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トウモロコシの話 渡部亮次郎
玉蜀黍(とうもろこし)はある種、夏の風物詩である。子供の頃は家の前が広い畑だったので、先っちょから出た毛が茶色になりだしたら、もいできて蒸かしてもらった。時々は焼いた方が美味しかった。

東京ではデパートで買ってくるが、もいでから2-3日経っているので、正直、美味しく無い。もいですぐ料理しないと美味くない。夏、北海道旅行で、畑の脇で焼いている玉蜀黍が極上の美味なのはそのせいだと体験的に思っている。

しかし、戦争に負けた昭和20(1945)年以後しばらく喰わされた玉蜀黍粉は決していい思い出ではない。農家の癖にコメを食えなかった唯一の思い出である。

団子状にして食べたが美味しくなかった。砂糖があれば別だったろうが。戦中、敗戦直後の日本からは砂糖が姿を消していた。醤油も無くなった時代だもの。しかし、世界には、これさえも十分には食べられない人が厖大な数に上る。

トウモロコシ(玉蜀黍:唐諸越) Corn 食糧や家畜の飼料としてひろく栽培されるイネ科の1年草。トウキビともいう。小麦、米とともに世界の3大穀物のひとつ。

カロリーは中型1本で160キロカロリー(鶏卵2個分)である。(日本糖尿病学会編「食品交換表」第4版)

アメリカ合衆国には俗称トウモロコシ州と呼ばれる州がある。アイオワ州 Iowa のことである。

アメリカ合衆国中北部の州。ミシシッピ川が東部州境を、ミズーリ川が西部州境をながれている。1846年12月28日、29番目の州となった。

肥沃(ひよく)な土壌にめぐまれた農業州で、トウモロコシ・豚・肉牛の産地として知られる。1990年代には農業および関連産業が州経済の中心になっている。

州名は先住民族の言葉である「美しい土地」に由来。俗称は「ホークアイ(鷹の目)の州」または「トウモロコシ州」。第31代大統領フーバーの出身州である。おもな都市は、州都デモイン、シーダーラピッズ、ダベンポート、スーシティ、ウォータールーである。

トウモロコシは新大陸(アメリカ)原産で、ヨーロッパ人がやってくるまで何世紀もの間、主要穀物だった。

起源は謎(なぞ)に包まれているが、考古学的および古植物学的成果によると、アメリカ南西部には少なくとも3000年前にはトウモロコシの栽培種が存在していた。

野生のトウモロコシは、かつては7000年前にメキシコ南部のテフアカン渓谷に存在したと考えられていた。

しかし最近の研究では、4600年前ごろはじめて渓谷に出現したことが明らかになっている。初期の野生種は、基本的にほとんど現代のトウモロコシと同じ構造をしていた。

日本へは16世紀の後半にポルトガル人によって伝えられ、南蛮船が運んできたことからナンバンキビとよばれた。江戸時代に入って栽培は広がり、とくに水田や畑地が少ない地域で、重要な食糧となって行った。

まだ稲作が出来なかった北海道では、明治初年に開拓使が置かれ屯田兵(とんでんへい)が移住したとき、トウモロコシの新種をアメリカから導入して栽培を開始した。それが発達し、重要な農産物となって今日におよんでいる。

日本におけるトウモロコシは,収穫する時期によって,青刈り(飼料用),未成熟(食用),子実(飼料用,加工原料用,種子用)に分類される。

(1)青刈りトウモロコシはサイレージなどで家畜に給品されるが,輸入が困難であることから畜産業の発展とともに作付面積を伸ばし,現在では全作付面積の70%あまりを占める。畜産の盛んな北海道がその大半を占めている。

(2)未成熟トウモロコシ(ヤングコーン)はゆでて間食用とするものと,料理用缶詰とするものがある。近年品種改良により甘みのある軟らかい品種が普及したため需要が伸び,千葉,履城,群馬など中間地帯での作付けが多い。

北海道は,その広い耕地面積を生かして,缶詰用,冷凍用に作付面積を伸ばしている。また,最近,野菜作地帯において輪作作物として導入する例も多い。

(3)子実トウモロコシは外国産トウモロコシに圧迫されて年々減少している。輸入量に対する国内生産量は1万分の4とゼロに等しい。

子実用で特殊なものに種子用があり,国内採種を積極的に進めた時期もあったが,これも収益性が低いため大幅に減少し,未熟用,青刈用とともに大部分を外国種子に依存している。

トウモロコシの輸入量は,1965年以降,15年間で5倍に増加し(1995年の輸入量は1660万t),農産物輸入品目のうち,小麦や大豆をしのぎ第1位の輸入金額であり,ロシアと並ぶ世界最大の輸入国である。

おもな輸入先はアメリカ,南アフリカ,タイで,そのうちアメリカが90%を占める。輸入トウモロコシの75%が飼料用で,他の輸入穀類と配合されて家畜の濃厚飼料として給品されているが,国際需給の動向,とりわけアメリカ産トウモロコシの供給変動が,日本の畜産業の動向を左右するといってよい。

トウモロコシには数多くの品種があり、性質も多様である。ある品種は2カ月で成熟するが、11カ月かかる品種もある。日本で、フローアコーン、スイートコーン、ポッドコーンは、ほとんど栽培されていない。

トウモロコシの栽培で最も画期的な出来事は、1933〔昭和8〕年ごろに交配種がまずアメリカで、ついで世界各地に導入されたことである。植物学者は何千種もの交配種からアメリカの農業地帯のどんな土壌、気候にも適する1、2の品種をつくりだした。

長い間、普通種あるいは標準種とされた自然受粉品種は自家受粉するトウモロコシで、のぞましい性質をもつ種をえらんで育種されてきた。自家受粉の系統種は弱いが、慎重にえらんだ2つの系統を交配すると、元の品種よりずっと生産的になることがある。→ 品種改良

缶詰・冷凍業界では、このような2つの異なった系統を交配した1代雑種トウモロコシ(ハイブリッドコーン)を使っている。農家で使う交配種の大半は2代雑種トウモロコシで、2つの1代雑種を交配してできた品種である。

最近では農家も、より多収量のものができるという理由から、1代雑種も利用するようになってきている。

交配種のすぐれた生長力は子孫にはつたわらないので、新しい交配種をつくるためには親株を毎年交配しなければならない。これをおこなうのが、種苗会社や交配種子の生産を専門とする農家である。

交雑育種で種子の価格はあがるが、改良種はそのコストにみあうだけの収量をもたらす。25〜50%もの収穫高の増加は、交配種を利用したためである。

トウモロコシは炭水化物のすぐれた供給源だが、タンパク質の含有量と質は低い。したがってトウモロコシを主食とする場合、成長を十分なものにするにはタンパク質を含む食物で栄養を補う必要がある。

1990年代前半のトウモロコシの世界生産量は、年間4億6900万tだった。生産量からみると、コムギ、米についで第3位である。

80年代には約11%の生産量増加が実現したが、それは肥料・除草剤を大量に使った集約栽培によるものである。アメリカはトウモロコシの主要生産国で、世界生産量の40%以上を占める。

大部分はコーンベルト(トウモロコシ地帯)とよばれる中西部のオハイオ、インディアナ、イリノイ、アイオワ、ミシシッピ、カンザス、ネブラスカの各州で栽培されている。

そのほかの主要な産地は中国、ブラジル、メキシコである。日本の生産量はごくわずかで、作付面積はきわめて少なく、消費のほとんどを輸入に頼っている。

経済発展を続ける中国では、牛肉の消費量が爆発的に増えている。比例して飼料としての玉蜀黍などの雑穀の消費量が増える。鶏の肉を作る野の何倍もの飼料が必要になる。だから世界はこれから農園としての土地を所有している者が真の勝者だといわれている。

「土地の手当てをした?」が合言葉になるだろう、とも。

アメリカの農家が出荷するトウモロコシの61%が、飼料として利用されている。その約半分は直接、豚や牛、鳥にあたえられ、残りの半分は混合飼料に使われる。

その他、アメリカが生産するトウモロコシの22%は輸出用である。残りの17%が食物として売られ、またアルコールや蒸留酒、シロップ、砂糖、コーンスターチ、乾燥加工食品の製造につかわれる。

新しいエネルギー源を探る研究では、燃料源として注目されている。糖分が高いトウモロコシを発酵させてアルコールをつくり、ガソリンとともにガソホールとして用い、また乾燥させた茎はバイオマスとして重要性をもつ。

参考資料:Microsoft(R) Encarta(R) 2006. (C) 1993-2005 MicrosoftCorporation. All rights reserved.及び平凡社「世界大百科事典」〔執筆:06・08・27〕
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