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亀井爆弾の贈り物 古沢襄
どうやら国民新党の亀井静香代表代行は、安倍晋三官房長官に兄貴分らしい贈り物をした形となった。百戦錬磨、負け戦も経験している亀井氏からみれば、安倍独走と囃し立てられている現状は、危うい砂上の楼閣に見えて仕方ないらしい。

このまま来年七月の参院選に突入すれば、小沢民主党にしてやられて、十ヶ月総理で終わる。最後の徳川将軍になった徳川慶喜になるぞ!と言っていたが、それだけでは十分な忠告にならないと見てとったようだ。「国民新党は民主党と手を握って、自民・公明の連立与党を過半数割れに追い込む」と日曜日にテレビ朝日に出演して爆弾発言をした。

強烈なストレート・パンチを自民党に食わせたわけだが、お祭り騒ぎをしていた自民党内、とくに安倍支持グループは冷水を浴びせかけられた。国民新党は地方組織が脆弱だが、綿貫代表の富山地方区と亀井氏の広島地方区が、民主党候補を支援すれば自民党候補は危うくなる。二つ取られるのと二つ取るのでは、雲泥の差となる。無所属の平沼赳夫氏の岡山地方区とて安泰ではない。前回の参院選では橋本元首相と平沼氏の後援会が全力投球したにもかかわらず民主党の江田五月氏に敗れている。

小沢一郎氏は郵政政局で造反・離党した自民党の地方組織・議員後援会を目がけて着々と布石を打ってきた。それに一番危機感を持っていたのが、岡山地方区から立つ自民党参院幹事長の片山虎之助氏。無所属議員の復党を本気になって進めないことには、小沢氏にしてやれると警鐘を鳴らし続けてきた。

しかし武部勤幹事長は造反組の復党には待った!をかけて、むしろ昨年の総選挙で大量当選した一年生議員の肩を持つ。造反組の復党を認めれば、選挙地盤が固まっていない一年生議員が不利な立場に置かれるからだ。自ら一年生議員を育てる学校の校長先生を買ってでている。

しかも一年生議員の多くは比例代表名簿の一位で当選しているから、次の総選挙で単独で勝ちあがるだけの地盤がまだ固まっていない。次も比例代表名簿の一位にランクされる可能性は保証されていない。一年生議員に頼った参院選をやれば、自民党が総崩れになる可能性すらある。

その足並みの乱れを小沢氏は巧みに突いている。亀井爆弾は、その間隙を狙って炸裂したのだから、一番ショックを受けたのが安倍氏であろう。これまでは一年生議員の肩を持つ小泉首相や武部幹事長に気を使って、曖昧な態度をとってきたが、無所属議員の復党に一歩前向きな軌道修正を図っている。

安倍氏が新総裁になれば、武部幹事長の更迭が避けられない。小泉首相も後継総裁には一切口を出さないことを明言した。一年生議員には自力で勝ちあがることを求めるであろう。いささか遅きに失した観が拭えないが、亀井爆弾を生かすか、どうかは安倍新総裁の決断にかかってきた。
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