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脆弱な日本防衛 古沢襄
北朝鮮のミサイル発射は、関係国に対する事前通告なしの暴挙であるが、国際常識が欠落している北朝鮮は、今後も第二幕、第三幕があると予測せねばならぬ。それが特定国の船舶に被害が及べば、局地的戦争を招く性質のものである。瀬戸際外交というのは、危険な火遊びといわねばならぬ。

そのことは別として、日本の防衛システムがまだ脆弱なことを露呈してしまったことを直視せねばならぬ。北朝鮮のミサイル基地の動きについて、日本独自の監視システムがまったくない。すべて米軍の情報が頼りだったが、それも100%提供されていない。

日本には軍事機密を完全に秘匿する構えが備わっていない。米軍が100%情報を提供し、日米両国が軍事情報を共有するに至っていないことが明らかになった。日本の偵察衛星が打ち上げられているが、北朝鮮が七発のミサイルを発射した瞬間を感知することができなかった。その機能が備わっていないのである。

海上自衛隊のイージス艦は七発のミサイルを完全に追尾できないでいる。米本土を狙ったテポドンを追尾する機能はあるが、肝心の日本本土を狙ったノドンの追尾に、どれだけの機能を発揮できるのであろうか。200基のノドンが日本に飛来することは考えたくないが、万一のことを想定するのが、日本防衛に欠かせない。おまけに米海軍のイージス艦と海上自衛隊のイージス艦の情報交換もうまくいっていなかったといわれる。

これでは日本のイージス艦は日本防衛のために存在するのではなくて、米海軍の補助艦といわれても仕方ないではないか。日本は米本土を防衛する不沈空母ではない。かりそめの平和に安住し、自国を防衛する意識がないまま今日に至ったツケは大きい。

南北融和政策に傾斜してきた韓国の盧武鉉政権は、政策転換を迫られている。外交当局がそのシグナルを送りだしたが、肝心の盧武鉉大統領はその基本政策を変える意思をみせない。人権派弁護士から成りあがった盧武鉉は、井の中の蛙。国際的な感覚が欠如している。韓国の変化に多くを期待しても無理な相談とみるべきであろう。

米国ではブッシュ外交に手詰まり感を持った中国重視派が、日本よりも中国に傾斜するアジア外交に回帰する動きを見せだした。最近、日本嫌いのキッシンジャー元国務長官が、ある会合で「ジャップ」という蔑視用語を使ったという。キッシンジャーはニクソン政権下で秘かに訪中し、周恩来と会って米中和解の道をつけた立役者。その時にも「ジャップ」を使った。

今のブッシュ政権のアジア外交は、ライス国務長官が仕切っている。キッシンジャーの影響力はない。ライスはクリントン政権の日本軽視・中国重視のアジア外交を批判して、ブッシュ外交を主導してきた。北朝鮮のミサイル発射によって、それを押さえ得なかった中国の実態をみると、米国の中国重視派はしばらく模様眺めをするのではないか。だが米国のアジア外交は基本的には中国重視路線であることを、日本は留意しておく必要がある。

ミサイル発射の時に日本の代表的なマスコミが、数多く北朝鮮の平壌にいた。平壌発の特派員記事があったことを奇異に思った国民がいあたのではないか。いずれは平壌に支局を開設するために特派員が送り込まれたのである。しかし、どの記事をみても平壌市内の風景を伝えただけで間が抜けていた。金正日総書記とはいわないが、北朝鮮軍部や党幹部とのインタビュー記事は取れないでいる。閉ざされた共産主義国家とは、そういうものである。かつては北京支局の特派員記事もそうであった。共産主義国家にとって都合の悪い記事は送れない。書けば国外追放の処分を受けている。

そのような実態をあらためて認識させた北朝鮮のミサイル発射であった。これを反面教師として、日本防衛を考える時期にきている。国会でも、その議論がおこることを期待してやまない。
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