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サプライズなしの小泉退場も 古沢襄
サプライズを演出することによって、政権の浮揚を巧みに図ってきたきた小泉首相だが、サプライズなしに静かに退場する可能性もでてきた。原因は北朝鮮の無謀なミサイル発射。

サプライズ好きの小泉首相は、退陣前に三つのサプライズを放つ可能性が取り沙汰された。一つはイラクのサマワを電撃訪問して、派遣されている自衛隊員を激励し、撤退の道筋を明らかにすることである。ブッシュ米大統領ら派遣国の首脳は極秘裏にイラクを電撃訪問をしている。その時期はイスラエル、パレレスチナ、ヨルダンの中東歴訪の途中とみられていた。しかし小泉サマワ訪問なしで、自衛隊の撤退は無事に終わった。

さらに小泉首相がチャンスをうかがっていたと思われるのは、二〇〇二年九月に電撃的訪朝を行った結末をつけるために、三回目の訪朝を退陣直前にするのではないか、という観測もあった。最後のサプライズである。

小泉訪朝の狙いは、拉致問題を解決して、日朝国交正常化を図る構想が底流にある。あえて米国の反対を押し切って、二〇〇二年訪朝を実現している。一本調子の経済制裁には慎重だった小泉首相だったが、北朝鮮のミサイル発射によって、事態は一変している。もはや三回目の小泉訪朝はあり得ない。

八月十五日の靖国神社参拝はサプライズではない。むしろ参拝を中止すれば、サプライズになる。二〇〇一年四月の自民党総裁選挙に際して、小泉首相は
「必ず終戦記念日に靖国神社に行く」と遺族会に公言している。ブレないことが美学としている小泉首相にとって八月十五日は最後のチャンスといえる。

だが小泉首相は、美学とか政策よりも、政局が好きだと言ってはばからない。サプライズも政局を回す小道具だともいえる。政局とは何か?小泉首相が意中の後継者としている安倍晋三官房長官を、次の総理大臣にすることであろう。
北朝鮮のミサイル発射で、毅然とした態度を終始みせた安倍官房長官だったから、次の総裁レースは安倍独走の様相を示している。仮に小泉参拝があって、中国や韓国が反発しても、安倍優位の流れは変わるまい。八月二十日頃には安倍政策が発表されるというから、その方に国民の関心が集まる。

自民党内の反小泉派は小泉参拝があれば、福田康夫元官房長官の出馬を求めて、安倍包囲網を作るかもしれない。だが当の福田元官房長官の去就が定かでない。安倍包囲網も同床異夢の観すら漂う。政局好きの小泉首相は、その間合いを計っているのであろう。

独特のカンと政局観を持つ小泉首相のことだ。例えば八月早々に突然、退陣の意向を示して、一気に安倍政権の流れを作る奇手、妙手を打つかもしれない。九月の総裁選のお膳立てが出来ているのを、ご破算にする奇手、妙手だ。総理大臣という重荷を下ろせば、誰はばかることなく八月十五日の靖国参拝が出来る。

だが五年間の小泉政権の幕引きとしては、あまりにも見え透いた露骨な手法で晩節を汚すことになりかねない。むしろサプライズなき”サプライズ”の方が好ましい気がする。二つの選択肢を考えながら、小泉首相は一人で音楽を聴きながら、思念を巡らせているのではないか。(2006・7・18)

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