意に至らなかった場合などは、別途、委員会を設置し、検討することが必要としている。終末期医療をめぐって国が指針を作るのは初めて。

厚労省は、原案を同省のホームページ上で公表し、国民から幅広く意見を募る。さらに有識者による検討会を設置し、年内をメドに成案をまとめる方針だ。>

医者は哲学者ではないが、すぐれて哲学的でなければならない。また厚生労働省の担当官僚も、出世ばかりを志向するなら、この役所には入らないほうがいい。

とくに癌は日本の国民病になった。それにも拘らず、10年前の母は、私の矩(のり)を超えた要請が無ければ、痛みに狂い死にしたであろう。この問題に関しては、国連が進んでいる。

その時既に、痛みに対してはモルヒネの使用を勧奨し、使用基準を決定していた。基準は日本代表を含む先進8カ国の専門家が協議して決めたもので、各国政府に通告済みだった。

ところが母の入った病院の内科医は知らなかった。聞くところによると、日本の医学部ではモルヒネ等麻酔薬をこのような場合に使用する事はできるだけ避けるように教えるだけ。国連が勧奨しているという事も学生には教えていなかった。現在は承知しない。

仕方無しに英語の文献を取り寄せて医師を納得させ、渋々、使用に踏み切ってもらったのは1週間後だった。すでに意識が殆ど無くなっていた。それなのに看護士(女性)の一人は「見ているほど患者は痛がっていないはず」と言い放った。

<終末期医療に関するガイドラインは、今年3月に富山県射水市の市民病院で、末期がん患者らの人工呼吸器を取り外し、死亡させた問題が発覚したのを受け、川崎厚労相が医療現場の混乱などを避けるため、作成の方針を打ち出していた。

原案は、まず、主治医の独断を回避するため、基本的な終末期医療のあり方として、主治医以外に看護師なども含めた多くの専門職からなる医療チームが、慎重に対処すべきだとした。

どのような場合でも、「積極的安楽死」や自殺ほう助となるような行為は医療として認められないと明言。その上で、終末期の患者について延命治療などを開始したり、中止したりするなどの治療方針を決める際、

〈1〉患者の意思が確認できる〈2〉意思が確認できない――のケースについて必要な手続きを示した。

〈1〉の場合は、医療チームの十分な説明に基づき、患者本人が意思を示した上で、主治医などと話し合い、その合意内容を文書にまとめるとした。文書作成後、時間が経過したり、病状の変化があったりした場合は意思を再確認することも求めた。

一方、〈2〉の場合は、家族の話から、元気だったころの患者の意思を推定する。家族がいなかったり、家族間で判断が割れる場合は医療チームが判断する。

いずれの場合も、医療チーム内で意見が割れたり、患者と合意できない場合は、複数の専門職で構成する委員会をもうけ、治療方針を検討・助言させるとしている。

今年5〜6月、読売新聞社が全国の病院を対象にした調査で、72%が終末期医療に関する全国的なルールが必要と回答し、6割が国などの指針を求めていた。>  <  >内は2006年9月15日3時3分 読売新聞引用。

人はよく「闘病記」を書くが、末期癌患者に「帰還」はない。だから入院は「死ぬ」ためのものでしかない。治らないのだ。治らない以上、できるだけ楽に死にたい。役人もようやくここに気付いた。母のことを書き記した記録はだから「耐病記」とした。

哲学的に考えれば、生きるとは死ぬことである。本人は気がつかないが、誕生した途端、死に向かって懸命に走っているのだ。そのゴールが何時、何処なのかを知っているのは、居ると考える人は神のみだ。戦時中、特攻出撃で明日死ぬと覚悟しながら、今夜縊死する人が多くいた。戦死扱いにしたと元特攻隊員園田直氏(故人)に聞かされた。

何時か、何処かで必ず死ぬ。癌以外でも死ぬ。だから医療には直す医療と楽に死なせる医療の2通りがあるのではないか。いままで医者も役人も治す医療しか考えなかった。だが、いまや死ぬための医療が重大な課題になってきた。医者や役人より「死」を真剣に考えなければならないのは、あなた自身ではあるが。2006・09・16
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